2016年09月27日

井澤式 建築士試験 比較暗記法 No.374(SRC造_累加強度式3)

井澤ですいざわ

■問題1
大梁の終局せん断強度は、鉄骨部分と鉄筋コンクリート部分のそれぞれについて計算した終局せん断強度の和とした。(一級構造:平成24No.19
■問題2
部材の終局せん断耐力は、鉄骨部分と鉄筋コンクリート部分において、それぞれの「曲げで決まる耐力」と「せん断で決まる耐力」のいずれか小さいほうの耐力を求め、それらの耐力の和とすることができる。(一級構造:平成22No.19

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■解答
問題1、2ともに正。問題1の「終局せん断強度」と問題2の「終局せん断耐力」は同じものです。
問題1は、前回のNo.373でも扱いました。「終局耐力」については、「曲げモーメント」であれ「軸力」であれ「せん断力」であれ、累加強度式で算定できますので、問題1は正です。
問題2は、問題1の内容をさらに掘り下げたものです。
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■問題1の内容は次のとおりです。
(終局せん断耐力)=(Sの終局せん断耐力)+(RCの終局せん断耐力)

■問題2は、問題1に加えて、右辺の(Sの終局せん断耐力)をどうやって求めるか?
同じく右辺の(RCの終局せん断耐力)をどうやって求めるか?
という論点が加わっているのです。

(Sの終局せん断耐力)であれ、(RCの終局せん断耐力)であれ、
「曲げで決まる耐力」と「せん断で決まる耐力」のいずれか小さいほうの耐力とします。
図示すると次のとおりです。

SRC sendan

せん断力には、「純粋なせん断力」だけでなく、「曲げモーメントによって決まってくるせん断力」があります。
後者は、ズバリ次の式から算出されるせん断力です。力学で見たことがあるはずです。
Q&M
「純粋なせん断力」と「曲げモーメントによって決まってくるせん断力」のいずれか小さいほうまでしか耐えられませんので、
(Sの終局せん断耐力)、(RCの終局せん断耐力)ともに、それぞれの「曲げで決まる耐力」と「せん断で決まる耐力」のいずれか小さいほうの耐力を求めます。
そして最後に次の累加強度式で足し合わせるのです。
(終局せん断耐力)=(Sの終局せん断耐力)+(RCの終局せん断耐力)



2016年09月19日

井澤式 建築士試験 比較暗記法 No.373(SRC造_累加強度式2)


井澤ですいざわ

今回のテーマは、SRC造の累加強度式について、
「終局耐力は累加強度式で算定できるか?」です。

■問題1
柱の曲げ強度は、鉄骨部分と鉄筋コンクリート部分のそれぞれの終局耐力の累加が最大となる一般化累加強度式により算定することができる。(一級構造:平成22No.19
■問題2
大梁の終局せん断強度は、鉄骨部分と鉄筋コンクリート部分のそれぞれについて計算した終局せん断強度の和とした。(一級構造:平成24No.19

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■解答
 問題1、2ともに正。
 問題1の「曲げ」であれ、問題2の「せん断力」であれ、「終局耐力(終局強度)」であれば、累加強度式で算定でき、S部分の終局耐力とRC部分の終局耐力との「和」とすることができます。
 なお、問題1は、前回のNo.372でも扱いました。問題1は、「曲げ」だけ見ても「終局」だけ見ても、累加強度式で算定できる、と判断できます。
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はじめに、「強度」と「耐力」は同じ意味です。
したがって、「終局強度」と「終局耐力」は同じ意味です。

次に「終局耐力」とは何か? これは「許容耐力」と比較して覚えておきましょう。

――――ポイント:許容耐力と終局耐力――――
許容耐力
・安全に余裕を見て許容できる耐力(強度)。
・この時の応力度(力/断面積)を許容応力度という。
・許容耐力=許容応力度×断面積
・許容応力度に短期と長期があるように、許容耐力にも
終局耐力
・最大の耐力(強度)。限界の耐力。
・この時の応力度(力/断面積)を材料強度という。
・終局耐力=材料強度×断面積
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それでは今日のテーマのポイントです。

――――――ポイント:累加強度式――――――
・終局耐力は、累加強度式で算定できる
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終局耐力には、軸方向力、せん断力、曲げモーメントがあり、それぞれ
終局軸方向耐力(終局圧縮耐力・終局引張耐力)、終局せん断耐力、終局曲げモーメントといいます。
いずれも累加強度式で算定できます。
つまり、S部分の終局耐力とRC部分の終局耐力の「和」とすることができます。

それではここで、累加強度式のポイントを整理した表を見てください。
とても大事な表です。しっかり覚えてください。

SRC_superposed strength

前回と今回で学習した内容は表中の次の部分です。

① 表の最上行の「曲げモーメント・軸力」については、許容耐力であれ、終局耐力であれ、累加強度式で算定できる。
② 表の最右列の「終局耐力」については、「曲げモーメント」であれ「軸力」であれ「せん断力」であれ、累加強度式で算定できる。

次回は、終局せん断耐力について、もう少し突っ込んだ内容を扱います。



2016年09月14日

井澤式 建築士試験 比較暗記法 No.372(SRC造_累加強度式)

井澤ですいざわ

SRC造の最大のポイントは「累加強度式」です。
これからしばらく、この「累加強度式」を扱います。

≪今回のテーマ≫
軸力と曲げモーメントは累加強度式で算定できるか?

■問題1
柱の曲げ強度は、鉄骨部分と鉄筋コンクリート部分のそれぞれの終局耐力の累加が最大となる一般化累加強度式により算定することができる。(一級構造:平成22No.19
■問題2
柱の軸方向力は、鉄筋コンクリート部分の許容軸方向力以下であれば、その全てを鉄筋コンクリート部分が負担するとしてよい。(一級構造:平成26No.19

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■解答
 問題1 正。曲げ強度(終局曲げ耐力)は累加強度式で算定できる。
 問題2 正。軸力は累加強度式で算定できる。つまり、S部分とRC部分を足し合わせて耐えれば良い。したがって、S部分とRC部分で半分ずつ負担しても良いし、全てをS部分だけで負担しても良いし、はたまた全てをRC部分だけで負担しても良い。
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■累加強度式とは何か
はじめに「累加強度式」とは何かを確認しておきましょう。
累加とは、足し合わせること、つまり「和」です。
何の「和」かというと、SRC造において、S部分の耐力RC部分の耐力との「和」です。
例えば梁に100kN・mの曲げモーメントが作用する場合、S部分を60 kN・mに耐える断面寸法とし、RC部分を40 kN・mに耐える断面寸法とすれば、「和」が100kN・mとなるので耐えられる、とする考え方が「累加強度式」です。

■一般化累加強度式と単純累加強度式
累加強度式には「一般化累加強度式」と「単純累加強度式」とがありますが、この違いを理解する必要はありません。「一般化」だろうが「単純」であろうが、「累加強度式により算定できるかどうか」で正誤を判断できます。
つまり問題1の「一般化累加強度式により算定することができる」という記述は「正」ですが、この問題が「単純累加強度式により算定することができる」という問題だったとしても「正」で、正誤は変わりません。

(一言で説明すると)
一応、一言で説明すると、「一般化累加強度式」は「軸力と曲げモーメントの関係をベクトルで表したときの、S部分とRC部分のベクトルの足し算」、「単純累加強度式」は「軸力と曲げモーメントの最大値の単純な足し算」です。


――――ポイント:累加強度式――――
・曲げモーメントと軸力は、累加強度式で算定できる
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次回のテーマは「終局耐力は累加強度式で算定できるか?」です。