TAC建築士講師室ブログ

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井澤ですいざわ

今日は建設業法です。
学科「法規」でも「施工」でも頻出の「主任技術者と監理技術者」です。
問題1は「施工」の出題です。

[テーマ問題] (建設業法)
■問題1(施工H30-02)
発注者から直接建築一式工事を請け負った特定建設業者は、当該工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額が8,000万円以上になる場合には、監理技術者を置かなければならない。
■問題2(法規R05-30)
建設業者は、発注者から請負代金の額が8,000万円の事務所の建築一式工事を請け負った場合、当該工事を施工するときは、当該工事現場に置く主任技術者又は監理技術者を専任の者としなくてよい。

はじめに主任技術者と監理技術者とはどういう人かを確認しましょう。
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[比較暗記法]  「主任技術者と監理技術者

主任技術者(建設業法26条1項)
どんな現場でも、原則として、建設業者が置かなければならない「工事の施工の技術上の管理」をつかさどる技術者。
・「工事の施工の技術上の管理」とは、具体的には施工計画の作成、職人の指導、監督等をいう。

監理技術者(建設業法26条2項)
下請代金の額が多額な場合に、元請業者が主任技術者に代わる上位技術者として置かなければならない技術者。
・主任技術者が行う「工事の施工の技術上の管理」に加えて、下請業者を適切に指導、監督するという総合的な役割をもつ。
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[比較暗記法]  「監理技術者の配置
主任技術者より上位技術者である監理技術者を置く必要があるのは、
①専門工事を元請し、5,000万円以上を下請に出す元請業者、又は、
②建築一式工事を元請し、8,000万円以上を下請に出す元請業者である。
下請業者は監理技術者を置く必要はない
元請業者がどんなに多額で工事を請け負ったとしても、下請に出さなければ主任技術者でよい
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監理技術者を置く必要があるか否かは前述のとおり、「下請に出す代金の額」で決まります。
・それと、その主任技術者又は監理技術者を工事現場ごとに専任で置く必要があるか、それとも複数の工事現場を兼任できるか、は要件は異なります。
・主任技術者又は監理技術者を工事現場ごとに専任で置く必要があるか否かは、その会社が請けた「請負代金の額」で決まります。下請代金は関係ありません。
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[比較暗記法]  「主任技術者又は監理技術者の専任配置
「公共性のある施設又は多数の者が利用する施設」に関する建設工事で、
①専門工事の請負代金の額が4,500万円以上、又は、
②建築一式工事の請負代金の額が9,000万円以上
の場合は、主任技術者又は監理技術者を、原則として、工事現場ごとに専任で置かなければならない。(業法26条3項)
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・上記の「公共性のある施設又は多数の者が利用する施設」は、建設業法施行令27条1項一号から三号(イからツまで)までに定められていますが、事務所も共同住宅も含まれていますので、戸建住宅以外はすべてと考えてよいです。
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[比較暗記法]  「主任技術者と監理技術者のまとめ
No.22
上のスライドのゴロ合わせで確実に覚えましょう!

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[テーマ問題]
■問題1 正。
■問題2 正。建築一式工事で請負代金の額が9,000万円以上ではないため、専任の者としなくてよいです。





井澤ですいざわ

[テーマ問題] (建築士法)

■問題1(法規H27-29)
建築士でないにもかかわらず、確認の申請の際に一級建築士を詐称した場合には、当該者は罰則の適用の対象とはなるものの、懲戒処分の対象とはならない。

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[比較暗記法]  建築士法「懲戒処分と罰則の違い

建築士でないにもかかわらず、確認の申請の際に一級建築士を詐称した者
1.懲戒処分の対象とはならない(士法10条1項)
2.罰則の適用の対象となる(士法37条1項一号)
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(1.について)
懲戒処分は行政処分の一つで、行政から与えられている特権(独占業務。建築士のみが設計、工事監理できるという特権)を制限するものです。
・建築士でない者には特権が与えられていないので、制限するもなにもないのです。
・「懲戒」とは、士法10条1項に定められた、①戒告(言葉に出して戒めること)、②1年以内の業務停止、③免許取消  を言います。
・士法10条1項は「一級・二級・木造建築士に対し」となっていますので、建築士でない者は懲戒処分の対象とはなりません。

(2.について)
・「罰則」とは、士法37条から43条までに定められた、①拘禁刑(牢屋)、②罰金、③過料(前科にならない金銭の納付命令)を言います。
・テーマ問題の場合は、前回〔法規No.20〕の「罰則のイメージ」の表で学習したように「独占業務違反(設計をしてはいけない者による設計等)」に該当しますので、建築士法上、一番重い罰則である「1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金」です。

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[比較暗記法]  建築士法「懲戒処分と罰則の違い

建築士法の行政処分と罰則について次表にまとめました。
No.21
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[テーマ問題の解答]
問題1 正。






井澤ですいざわ

[テーマ問題] (建築士法)

■問題1(法規R05-22)
建築士事務所の開設者は、建築士事務所の登録の更新を怠り、都道府県知事により当該登録を抹消されたにもかかわらず、報酬を得て、設計等を業として行った場合、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処せられる。
■問題2(法規H28-24)
国土交通大臣が建築士の業務の適正な実施を確保するため、一級建築士に対し業務に関する報告を求めた場合に、当該建築士がその報告をせず、又は虚偽の報告をしたときは、当該建築士は、30万円以下の罰金刑の適用の対象となる。
■問題3(法規H28-24)
管理建築士等が、建築主に対して設計受託契約又は工事監理受託契約の内容及びその履行に関する重要事項について説明する際に、建築士免許証又は建築士免許証明書を提示しなかったときは、当該建築士は、10万円以下の過料の適用の対象となる。

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建築基準法、建築士法の罰則の問題では、
1.はじめに違反している規定の条文を開き、
2.TAC法令集では脚注から罰則規定の何条に該当するかを判断し、
3.罰則規定を見て罰則の重さを確認します。
これで確実に点が取れます。

さらに建築士法では次のイメージを理解することで、
正誤のアタリを付けられるようにすることが
本試験での時間短縮のテクニックです。

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[比較暗記法]  建築士法「罰則のイメージ
No.20

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[テーマ問題の解答]
■問題1 正。士法23条の10第1項又は第2項、同法37条九号。登録抹消の規定は士法23条の8です。
■問題2 正。士法10条の2第1項及び士法40条一号。
■問題3 正。〔法規 No.20〕でも扱った問題です。士法24条の7第2項及び士法43条一号。「過料(かりょう)」とは、罰金よりも軽く、前科にならない金銭の納付命令をいいます。





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