TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

井澤ですいざわ

■問題1
鉄筋コンクリート構造において、柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、0.8%以上とする。(一級構造:平成11No.13
■問題2
鉄筋コンクリート構造の梁において、長期荷重時に正負最大曲げモーメントを受ける断面の最小引張鉄筋比については、「0.4%」又は「存在応力によって必要とされる量の4/3倍」のうち、小さいほうの値以上とした。(一級構造:平成17No.12
■問題3
鉄筋コンクリート構造において、耐震壁の梁型拘束域のせん断補強筋比は、0.2%以上とする。(一級構造:平成19No.11
■問題4
鉄筋コンクリート構造において、耐震壁の壁板のせん断補強筋比は、直交する各方向に関し、それぞれ0.25%以上とする。(一級構造:平成19No.11
■問題5
鉄筋コンクリート構造において、床スラブのひび割れを制御するため、鉄筋全断面積のコンクリート全断面積に対する割合を0.4%以上とした。(一級構造:平成18No.12

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■解答
■問題1 正。
柱の主筋量は0.8%以上です。
■問題2 正。
梁の引張鉄筋比は0.4%以上です。なお、圧縮鉄筋が引張鉄筋と同量だとすると、梁の主筋全断面積の割合は0.8%になり、柱の主筋量と同じになります。また、存在応力(応力計算で求めた応力)が小さいことを確かめたら、引張鉄筋比が0.4%未満であっても、存在応力によって必要とされる量に余裕をもたせ、その4/3倍以上の量としてもよい。
■問題3 正。
梁型拘束域とは、耐力壁を囲む梁のことをいいます。そのせん断補強筋比は、通常の梁のせん断補強筋比と同じ0.2%以上です。
■問題4 正。
耐力壁のせん断補強筋比は0.25%以上です。柱・梁のせん断補強筋比0.2%よりも大きい。
■問題5 正。
床スラブのひび割れを制御するための床スラブの鉄筋量は0.4%以上です。

―――――――ポイント:鉄筋比―――――――

問題1~5の順番に並んでいます。

tekkinnryou


7/10(日)渋谷校で実施した課題の概要説明会の一部を
動画で配信開始いたしました

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こちらから→

※登録不要で、もちろん無料ですので是非ご覧ください。 

井澤ですいざわ

前回の続きです。
前回学習したように、RC造の部材寸法は、柱、梁、スラブ、耐力壁のすべてを覚えておくべきですが、木造は柱の小径、S造は梁せい、壁式RC造は耐力壁の壁厚を覚えておきましょう。

■問題1
木造軸組工法による地上2階建ての建築物において、柱の小径については、所定の構造計算を行わない場合、構造耐力上主要な部分である横架材の相互間の垂直距離の1/40とした。(一級構造:平成17No.10
■問題2
鉄骨構造において、建築物の使用上の支障が起こらないことを確認しなかったので、梁のせいを、梁の有効長さの1/14とした。(一級構造:平成25No.16
■問題3
壁式鉄筋コンクリート造、地上4階建ての建築物において、4階の耐力壁の最小厚さを、150㎜、かつ、構造耐力上主要な鉛直支点間距離の1/22とした。(一級構造:平成18No.11

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■解答
問題1 誤。木造の柱の小径は、建築基準法施行令43条により、屋根が軽い材料か否か、用途、最上階か否かなどによって変わるが、最小でも横架材の相互間の垂直距離の1/33以上必要である。したがって、1/40では細すぎる。
問題2 正。S造の梁のせいはスパンの1/15超。
問題3 正。壁式RC造の最上階の耐力壁の厚さは、150㎜、かつ、構造耐力上主要な鉛直支点間距離の1/22以上。
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前回と同じものですが、部材寸法を再掲します。

buzaisunpou

表中、「以上」と「超(超える)」があって紛らわしいですが、たわみに関する「梁せい」と「スラブ厚」は「超える」、それ以外は「以上」です。

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