TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

井澤ですいざわ

■問題

冷たい壁面による温熱の局所不快を防ぐためには、放射の不均一性(放射温度の差)の限界を10℃以内にすることが望ましい。

(一級環境設備:平成23No.2

――――――――ポイント―――――――――

放射の不均一性の限界

・冷たい壁面・・・10℃以内

・暖かい天井・・・5℃以内

――――――――――――――――――――

壁の放射温度とは壁表面の温度のことです。

例えば、冬の冷たい壁面において窓が5℃、壁が20℃だとすると、その差が15℃にもなり、窓からの冷放射によって不快感が大きくなるので、その差は10℃以内とするのが望ましい、という基準です。

頭寒足熱が良いと一般に言うとおり、頭が暖かくなると不快感が大きいので、暖かい天井のほうが厳しい基準となっています。

なお、暖かい壁面や冷たい天井については不快感が少ないので基準はありません。

これらはISO(国際標準化機構)で定められた基準です。

冷たい壁面については、平成14年にも出題されています。

暖かい天井については、そろそろ狙われそうな予感です。

■解答


ほんだこんにちは、ホンダです。

建築士試験は、法令に関しては例年1月1日現在施行中の法令を根拠に出題されています。
ところが、近年出版されている試験会場に持込みできる法令集は、その多くが前年の11月から12月に発刊されているため、12月に公布・施行された法律等は掲載されていないのが通常です。

実は、昨年の12月27日にいわゆる省エネ法の改正にかかわる省令が公布され、なんと翌日28日に改正法が施行されることになりました。詳しくは、こちらをご覧ください。

ここで気を付けなければいけないのは、持込み法令集に改正規定を安易に書き込むことです。また、改正規定などをインターネットからダウンロードして、これをプリントアウトしたものを法令集に挟み込むことも危険です。

といいますのは、試験会場にはメモ用紙の持ち込みはできません。印刷した用紙はメモ用紙と同一視されることもあり得ます。試験は厳正中立に行わなければなりませんから、疑義の余地がある書き込みや挟み込みは慎むべきです。

TACでは、試験に関係する改正情報等を毎月、情報会員の方に無料でご提供しています。
しかし、試験会場に持ち込めるのは、きちんと印刷した「改正追録」のようなものだけですので、TACでは、所定の時期にこれを用意してご希望の方にお送りいたします。

詳細は、情報会員のページをご覧ください。
資料の請求方法は、改めて後日お知らせいたします。

井澤ですいざわ

今回は少し高度な内容です。

■問題1

平均放射温度は、グローブ温度、空気温度及び気流速度から求められる。

■問題2

作用温度は、空気温度、放射温度及び湿度から求められる。

(問題1、問題2ともに一級環境設備:平成18No.1

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■解答

問題1・・・正

問題2・・・誤。正しくは、作用温度は、空気温度、放射温度及び「気流速度」から求められます。

実はこの2つの記述はほとんど同じ内容を言っています。

まずは、用語の説明から。

・平均放射温度・・・平たく言えば、壁表面の平均温度。

・グローブ温度・・・黒塗りの銅球に温度計を差し込んで測った温度。

・作用温度・・・気温、気流、放射の3要素を総合した温熱指標。そして、実はグローブ温度と同じと思ってよいというのがポイントです。

図のように、作用温度は気温、気流、放射で決まります。それが問題2です。

今度は、放射の指標である平均放射温度を主語として考えれば、グローブ温度、気温及び気流から求められる、ということになります。それが問題1です。

作用温度とグローブ温度は同じもの、とペアで覚えておいてください。

pair5

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