TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

井澤ですいざわ
前回に引き続き、建築協定です。

[テーマ問題] (建築基準法)
■問題1(R01-18)
建築協定書の作成に当たって、建築協定区域内の土地に借地権の目的となっている土地がある場合においては、借地権を有する者の全員の合意がなければならない。
■問題2(H23-19)
認可を受けた建築協定に係る建築物に関する基準を変更しようとする場合、建築協定区域内の土地の所有者等(借地権の目的となっている土地の所有者は除く。)の過半数の合意をもってその旨を定め、これを特定行政庁に申請してその認可を受けなければならない。
■問題3(H27-19)
認可を受けた建築協定を廃止しようとする場合においては、建築協定区域内の土地の所有者等(当該建築協定の効力が及ばない者を除く。)の過半数の合意をもってその旨を定め、これを特定行政庁に申請してその認可を受けなければならない。

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[比較暗記法]  「建築協定」
締結 → 原則、全員の合意(法70条3項)
変更 → 原則、全員の合意(法74条2項)
廃止 → 原則、過半数の合意(法76条)
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[テーマ問題の解答]
■問題1 正。法70条3項ただし書により、建築協定区域内の土地に借地権の目的となっている土地(借地)がある場合においては、当該「土地の所有者以外の土地の所有者等」(すなわち「借地権者」)の全員の合意があれば足ります。設問のとおり、借地権者の全員の合意は必要です。
■問題2 誤。法74条1項により、認可を受けた建築協定に係る建築物に関する基準等を変更しようとする場合は、その旨を定め、これを特定行政庁に申請してその認可を受けなければなりません。同条2項により、この手続には法70条3項が準用されるため、土地の所有者等の全員の合意がなければならず、過半数ではありません。
■問題3 正。法76条1項により、建築協定の廃止には、土地所有者等の過半数の合意と特定行政庁の認可が必要です。





井澤ですいざわ

[テーマ問題] (建築基準法)
■問題1(R07-19)
建築協定書の作成に当たって、建築協定区域内の土地に借地権の目的となっている土地がある場合においては、土地の所有者及び借地権を有する者の全員の合意がなければならない。

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次図左側の「一般の土地」には「土地の所有者」しかいませんが、
次図右側の「借地」には「土地の所有者」と、土地を借りる権利をもつ「借地権者」がいて、この両者を「土地の所有者等」といいます(法69条かっこ書)。
No.74
法70条3項により、建築協定書については、「土地の所有者等」(=土地の所有者借地権者)の全員の合意がなければならないのが原則ですが、法70条3項ただし書により、建築協定区域内の土地に借地権の目的となっている土地(借地)がある場合においては、当該「土地の所有者以外土地の所有者等」すなわち「土地の所有者以外の(土地の所有者+借地権者)」つまり「借地権者」の全員の合意があれば足ります。
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[比較暗記法]  「建築協定:土地の所有者等の全員の合意」
(法70条3項ただし書)
借地権の目的となっている土地(借地)がある場合
■「土地の所有者」の合意は不要。(図中×の人)
■「借地権を有する者(借地権者)」の全員の合意は必要。(図中〇の人)
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[テーマ問題の解答]
■問題1 誤。借地については、「土地の所有者」の合意は不要です。――――――――――――――――――――――――
<参考>
アパートの住民が持っているのは借地権(土地を借りる権利)ではなく借家権(部屋を借りる権利)です。





井澤ですいざわ

今回もテーマ問題はありません。
皆さんがお使いの問題集で実際の計算問題を確認してください。

斜線制限等における高低差による緩和について、敷地の地盤面が「高い場合」に緩和があるのか、「低い場合」に緩和があるのか、整理しておきましょう。

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[比較暗記法]  「斜線制限等における高低差による緩和(敷地の地盤面が高い場合?低い場合?)」
道路斜線 (令135条の2第1項)
「建築物の敷地の地盤面が
前面道路より1m以上
高い場合においては」
隣地斜線 (令135条の3第1項二号)
「建築物の敷地の地盤面が
隣地の地盤面より1m以上
低い場合においては」
北側斜線 (令135条の4第1項二号)
「建築物の敷地の地盤面が
北側の隣地の地盤面より1m以上
低い場合においては」
日影規制 (令135条の12第3項二号)
「建築物の敷地の平均地盤面が
隣地又はこれに連接する土地で日影の生ずるものの地盤面より1m以上
低い場合においては」
No.73
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・上図のように「道路斜線制限」の場合だけが、建築物の敷地の地盤面が高い場合の緩和で、それ以外はすべて低い場合の緩和です。
・緩和される理屈は上記★ポイント★で納得できると思いますが、その根本的な理由は高さの起点の違いです。
すなわち、「道路斜線制限」は「前面道路の路面の中心」が高さの起点であるのに対して、それ以外は「建築物の敷地の地盤面」が高さの起点なのです。

・いずれも「高低差から1mを減じたものの1/2だけ」緩和される点は共通です。
・文章問題の誤肢の典型として「高低差の1/2だけ」と出題されたら誤りです。





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