TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

井澤ですいざわ

今回も「似た用語」です。

■問題1
スプライスプレートとは、高力ボルト接合による鉄骨造の柱や梁の継手において、あらかじめ所定の位置にボルト貫通孔を加工した添え板である。(一級施工:平成26No.24

■問題2
高力ボルト接合において、接合部に生じた肌すきが0.5㎜であったので、フィラープレートを挿入しなかった。(一級施工:平成26No.14

――――――――――――――――――――
■解答
 問題1 正。
 問題2 正。「肌すき」とは部材厚の違いによって生じる隙間です。1㎜以下の肌すきは高力ボルトで締め付ければ埋まります。肌すきが1㎜超の場合にフィラープレートを挿入します。

――――――――――ポイント―――――――――――
■スプライスプレート
 高力ボルト接合の添え板。
■フィラープレート
 高力ボルト接合で肌すき1㎜超の場合に挿入する板。

plate
―――――――――――――――――――――――――

「フィラー(fill)」は「満たす」、「埋める」という意味。

井澤ですいざわ

前回の続きと言いますか、似た用語です。
今回は少し出題の仕方を変えてみます。

―――――――――――――――――――――――――
次の①~④の空欄に入る用語を下の用語から選んで入れなさい。
ライナー・ランナー・ランマー・リーマ

■問題1

【 ① 】とは、エンジンで跳ね上がり、落下の際の自重と衝撃によって、地表面を締め固める機械である。(一級施工:平成26No.24
■問題2
鋼製切ばり継手部において、両方の切ばり材の仕口における端部のあて板が面接触とならず、わずかな隙間が生じたので、その隙間に【 ② 】を挿入して接続する切ばりの軸線が直線となるようにした。(一級施工:平成21No.06
■問題3
軽量鉄骨壁下地において、振止めについては床【 ③ 】から間隔1,200mmごとに設け、上部【 ③ 】から400mm以内の振止めについては省略した。(一級施工:平成17No.17
■問題4
建方時に生じた高力ボルト孔のくい違いが2㎜以下であったので、【 ④ 】掛けにより修正した。(一級施工:平成12No.14
――――――――――――――――――――

■解答
①ランマー、②ライナー、③ランナー ④リーマ

――――――――――ポイント―――――――――――
■ランマー
地表面の締固め機械。
■ライナー
山留めの切梁の継手において、接触部のすき間に挿入して軸を直線に保つ小片。
■ランナー
軽量鉄骨下地の上下部の水平材。
■リーマ
高力ボルト孔の2㎜以下のくい違いの修正を行うための工具。
―――――――――――――――――――――――――

井澤ですいざわ

今年の一級建築士設計製図試験を受験された方、本当にお疲れさまでした。
皆様の合格を心から祈っております。

さて、設計製図試験も一区切りしましたので、来年の学科試験合格へ向けて
No.228から「井澤式 建築士試験 比較暗記法」を再開します。施工の続きです。

さっそく、今年印象に残った1問を含めた、次の問題2つを考えてみてください。

――――――――――――――――――――
■問題1
リバウンドハンマーとは、基礎や外壁において被覆しているモルタルやタイルについて、それらの表面を打撃してコンクリート躯体からの剥離又は浮きを検査する機器である。(一級施工:平成27No.24

■問題2
打診用ハンマーとは、コンクリートの表面を打撃したときの反発度を測定し、その反発度から圧縮強度を推定するための装置である。(一級施工:平成23No.20改)
――――――――――――――――――――

■解答
 問題1 誤
 問題2 誤

そう、問題1、2は説明が逆なのです。

――――――――――ポイント―――――――――――
リバウンドハンマー
 コンクリート表面を打撃したときの反発度から圧縮強度を推定する機器。
 「リバウンド」は「反発」、「跳ね返り」という意味ですよね。

打診用ハンマー
 モルタル、タイル表面を打撃したときの音から剥離や浮きを検査する機器。
――――――――――――――――――――――――

やっぱりこういう「紛らわしい問題」を出してくるんですよね~。

リバウンドハンマーと打診用ハンマーがイメージできない人は、ネットで画像検索すればすぐに出てきますから、確認しておいてくださいね。

イメージできないものは画像検索する。これはとても大事なことです。

↑このページのトップヘ