井澤です
前回に引き続き、建築現場の役職についての設問です。
■問題1
関係請負人の労働者の数が常時50人以上となる工事現場においては、請負者は統括安全衛生責任者及び元方安全衛生管理者を選任し、下請業者は安全衛生責任者を選任しなければならない。
(一級施工:平成24年No.2)
■問題2
統括安全衛生責任者を選任した特定元方事業者は、元方安全衛生管理者を選任し、その者に労働災害を防止するために講じる措置のうち、技術的事項を管理させなければならない。
(一級施工:平成21年No.2改)
■問題3
元方安全衛生管理者は、統括安全衛生責任者の指揮のもとに、元請会社の社員の安全衛生を専門に管理する。
(一級施工:平成元年No.2)
■問題4
下請業者は、請け負った範囲の仕事を安全に実施するために、統括安全衛生責任者との調整、その調整事項に係る指示についての関係作業員への連絡等を行う安全衛生責任者を選任しなければならない。
(一級施工:平成18年No.3)
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■解答
問題1、2、4 正
問題3 誤。元方安全衛生管理者は、元請業者だけの安全衛生を管理するのではなく、元請・下請合わせて全体の安全衛生・労働災害防止措置の技術的事項を管理します。
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まずは、基本用語の確認から。
■安全衛生
安全とは「危険防止」、衛生とは「健康障害の防止」のことです。
■労働災害
労働に起因する労働者の負傷・疾病・死亡をいいます。
―――――――――――ポイント――――――――――――
問題1にあるとおり、元請・下請合わせて労働者の数が常時50人以上となる工事現場では、元請業者(=特定元方事業者)は、統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者をワンセットで選任しなければなりません。また、下請業者は、安全衛生責任者を選任しなければなりません。
■統括安全衛生責任者・・・元請業者が選任
・工事現場の労働災害防止の最高責任者
・現場所長が兼ねることが多い。
■元方安全衛生管理者・・・元請業者が選任
・統括安全衛生責任者が行う労働災害防止措置のうち、技術的事項を管理(サポート)する。(統括安全衛生責任者には、技術的事項のほか、安全衛生委員会の運営、作業間の調整などなど、業務がたくさんある!)
・現場副所長が兼ねることが多い。
(注)元請業者だけの安全衛生・労働災害防止を管理するのではない!
■安全衛生責任者・・・下請業者が選任
・下請業者の労働災害防止の責任者
・「統括安全衛生責任者との調整」、「その調整事項に係る指示についての関係作業員(職人)への連絡」等を行う。
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井澤式 建築士試験 比較暗記法 No.204 (ブリーフィング・デザインレビュー)
井澤です
■問題1
「ブリーフィング」は、企画段階において、発注者及び関係者の要求、目的、制約条件を明らかにし、分析するプロセスである。
(一級計画:平成21年No.20改)
■問題2
「デザインレビュー(DR)」は、設計内容が発注者の要求を満足しているかを確認するため、設計の企画、基本設計、実施設計の各段階で、複数の人で設計内容を審査し、見直すことをいう。
(オリジナル)
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■解答
問題1、2ともに正
ブリーフィングは「計画」で出題された内容ですが、企画・設計段階の用語として、デザインレビューとペアで覚えておきましょう。
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■ブリーフィング
・発注者の要求を簡潔に短くまとめた文書をブリーフといい、その作成作業をブリーフィングといいます。
・設計に入る前に発注者の要求を明確にすることで適切な設計ができますし、設計後のトラブルも少なくなります。
■デザインレビュー
・設計審査ともいいます。社内設計審査と言っても良いと思います。
・設計内容が発注者の要求を満足しているかを確認するため、設計の企画、基本設計、実施設計の各段階で、社内の複数の目で設計内容を審査し、見直すことをいいます。
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※「ブリーフ」は「短い」という意味で、ブリーフパンツ(股下の短いパンツ)の語源です。
※「レビュー」は「批評」という意味で、ブックレビュー(書評)の語源です。
井澤式 建築士試験 比較暗記法 No.203 (工期の余裕)
井澤です
■問題1
躯体工事の工程には、他の工事以上に十分な余裕を見込んでおく。
(一級施工:平成4年No.13)
■問題2
工程計画において、仕上工事については、躯体工事より工程の余裕を少なく計画した。
(一級施工:平成9年No.1)
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■解答
問題1 誤。
問題2 誤。仕上工事は、関連作業が多いため、作業員を多く投入しても工期短縮を図りにくい工事です。したがって、躯体工事より工程に十分な余裕を見込んでおく必要があります。
問題2は間違いやすいので、要注意です。
―――――――工期の余裕―――――――
■工期の余裕を充分に見込むべき工事
土工事・基礎工事・仕上工事
■工期短縮が図りやすい工事
躯体工事
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躯体工事(鉄筋工事、型枠工事、コンクリート工事、鉄骨工事など)は、作業員を多く投入すれば、工期短縮を図りやすい工事と言えます。