井澤です
■問題1
「千葉市立打瀬小学校」(千葉県、1995年)は、クラスルーム、ワークスペース、アルコーブ、中庭等をひとまとまりにした空間を、低、中、高学年ごとに配置し、多様な学習展開への対応を図っている。
(一級計画:平成18年No.12)
■問題2
幕張ベイタウン(千葉市)は、壁面線の位置・高さ、壁面率、三層構成(基壇部、中間部、頂部)等についての「都市デザインガイドライン」に沿って設計された集合住宅団地であり、街区型の形式に特徴がある。
(一級計画:平成24年No.11)
小学校と集合住宅、何を比較して覚えるのか、というと、実はこの2つは同じ千葉県千葉市美浜区打瀬にあり、幕張ベイタウンの中心にあるのが打瀬小学校なのです。
■解説
問題1、2ともに正。
――――――――ポイント――――――――
■千葉市立打瀬小学校
設問中の「ワークスペース」はオープンスペース型、「アルコーブ」は教室重視型の長所を活かし、さらに、「低、中、高学年ごとに配置」とあるように、低学年教室群と高学年教室群などの分離を図るという、贅沢な設計内容です。
打瀬小学校も「都市デザインガイドライン」に沿って、街区型(中庭を囲んで道路沿いに建築物を配置するタイプ)の設計となっています。
■幕張ベイタウン
最も大きなポイントは「都市デザインガイドライン」です。
バックナンバーNo.135、136(2015年1/8、1/10)も参考にしてください。
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井澤式 建築士試験 比較暗記法 No.165 (公共建築の実例1)
井澤です
■問題1
加藤学園暁秀初等学校(静岡県)は、学習センターを中心として、オープンクラスルーム(16m×16m)と特別教室を中庭を介して配置している。
(一級計画:平成18年No.12改)
■問題2
宮代町立笠原小学校(埼玉県)は、教室間の壁を取り払ったオープンスペースによる施設計画がなされている。
(一級計画:平成5年No.12)
■問題3
東浦町立緒川小学校(愛知県)は、オープンスペースを設けずに、クラスルームにアルコーブを設けるなど教室重視の計画とした。
(一級計画:平成7年No.13)
――――――――【小学校】ポイント――――――――
■加藤学園暁秀初等学校(ぎょうしゅう)
→ 我が国初の「オープンスペース型」の小学校
■東浦町立緒川小学校(ひがしうらちょうりつおがわ)
→ 「オープンスペース型」の小学校
教室間の壁を取り払い、教室と廊下が連続したオープンスペースによる計画。
■宮代町立笠原小学校(みやしろちょうりつかさはら)
→ 「教室重視型」の小学校
クラスルームの床面積を通常の約1.5倍とし、クラスルーム内に畳コーナー、ベンチ等のあるアルコーブ(凹み)を設けている。
当時流行し始めていたオープンスクールと一線を画する試みでした。
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■解説
問題1 正。
問題2と3は誤。説明が逆転しています。1978年の緒川小学校と、1982年の笠原小学校は、同時期に正反対の考え方で設計されていますので、試験でも比較されて出題されています。
「おがわ小学校は、おープンスクール」と「お」つながりで覚えましょう!
井澤式 建築士試験 比較暗記法 No.164 (市庁舎)
井澤です
■問題1
市庁舎において、建築物全体に占める窓口事務部門の床面積の比率は、一般に、10%程度である。
(一級計画:平成18年No.16)
■問題2
市庁舎において、建築物全体に占める議場、委員会室、議員控室等の議会関連諸室の床面積の割合を約10%とした。
(一級計画:平成13年No.11)
市庁舎は、皆さんがよく利用する窓口事務部門を中心とした「市役所機能」だけではなく、議場などの「市議会機能」も持つことを忘れないでください。
――――【市庁舎】ポイント――――
■窓口事務部門の面積割合
延べ面積の約10%
■議会関連諸室の面積割合
延べ面積の約10%
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■解説
問題1、2とも正。どちらも約10%です。