井澤です
■問題
原水にし尿が含まれていない再利用水を、便所洗浄水、散水用水、清掃用水に利用した。(一級環境・設備:平成23年No.14)
まず初めに、排水再利用設備の「原水」とは、排水再利用水として利用するために処理をする対象となる水のことをいいます。
この原水としては、洗面器や手洗器からの排水だけでなく、厨房排水や便器洗浄排水も利用することができます。当然、厨房排水や便器洗浄排水の場合は、高度な処理が必要になります。
そして、処理を施した排水再利用水の利用先については、原水にし尿(大・小便)が含まれていたか否かによって次のように分かれます。ここが出題のポイントです。
――――――――ポイント――――――――
■原水にし尿が含まれていない排水再利用水の利用先
→便所洗浄水だけでなく、散水用水、清掃用水等にも利用できる。
■原水にし尿が含まれている排水再利用水の利用先
→便所洗浄水にしか利用できない。
――――――――――――――――――――
なお、より基本的な内容として、排水再利用水は、飲料水はもちろん、人に触れる洗面器、手洗器のほか、大便器の温水洗浄便座(ウォシュレット)にも使うことはできません。
■解答
正
ペアで覚える建築士 No.67(衛生器具の器具利用形態)
井澤です
■問題
衛生器具の設置個数の決定に当たり、器具利用形態については、一般に、事務所は任意利用形態に、百貨店は集中利用形態に分類される。(一級環境・設備:平成15年No.21)
言うまでもなく衛生設備とは便器、洗面器などのことです。
集中利用形態は、休憩時間などに利用者が集中する形態をいい、任意利用形態は、任意の時間に利用され、時刻にかかわらず平均的に利用される形態をいいます。
――――――――ポイント――――――――
■集中利用形態
→劇場、映画館、会議場
■任意利用形態
→事務所、百貨店
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利用者数が同じ場合、集中利用形態のほうが器具設置個数を多くしなければなりません。
■解答
誤。設問は、事務所、百貨店ともに任意利用形態である、という問題です。