こんにちは、ホンダですほんだ
講師室では、今年の二級学科試験の解説原稿があがり、
現在、校正作業に入っています。

今年、難しかった法規ですが、
改めて問題と解説を見ていて気になった点があります。

まず、出題された関連法令ですが、
建築士法の2問と長期優良住宅法の1問を除き、
他の2問は選択枝ごとに根拠法令が異なる混合問題でした。
つまり、10種類の法律が2問で出題されました。

建設業法
都市計画法
土地区画整理法
瑕疵担保履行法
品確法
建設リサイクル法
消防法
宅建業法
バリアフリー法
耐震改修法

これだけの法律、及び施行令や施行規則が2問で出題されたのです。
まるで数年前の一級の問題のような印象を受けました。

また、長期優良住宅法の正解枝は、
認定変更の手続きが不要となる軽微な変更に該当するか否かを問うものでしたが、
耐震改修法の枝も、同趣旨の問題でした。
やや、クイズ的な出題で、今までの二級建築士の問題らしくないですね。

一方、建築基準法の問題ですが、
それなりに典型的な論点が出題されてはいましたが、
個々の選択枝は、ことごとく難易度が上がっていたようです。

例えば定番の用途制限の問題も、
正解枝は近隣商業地域で日刊新聞の印刷所の建築の是非を問うもので、
別表の正確な読み取りが必要とされる難問でした。
(もっとも、消去法で考えれば解けたと思いますが)

また、接道義務に関する問題は、
特定行政庁が許可する基準に関する規則を根拠とする枝がありながら、
問題の前提文で「特定行政庁の許可はないものとする」、とあるため、
非常にひっかかりやすい作りになっていました。

ということで、
建築基準法についても、問題作成者が変わった気がします。

次年度の受験生にとっては対策が気になるところですが、
いずれにしても、法規で得点を稼ぐ時代は終わったのかもしれません。
4科目、バランス良く学習することが、より重要になったといえるでしょう。