井澤です。 いざわ

下町紹介ならぬ地元紹介になりますが、私はひばりヶ丘に住んでおりまして、近くに「ひばりが丘団地」があります。
日本住宅公団(現UR都市機構)のマンモス団地の先駆けとして有名ですが、老朽化により立て替えが進み、今ではストック再生実証試験のほうでも有名になっており、1級建築士試験でも平成24年に計画No.11で次のような出題がありました。

問題 『ひばりが丘団地(東京都東久留米市)は、解体せずに再生・活用する技術的手法を検証するため、解体予定の住棟を用いてストック再生実証試験が行われた団地である。』

これは正しい記述です。
解体(スクラップ&ビルド)ではなく改修(リノベーション)というわけです。ストック対策は社会的に重要性が高まっており、建築士試験でも重要テーマとして出題が増えています。
下の写真は躯体だけを残して開口部や手すり等が撤去された状態です。

hibari
 

さて、今年の2級建築士「構造」No.19で次のような出題がありました。

問題 『建築物の最上階又は最上階から複数階を撤去する改修は、建築物の重量を低減できるので、耐震性の向上に有効である。』

これも正しい記述です。
地震力は、建築物の重量に地震層せん断力係数を乗じて求めることから分かるように、建築物の全体の軽量化は、耐震性の向上に有効なわけですが、このような「減築」の事例にどのようなものがあるかを調べてみたら、これまた「ひばりが丘団地」が先駆けでした。
下記、UR都市機構ホームページをご覧ください。

http://www.ur-net.go.jp/rd/rn1/technical/

http://www.ur-net.go.jp/rd/rn1/technical/pdf/07.pdf