井澤ですいざわ

■問題
次図は空調設備の熱源方式の模式図である。熱源装置A、Bの名称と流体a、b、cの名称を答えよ。
netugenn1





netugenn2





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は、冷却塔が接続されていることから冷凍機です。また、供給されているエネルギーが電気なので、圧縮式冷凍機です。もしも電気ではなくガスであれば吸収式冷凍機となります。

は、空気熱交換器をもつことから、大気の熱を利用するヒートポンプの原理を使っていることがわかります。また、空調機と接続されています。空調機には冷水又は温水(冷温水)が供給されますから、Bは、ヒートポンプの原理で冷温水を作り出し、それを空調機へ供給するヒートポンプチラーです。

なお、室内機と室外機から構成されていればヒートポンプエアコンであり、フロン系の冷媒がその間を循環します。

流体は、冷凍機と空調機との間を循環しているので冷水です。空調機で空気を冷やします。温度は、一般に、往きが7℃程度、還りが12℃程度です。

流体は、冷凍機と冷却塔の間を循環しているので冷却水です。冷凍機が奪った熱を大気に放熱します。温度は、一般に、往きが37℃程度、還りが32℃程度です。

流体は、流体と同様に空調機に供給されているので冷温水です。


――――――――ポイント――――――――
・冷凍機は、エネルギー源が電気であれば圧縮式、ガスであれば吸収式
ヒートポンプエアコンは、室内機と室外機の間を冷媒が循環し、
 ヒートポンプチラーは、冷温水を作り出し、それを空調機へ供給する。
・冷凍機と空調機の間は冷水、冷凍機と冷却塔の間は冷却水
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この辺り、空調設備の基本ですから、しっかりとペアで覚えておいてください。