井澤ですいざわ

開口部の定番と言えば、二重サッシ・複層ガラス・合わせガラスの問題です。
断熱性能、遮音性能、破損時の飛散防止がポイントです。

問題
引違い窓のはめ込みガラスを1枚ガラスから複層ガラスに入れ替えると、開口部全体の断熱性能の向上は期待できないが、遮音性能は向上する。
(一級環境:平成8年No.14

2枚のガラスを使ったものということで、次の3つの表で整理して覚えましょう!

――――――――ポイント――――――――

glass

断熱性能は、空気の層があれば高まりますので、二重サッシ、複層ガラスとも○です。合わせガラスは空気の層がありませんので×です。
遮音性能も、基本的には空気の層があれば高まります。したがって、二重サッシは○なのですが、複層ガラスは、たまたま(?)その空気層の厚さ(6㎜とか12㎜とか)が原因で、どうしても「低音域共鳴透過」という現象により音が透過してしまいやすく、遮音性能は×です。
破損時の飛散防止は、合わせガラスの特長で、樹脂製の中間膜によりガラスの破片が飛び散りません。車のフロントガラスには合わせガラスが使われています。
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■解答
 誤。断熱性能は向上するが、遮音性能の向上は期待できない。