井澤ですいざわ

歴史的建造物の保存・再生の問題です。
平成26年に出題されませんでしたから、今年はきっと出題されるでしょう。

■問題1 中京郵便局(京都市)は、明治時代に建てられた煉瓦造の洋風建築であり、ファサードの一部を保存し、内部を一新して鉄筋コンクリート造の建築物とすることにより、現在でも郵便局として利用されている。
(一級計画:平成23No.3)
■問題2 京都文化博物館の別館(京都市)は、日本銀行京都支店として明治時代に建てられた煉瓦造の洋風建築であり、平安博物館として使用されたのち、竣工時の姿に復元・整備され、現在の博物館として利用されている。
(一級計画:平成21No.3改)

――――――――――ポイント――――――――――
どちらも京都にあるレンガ造(煉瓦造)の歴史的建築物です。
実はこの2つ、同じ三条通沿いにあり、歴史的界隈景観地区に指定されています。

■中京郵便局
 ファサードすなわち外観を保存して、内部をレンガ造からRC造に一新している点が技術的なポイントです。この手法を「ファサード保存」といい、その先駆です。
■京都文化博物館別館
 辰野金吾の設計です。
 赤レンガと白い花崗岩の横縞が東京駅丸の内駅舎と似ています。
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■解答
 問題1、2ともに正。