井澤ですいざわ

昨日の
二級建築士学科試験の講評をお送りします。

難易度については、
午前中の計画、法規はやや難しく午後の構造、施工は比較的易しかったと言えます。4科目全体で見ると、例年どおりの難易度と言えます。

計画
の出題の特徴は次のとおりです。
No.5の熱貫流率の計算問題(解答1)は、足し合わせることができるのは「率」ではなく「抵抗」であるということがポイントです。省エネ法の改正に関する平均熱貫流率を意識した問題です。
・「水平避難方式(No.16)」、「フリークーリング(No.20)」など一級建築士の出題がそのまま出題されているものや、「フライングコリドー(No.12)」、「ターミナルレヒート方式(No.21)」など、一級建築士でも出題されたことない出題も見受けられましたが、解答枝は過去問で判断できるという問題も少なくありませんでした。
新規問題に惑わされないだけの過去問の正確な理解が問われています。

法規
全体的にただし書の部分からの出題など、細かい部分からの出題が多く、解答枝が絞れない、難しい出題が多かったと言えます。
なお、ご存知のとおり、建築基準法が6月1日施行で、建築士法が6月25日施行で大改正されています。試験は1月1日現在の法令に基づいて出題されていますから、改正された部分についての出題が気になるところでしたが、予想通り、そこからの出題は避けられています。
例えば、「法27条+法別表1」は大改正されていますので、「耐火建築物、準耐火建築物としなければならない建築物」についての出題は、法61条(防火地域)、法62条(準防火地域)で判断させる出題となっていました。

構造
例年に比べて易しい問題が多かったと言えます。
新規問題も散見されましたが、解答枝が明確であったり、消去法で解答できることから得点しやすかったと言えます。
分野的には木造の出題に新規問題が多く見られ、難易度が上がっているという傾向が見て取れます。

施工
例年どおりの難易度であったと言えます。
例年どおりと言っても、覚えなければならない数値がたくさんありますので、比較整理して試験に臨めたか否かが合否を分けたものと思います。
特に、作業主任者の選任(No.3)やコンクリートの打重ね時間の間隔(No.11)などです。
このような「過去にたびたび出題されているにも関わらず、正確に覚えるのが難しい過去問」が合否を分けるということが改めて認識された出題でした。
また、数値の暗記だけではなく、材料の性質や工法の特徴の理解も問われています。

二級建築士学科試験の総評は以上です。

合格見込みの方、次は設計製図試験です!
つかの間の休息をとった後、いよいよ設計製図試験に向けて頑張りましょう!

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