井澤です
■問題1
ひび割れのない粘性土のせん断強さの測定は、一軸圧縮試験が主に用いられる。
(一級施工:平成8年No.5)
■問題2
自然状態でクラックの入った粘性土の試料の強度については、一軸圧縮試験によると小さな値を示す傾向があるので、三軸圧縮試験により求めた。
(一級施工:平成17年No.5)
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■解答
問題1、2ともに正
設計に必要な土の主な性質は、「せん断強さ」と「圧縮性」です。つまり、強さと変形です。
本日は「せん断強さ」について確認します。地盤はせん断破壊しますから、土のせん断強さが重要です。
――――――――――ポイント――――――――――
1.砂質土のせん断強さ
標準貫入試験
2.粘性土のせん断強さ
①原位置試験
ベーン試験・・・・・・・・軟弱な粘性土が対象
機械式コーン貫入試験・・・軟弱な粘性土が対象
②室内土質試験
一軸圧縮試験・・・ひび割れのない粘性土が対象
三軸圧縮試験・・・ひび割れのある粘性土が対象
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1.について
砂質土は圧力がかかっていないと崩れやすいので、試験室に持ち帰って調べる室内土質試験ではなく、原位置(=現場)で行う標準貫入試験が多用されます。
2.①について
ベーン試験も、機械式コーン貫入試験(旧称はオランダ式二重管コーン貫入試験)も、それぞれベーンを回転、コーンを貫入できるような軟弱な粘性土が対象です。
2.②について
ひび割れ(=クラック)がある場合には、一軸圧縮試験ではひび割れから崩れて小さな値しか出ませんので、三軸圧縮試験を行います。三軸圧縮試験は、土をパッキングして水中で全方向(XYZの三軸)から圧縮します。
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