井澤ですいざわ

施工と法規からの問題です。

■問題1(施工)
仮設の現場事務所を移転する場所がなかったので、監理者の承認を受けて、施工中の建築物の一部を使用した。(一級施工:平成18No.06

■問題2(施工)
契約書及び設計図書に部分使用についての定めがない場合、発注者は、受注者の書面による同意がなければ、部分使用をすることはできない。(一級施工:平成17No.24

■問題3(法規)
鉄筋コンクリート造、延べ面積500㎡、地上3階建ての事務所を新築する場合においては、建築主は、当該建築物の検査済証の交付を受ける前においても、特定行政庁等から仮使用の承認を受けて、仮に、当該新築に係る建築物又は建築物の部分を使用し、又は使用させることができる。(一級法規:平成25No.04


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■解説 問題1、2、3ともに正。

Point
問題1と2の違いについては、誰が仮使用をしようとしているのかを正確に理解しましょう。

■問題1解説
「施工者」が工事中の建築物を仮設の現場事務所として仮使用したいとき
→「施工者」は「監理者」の承認を受けなければならない。

■問題2解説
「発注者」が工事中の建築物を仮使用したいとき
→「発注者」は「受注者」の書面による同意を得なければならない。

契約書等に部分使用(仮使用)についての定めがないのですから、発注者が、言わばわがままを言って仮使用したくなったと言っているわけです。その仮使用が工事の邪魔になって工期や工事代金に変更が生じる可能性がありますから、発注者は、工期の変更および請負代金額の変更に関する受注者との事前協議を経たうえで、受注者の書面による同意を得なければなりません。

■問題3解説
問題3は問題2のシチュエーションとほぼ同じで、「発注者(=建築主)」が工事中の建築物を仮使用するときです。
「受注者」の書面による同意に加え、法7条の6により、法6条1項一号から三号までの建築物に該当する場合は、特定行政庁等から仮使用の承認を受けなければなりません。

なお、問題1のシチュエーション、つまり、「施工者」が工事中の建築物の一部を仮設の現場事務所として使用するときについては、特定行政庁等の仮使用の承認は不要です。なぜなら、仮設の現場事務所は、法
85条2項により、法7条の6の適用を受けないからです。