井澤ですいざわ

■問題1
オールケーシング工法による場所打ちコンクリート杭については、孔壁の崩壊防止のために、ケーシングチューブを圧入しながら、ハンマーグラブで掘削する。(オリジナル)
■問題2
アースドリル工法による場所打ちコンクリート杭については、孔壁・孔底の崩壊防止のために、一般に、安定液を孔内に注入する。(一級施工:平成11No.18
■問題3
リバースサーキュレーション工法では、一般に、水を使用して孔壁の保護と掘削土の排出を行う。(一級施工:昭和62No.8)

――――――――――――――――――――――
■解答
 問題1、2、3とも正。


場所打ちコンクリート杭の掘削工法には、主に次の3つがあります。
掘削した孔内にコンクリートを打ち込むため、孔壁が崩れないように保護し、かつ、キレイに保つための工法になります。
ポイントは、孔壁保護と排土方法を比較整理することです。
 

工法

孔壁保護

排土方法

オールケーシング工法

ケーシングチューブで保護する

ハンマーグラブで土をつかみ上げる

アースドリル工法

孔内にベントナイト安定液を入れ、圧力で保護する(※)

ドリリングバケット内部に土をためて引き上げる

リバースサーキュレーション工法

孔内水位を高くし、水圧で保護する

孔内にを循環し、泥水として吸い上げる

ベントナイト安定液は、一種の粘土泥水で、水より比重が高いため孔壁を保護できるとともに、コンクリートより比重が低いため、コンクリートを打ち込むと浮いて排出できる。

all-casing