井澤ですいざわ

■問題1
加熱した練混ぜ水を使用する寒中コンクリートの練混ぜにおいて、セメントを投入する直前のミキサー内の骨材及び水の温度の上限値については、特記がなかったので、45℃とした。(一級施工:平成21No.10
■問題2
寒中コンクリートにおいて、荷卸し時のコンクリート温度の下限値については、打込み後に十分な水和発熱が見込まれるので、3℃とした。(一級施工:平成23No.10
■問題3
暑中コンクリートにおいて、荷卸し時のコンクリート温度の上限値については、特記がなかったので、35℃とした。(一級施工:平成23No.10
■問題4
マスコンクリートにおいて、荷卸し時のコンクリート温度の上限値については、特記がなかったので、35℃とした。(一級施工:平成21No.10

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■解答
 問題1 誤。40℃以下とする。
 問題2 誤。打込み後の十分な水和発熱が見込まれる場合であっても5℃以上とする。
 問題3 正。
 問題4 正。
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ポイント:荷卸し時のコンクリート温度

寒中コンクリート
加熱した練混ぜ水を使用する場合、セメント投入直前のミキサー内の骨材及び水の温度の上限値

40℃以下

寒中コンクリート
荷卸し時の下限値

5℃以上
(打込み後の十分な水和発熱が見込まれる場合)

暑中コンクリート
荷卸し時の上限値

35℃以下 

マスコンクリート
荷卸し時の上限値

35℃以下

 

コンクリートの温度は、高すぎても低すぎてもいけません。その上限、下限についての規定です。
■凍結するおそれのある時期に打ち込まれる寒中コンクリートは、温度が低くなりすぎるおそれがあります。これを防ぐため、加熱した練混ぜ水を使用し、セメント投入直前のミキサー内の骨材及び水の温度を上限の40℃まで上げたとしても、セメントを投入し、練混ぜ、運搬し、工事現場で荷卸しした段階で5℃ぐらいまで温度が低下するような場合があります。
■気温が高いときに打ち込まれる暑中コンクリートや、大断面の地中梁など、部材断面寸法が大きな部分に打ち込まれるマスコンクリートは、水和発熱が内部に蓄積され、温度が高くなりすぎるおそれがあるため、荷卸し時の上限を35℃と定めています。