井澤です
■問題1
コンクリートの打込み日の外気温の最高気温が23℃と予想されたので、コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間の限度については、120分とした。(一級施工:平成21年No.10)
■問題2
同一区画の打込み継続中における打重ね時間の限度については、外気温が25℃未満の場合、原則として、180分とする。(一級施工:平成26年No.11)
■問題3
設計基準強度が60N/㎟の高強度コンクリートにおいて、コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間の限度については、外気温にかかわらず、原則として、120分とする。(一級施工:平成26年No.11)
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■解答
問題1 正。
問題2 誤。150分以内とする。
問題3 正。
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はじめに「練混ぜから打込み終了までの時間」「打重ね時間」の意味を確認しましょう。さらに「打重ね」と混乱しやすい「打継ぎ」の意味を確認しましょう。
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■練混ぜから打込み終了までの時間
生コン工場(レディーミクストコンクリート工場)でセメント、水、骨材等を練混ぜて生コンを作ってから、工事現場で打込みを終了するまでの時間。
■打重ね時間
「打重ね」とは、硬化前のコンクリートに新たなコンクリートを打込むこと。
ある階の打込み途中で、先の生コン車の打込みが終わり、それが固まる前に次の生コン車の打込みを行うのが打重ね。その間の時間が「打重ね時間」。
棒形振動機(バイブレーター)の先端を、先に打ち込んだコンクリートの層に挿入し、再振動して新たなコンクリートと一体化させる。
■打継ぎ
「打継ぎ」とは、硬化後のコンクリートに新たなコンクリートを打込むこと。
1階と2階は「打継ぎ」になる。
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ポイント
外気温 |
練混ぜから打込み終了 |
打重ね時間 |
25℃未満 |
120分以内 |
150分以内 |
25℃以上 |
90分以内 |
120分以内 |
※高強度コンクリート、高流動コンクリートの「練混ぜから打込み終了までの時間」は、外気温にかかわらず120 分以内とする。
――――――――覚え方――――――――
日光で暑くて打込みに苦労を重ねてヒーフー
25℃ 以上 打込み 90分 打重ね120分
25℃未満だと、コンクリートが固まりにくくなるので、どちらも30分プラス。
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25℃が境界だということもこの語呂合わせでしっかり覚えておきましょう。そうでないと問題1のように23℃と出題されたときに判断できなくなってしまいます。
なお、№276で紹介した「梁側のせき板のコンクリートの材齢による存置期間」は20℃が境界になっていますので、注意が必要です。
――――――――覚え方――――――――
席か 庭で 読 む ご本(ごほん)
せき板 20℃ 4日 6日 5N/㎟
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