井澤ですいざわ

■問題1
ポストテンション工法において、シース内に充填するグラウトは、PC鋼材を腐食から防護し、シースとPC鋼材との付着を確保すること等を目的とする。(一級構造:平成18No.15
■問題2
ポストテンション方式によるプレストレストコンクリート構造の床版において、防錆材により被覆された緊張材を使用する場合、緊張材が配置されたシース内にグラウトを注入しなくてもよい。(一級構造:平成27No.22

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■解答
 問題1、2ともに正。
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さっそくポイントを確認しましょう。

ポイント:PRC造 シース内のグラウト――
防錆材で被覆されていないPC鋼材(緊張材)を使用する場合
 →シース内にグラウトを注入する
 →目的はPC鋼材の腐食防止・シースとPC鋼材との付着確保
防錆材で被覆されたPC鋼材(緊張材)を使用する場合
 →シース内にグラウトを注入しないでもよい。
 →「アンボンドポストテンション方式」という。
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なお、シースとは、PC鋼材(緊張材)を通す管のことです。
グラウトとは、充填という意味で、一般にセメントペーストを充填します。

プレストレストコンクリートについては、プレテンションとポストテンションとで、設計基準強度、塩化物イオン量、スランプの値が違いますので、
No.296(プレストレストコンクリート構造)で確認しておきましょう。

http://kentikushi-blog.tac-school.co.jp/archives/47165412.html