せいたこんにちは、清田です。

平成29年 二級建築士学科試験の講評を公開いたします。

昨日の二級建築士学科試験を受験された皆様、本当にお疲れ様でした

 

全体的な難易度としては、午前中の計画はやや易しく、法規はやや難しく、午後の構造は標準的、施工はやや難しかったと言えます。
4科目全体で見ると、
「標準的~やや難しかった」と言えるでしょう。

また、例年に比べ、目新しい出題が比較的少ない印象でしたが、建築の本質を突いた出題、これから実施する設計製図試験をにらんだ出題などがあったように思われます

 

■計画■

全体的にやや易しい問題でした。
ただ、環境工学のNo.5(壁内の内部温度分布)は、断熱性の大小、温度分布の勾配ともに、断熱材>密閉空気層>コンクリートという知識を求める難問でした。

・次のような新規論点も出題されましたが、それに惑わされないだけの過去問の理解があれば正解できた問題構成になっていました。

No.10枝2、3、4(風速増加率、冷房デグリーデー、風配図)、No.12(L・D・Kの組合せ形式)、No.18枝5(共同建替、協調建替)、No.20枝3(誘引ユニット)、No.25枝2(天井チャンバー方式の圧力損失)

No.19(建築設備)は、枝1、2(ウォールウォッシャ、ストレーナ)の2つには絞れたと思われますが、ともに新規問題でしたので難しかったと思われます。

 

■法規■

全体的にやや難しい問題でした。昨年に続いて「問題文が長文化」しており、問題を読み解き、理解するだけでも時間がかかったのではないでしょうか。

・図・計算問題(No.6軸組、No.14用途制限、No.16建築面積、No.19高さ)は定番の問題ばかりでしたが、No.1高さ等」、「No.5採光」の問題は平成25年以降の出題がなかったため、久しぶりの出題となりました。また、№8(確認申請書に添付する図書)は新しい傾向の出題で戸惑った方も多かったと思われますが、問題文どおり建築基準法施行規則第1条の3を順に調べれば、解答枝は見つけられた問題でした。

・その他、次のような近年の法改正内容からの出題が数多く見られました。

No.2枝2、No.10枝1(幼保連携型認定こども園)、No.3枝5(不服申立ての審査請求)、      

No.7枝5(特定天井)、No.9枝5(強化天井)、No.17枝3(特定避難時間倒壊等防止建築物)、

No.21枝5(延べ面積300㎡超の場合の書面による契約締結の義務)

 

■構造■

全体的に標準的な問題でした。
力学6問は標準的な難易度でした。No.(断面の性質)は、過去10年で1回しか出題のなかった「断面一次モーメント」の問題でした。№4(3ヒンジラーメン)では、初めて応力(せん断力)まで求める出題でした。

・構造計画の4問(№7、8、1819)は比較的易しい出題でした。

・各種構造、建築材料は、№12枝1(土台継手の下木)など新規問題が解答枝のものもありましたが、過去問の知識で十分対応できたのではないでしょうか。また、今年の設計製図試験の「外壁の仕上げ指定」を意識してか、№25枝2(窯業系サイディング)などの出題もありました。

 

■施工■

・出題の構成は例年とほぼ変わりませんでしたが、全体的にやや難しい問題でした

№1(ネットワーク工程表)の問題は、枝3を正解としましたが、枝5も正解となる可能性があります。また、各種工事についても数値を問う問題が多く、かつ新規論点が混在していたことから、解答に戸惑ったかもしれません。一方で、№10枝4(コンクリートの打継ぎ面)は、水がたまらないようにすべきなど、「施工の本質」を問う問題もいくつか見られました。

・施工でも設計製図試験の「外壁の仕上げ指定」を意識してか、№15枝3(外壁の通気構法)などの出題がありました。

・№25は、工事請負契約約款に関する条文問題で、枝3も221項の条文どおりとはいっても細かい知識を要求する問題でした。
近年の傾向としては、施工の難易度が高くなっており、今後も数値の暗記とともに、材料の性質や工法の特徴の理解が必要といえるでしょう。



合格推定点■
 さて、TACの合格推定点を公表いたします。

TAC合格推定点  60点以上

TAC各科目基準点 計画13点以上、法規13点以上、構造13点以上、施工12点以上


 以上により、施工の基準点は1点引き下げられる可能性がありますが、全体の合格基準点は例年通り60点になるものと推定いたします。

 なお、この推定点はTACが独自に算出したものです。実際の合格点と異なる場合がありますことをあらかじめご了承ください。試験実施機関による正式な合格発表は
822日(火曜日)が予定されています。

皆様の好結果を祈念しています