井澤です
昨日一級建築士学科試験を受験された皆様、合計6時間30分という非常に長時間の試験、本当にお疲れ様でした。
コロナ禍、豪雨災害の中での実施となり、たいへんな困難を乗り越えての受験であったことと思います。
(1)TAC合格推定点
さっそくですが、TACの合格推定点は、次のとおりです。
昨日一級建築士学科試験を受験された皆様、合計6時間30分という非常に長時間の試験、本当にお疲れ様でした。
コロナ禍、豪雨災害の中での実施となり、たいへんな困難を乗り越えての受験であったことと思います。
(1)TAC合格推定点
さっそくですが、TACの合格推定点は、次のとおりです。
後述の講評のように全体の難易度は、やや難しかったと考えます。
――――――――――――――――――――
■科目基準点
計画11点、環境・設備11点、法規16点、構造16点、施工13点
■総得点
89点
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・自己採点等による誤差を考慮し、88点以上の方は速やかに設計製図の受験対策を進めるべきと考えます。
・TAC設計製図本科生における学科合格発表後の特別返金制度については、こちらをご覧ください。
(2)総評
続いて、総評です。
難易度は、次のとおりです。
・計画 → やや難しい
・環境・設備 → やや難しい
・法規 → 例年並み
・構造 → 例年並み
・施工 → 例年並み
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・全体 → やや難しい
合格基準点が97点となった昨年と比べると難しくなっていますが、おおむね例年並みに戻って、やや難しくなったという印象です。
全体的に解答肢を絞り込みにくく、論点は過去問と同じであっても図、表などを使いながら表現を変え、理解力を問う問題が増えています。
なお、大学卒業直後から実務経験がなくても受験が可能になるなど、受験資格が緩和されましたが、それを受けての出題傾向の変化は特に感じられません。
(1)計画
・昨年と同様、建築史が2問、実例が4問出題されました。
・実例について、新規の出題であっても、解答肢(誤り)のパターンの一つである「他の建築物の説明」になっているのではないか、という「カン」が働くと、No.11、No.12は難しくなかったと思います。
・従来は出題の定番であった集合住宅の片廊下型や学校の総合教室型などの計画理論の出題はほとんどなく、実例に置き換わっている印象を強く受けます。
・No.7(事務所ビルの計画)は難問です。肢4について、非常用エレベーターは、荷物専用の荷物用エレベーターと兼用はできません。過去問では、乗用エレベーター、サービス用エレベーターと兼用できるという内容が良く出題されていますが、荷物用エレベーターと乗用エレベーター、人荷用エレベーターとは違います。また、肢1について、窓を減らせば熱負荷は軽減されます(PAL*は小さくなる)。
・TAC生は「BRT(No.10)」、「プロポーザル方式(No.20)」などの新規問題を見て「出た!」と思えたのではないでしょうか。
(2)環境
・過去問の中でも間違いやすい問題や、表現を変えて理解力を問う問題が多く見られました。
・新規問題としては、設備の中で、No.14のホテル、病院の給水量、No.15の通気方式、No.16の電圧降下が目立ちました。
・No.3の湿り空気、No.4の室温変動の図の問題は、かなり古い過去問をベースにした出題です。
(3)法規
・昨年に引き続き、設問の文字数が少なく、5行に渡るものは2肢だけでした。
・ただし、法令集での確認を要する出題が多く、タイムトライアルで時間配分を訓練していないと時間が足りなくなるような出題でした。
・法改正内容については、No.16(準防火地域内の準耐火建築物の建蔽率緩和)、No.18(防火・準防火地域内の建築物)、No.27肢4(一時的な用途変更に係る制限の緩和)、No.30(建築物省エネ法の届出時の評価書の提出)をはじめ、前年、前々年の法改正内容からの出題も多く、法改正内容がすぐに出題されるという建築士試験の特徴が顕著に見られます。
(4)構造
・力学の計算問題は6問で、No.1(垂直応力度分布)、No.3(柱のせん断力分担割合)、No.4(崩壊荷重)、No.5(トラス)は出題傾向から見て十分に予想可能な出題でした。
・No.12のひび割れの図の問題は、TAC公開模試No.13が役に立ったと思います。
・文章問題では、新規問題も散見され、No.8(屋根葺き材の風荷重)、No.10(木造)、No.16(鉄骨造)、No.25(免震構造)は難しい問題ですが、そのような問題では差は付きません。
(5)施工
・施工は近年得点しにくい科目の筆頭になっています。
・新規問題や、過去問の内容であっても表現を変えた出題が増えています。暗記系科目は、過去問をそのまま出題すると実力の差が出ないためと考えられます。
・№8(鉄筋のガス圧接継手の外観検査)では、図を使った問題が出題されました。出題の内容は過去問そのものです。過去問を少しでも変えて出題しようという近年の傾向が顕著に見られます。
・今年は特に細かい数値が誤っているという選択肢が数多く見られました。No.11(コンクリート工事)、No.16(防水工事)、No.17(左官工事等)、No.18(金属工事)、No.21(設備工事)、No.22(耐震改修工事)などです。
・No.10(レディーミクストコンクリートの受入れ時の検査)は難問です。1回の平均値が調合管理強度の85%以上、総平均値(3回の平均値)が調合管理強度の100%以上で合格です。
一級建築士学科試験の総評は以上です。
合格見込みの方、次は設計製図試験です!
TACでは週末から設計製図1回が始まります!
課題発表前から学習できる構造、設備、法規の基礎知識と作図手順、作図実習を進めていきます。
つかの間の休息をとった後、設計製図試験に向けて頑張りましょう!
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TACの戦略的カリキュラムや安心して学習を始めるための返金制度について説明します!
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池袋校 7/15(水)19:00~20:00
新宿校 7/14(火)19:00~20:00
名古屋校 7/14(火)19:00~20:00
梅田校 7/15(水)19:00~20:00
初回講義を無料で体験可能!製図用具をご持参ください。
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コメント
コメント一覧 (13)
あら…そうでしたか…となると、計画が11点になってしまいますね。どちらにしても来年の学科に向けて準備します。
「http://www.sanbo-center.co.jp/information2.htmlここに非常用エレベーターと荷物用を兼ねてる事例があるのですが」とのコメントに関して
上記アドレスの施設へ問い合わせをしたところ、非常用エレベーターは2台とも人荷用と兼用とのことでした。
消防同意基準に人荷共用の用途のものとして適用される規定と書いてあるのでそうかなーと思いました。
どちらにせよ、学校の意見が割れてる時点で読み違いが起きてしまう問題なような気が、、、
まったく同じ状況です💦
そうですね。私は合計点は90後半なのですが、この問題次第で計画足切りの危機にさらされており、血眼になって探してみました(笑)
同意です。某資格学校の参考書には、非常用エレベーターは、平常時に商品の搬入用と兼用しても良い。という風に記載されておりました。法令集をみても「荷物用エレベーター」という定義づけは無いです。荷物用エレベーターと商品の搬入用のエレベーターという明確な定義づけがあるのならば、4が不正解であると考えられますが、そんな定義が無かったので、4が正解な理由が理解できません。他の資格学校さんは訂正を行い、NO.7は1が不正解だとしておりました。ちゃんとした理由が聞きたいものです。
それはないです
なにか4が間違いという根拠を教えてください!
私は肢3を選びました。ゾーンと停止階は違うのでしょうか。