井澤ですいざわ
昨日、一級建築士設計製図試験を受験された皆様、本当にお疲れ様でした。
コロナ禍、そして試験直前の台風14号の接近など、困難や不安のなかで受験された方も多かったのではないかと思います。

課題文の文章量が年々増加し、難しくなっている印象を受けます。
今年の課題の主な特徴は次のとおりです。

1.3階建て、3ユニットケア
今年は課題発表時に階数が明記されませんでした。
基準階の出題であれば基準階に設ける室が先に決まりますが、3階建てのため設置階の選択肢が増え、難しくなりました。
3つの介護ユニットを何階に配置するかによって、①3階に2ユニット、2階に1ユニット、②1、2、3階に各1ユニットなどが考えられます。

2.敷地の周辺条件と採光、道路斜線制限
住宅地に囲まれ、公園もなく、道路も狭く、厳しい敷地条件です。
南面と東面は隣地であるため、採光確保のための離隔が必要です。
また、北面と西面は道路幅員が狭く、道路斜線制限がかかってきます。

3.地域交流スペース
地域交流スペースは「地域住民等との交流の場とする。」「近隣の認定こども園との合同イベントも行う。」とあることから北西に計画するのがベストです。(残念ながら昨日UPしたTAC第一報プランは北東です。。)

4.バリアフリー法の円滑化基準、屋内の廊下の幅
昨年に引き続き「円滑化誘導基準」ではなく「円滑化基準」でしたが、「4.留意事項」の(2)では「屋内の廊下については、有効幅員1.8m以上を確保する。」とされました。
課題文に忠実に従えば、管理用の廊下についても適用されることになりますが、それに反した場合の採点については合格発表後の検証が必要です。

5.居住部門の個室の住みやすさ
「3.計画の要点等」の(1)では「居住部門の個室の計画において、『入居者の住みやすさ』について考慮したこと」が求められました。TAC第一報プランでは、居住部門の個室を隣地境界線から5m離して採光を確保した上で南面、東面に計画しています。個室を北側に向けて計画しても減点はないと考えます。

6.スタッフルームの兼用
居住部門のスタッフルームは「ユニットのある全ての階に計画する。」とされ、1つの階に2ユニット設ける場合は兼用可能です。
また、居宅サービス部門のスタッフルーム、職員用便所は「同じ用途の室(=スタッフルーム、職員用便所)が同じ階の居住部門にある場合は、兼用してもよい。」とされ、兼用可能です。
このようにプランニングにより兼用可能か否かが変わり、ボリュームが変わってくると計画の難しさが増します。

7.既存建築物撤去範囲の埋戻し部分
既存建築物撤去範囲の埋戻し部分については、基礎底面以深の部分について地盤改良を行うのが適切です。

8.計画の要点等
計画の要点等では、そのほか「耐震計算ルート」(RC造で高さ20m以下の場合はルート1(許容応力度計算)以上であれば問題ありません。)、「車寄せの屋根・庇等の構造計画」、「感染症対策」などが出題されました。
感染症対策については、TAC生は十分に対応できたのではないかと思います。各ユニット玄関に手指洗浄スペースを設けるなどの配慮があると良かったと思います。

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長時間にわたる試験、及び、長きにわたる受験勉強、本当にお疲れ様でした。
果報は寝て待て、です。
しばらくはゆっくりと休んで下さい。
本当にお疲れ様でした。

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