井澤ですいざわ

今回も前回に引き続き「構造設計一級建築士の関与」を扱います。
前回説明したとおり、
士法20条の2第1項は、構造設計一級建築士による構造設計
士法20条の2第2項は、構造設計一級建築士による法適合確認
を定めており、これを「構造設計一級建築士の関与」といいます。
この「構造設計一級建築士の関与」は条文の中に出てくる表現ではありませんので覚えておく必要があります。
そして次のテーマ問題の結果も覚えるべき内容です。
条文には直接明記されていないからです。

[テーマ問題] (建築士法)
■問題1(法規H23-23)
既存建築物の大規模の修繕に係る構造設計については、建築物の規模や修繕の内容にかかわらず、構造設計一級建築士の関与は義務づけられていない。
■問題2(法規R04-21)
構造設計一級建築士の関与が義務付けられた建築物の工事監理については、構造設計一級建築士以外の一級建築士であっても行うことができる。
■問題3(法規H23-23)
二級建築士が設計できる用途、構造、規模の建築物については、限界耐力計算により構造設計を行う場合であっても、構造設計一級建築士の関与は義務づけられていない。

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[比較暗記法]  建築士法「構造設計一級建築士の関与
(建築士法20条の2第1項、2項)

① 大規模の修繕に係る構造設計であっても、建築物の規模や修繕の内容によっては、構造設計一級建築士の関与が義務づけられることがある。

② 構造設計一級建築士の関与が義務付けられた建築物であっても、工事監理については、構造設計一級建築士の関与が義務づけられていない

③ 二級建築士が設計できる用途、構造、規模の建築物については、構造設計一級建築士の関与が義務づけられていない
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【①について】
「大規模の修繕に係る構造設計」も「構造設計」に該当します。士法20条の2第1項及び2項には「大規模の修繕」とは直接明記されていませんので覚えるべき内容です。
・士法20条の2第1項(それを引用する2項も同様)の「第3条第1項に規定する建築物(一級建築士でなければできない設計又は工事監理)のうち、建築基準法第20条第1項第一号又は第二号に該当するもの」の大規模の修繕に係る構造設計であれば、構造設計一級建築士の関与が義務付けられます。

【②について】
・構造設計一級建築士が関与して適切な構造設計図書ができていれば、工事がそのとおりに実施されているかを確認する工事監理は、構造設計一級建築士ではないただの建築士でもできます。
・士法20条の2第1項及び2項には「構造設計」とだけ書かれ、「工事監理」とは書かれていないため「工事監理」では構造設計一級建築士の関与が義務付けられていないのです。直接明記されていませんので覚えるべき内容です。

【③について】
・士法20条の2第1項(それを引用する2項も同様)において「第3条第1項に規定する建築物(一級建築士でなければできない設計又は工事監理)のうち」と限定されているため、二級建築士が設計できる用途、構造、規模の建築物については、(任意で。自主的に)高度な構造設計を行う場合であっても、構造設計一級建築士の関与は義務づけられていません。これはこう覚えてください。
「一級建築士でなくても設計できるのに、構造設計一級建築士の関与が義務付けられるはずがない。」

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[テーマ問題の解答]
■問題1 誤
■問題2 正
■問題3 正