TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

一級建築士 学科対策

本日、2020年一級建築士学科本試験の合格発表がありました。

【実受験者数】30,409人(昨年25,132
【合格者数】  6,295人 (昨年5,729
【合格率】    20.7 (昨年22.8%

合格基準点は、各科目については環境が10点でその他4科目は過半、総得点88点でした。
総得点88点はここ5年で平成29年の87点につぐ低い点数となりました。
合格率は、昨年に続いて20%を超える高い合格率となりました。
また実受験者数は9年ぶりに30,000人を超え、これは受験資格緩和によるものと思われます。
合格者数は500人強増加しています。

さて、合格した皆様本当におめでとうございます
製図試験まで残り1か月少し、このまま合格を目指して頑張ってください
また、残念な結果となってしまった皆さま、この悔しい気持ちを忘れずに気持ちを新たにして次年度に向けて頑張りましょう


〇●お知らせ●〇

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井澤ですいざわ

※ 7月21日12:15に、非常用エレベーターについて追加しました。(1)の後半の赤字の部分です。
熟考を重ねた結果、この記事のコメント欄に投稿された動画、写真を見た多くの方が、非常用エレベーターと荷物用エレベーターを兼用している事例があると誤解をしたまま合格発表を迎えると、あれは違法だという声が上がったり、関係機関に抗議の電話が入ったりするおそれが高いと判断したためです。
※ 7月15日10:40に、事務所ビルの南面コアの有効性について追加しました。緑字の部分です。
※ 7
142120に、肢1の記述が正しい(適当)と考える理由として、事例を追加しました。下記の青字の部分です。

一級建築士本試験の計画No.7について、TACの見解は以下のとおりです。
TACとしては、当初の見解どおり、正答は肢4と考えます。
ただし、下記のように肢1、肢3についても疑義がないわけではありませんので、最終的には合格発表時の正答肢の公表を待たなければなりません。
なお、本試験問題自体の掲載は、著作権上控えますので、ご了承ください。

(1)肢4が最も不適当と考える理由
荷物用エレベーターは、法律で定義された用語ではなく、「昇降機技術基準の解説(監修:国土交通省 住宅局 建築指導課、編集:日本建築設備・昇降機センター、日本エレベータ協会)」で定義され、以下のように記載されています。
――――――――――――――――――――
荷物用エレベーター
荷物用エレベーターは専ら荷物を輸送することを目的とするもので、荷扱者又は運転者以外の人の利用はできない。
――――――――――――――――――――
したがって、消防隊が利用する非常用エレベーターと兼用することはできません。

なお、上記の「昇降機技術基準の解説」は、下記の平成27年の出題の出典根拠です。
――――――――――――――――――――
平成27年No.19肢2
荷物用エレベーターは荷物の輸送を目的とし、荷扱者又は運転者以外の人の利用はできないが、人荷用エレベーターは一般乗客も利用することができる。(正)
――――――――――――――――――――

この記事のコメント欄に投稿された、エレベーターホールに「荷物用」「荷物専用」などと書かれた、以下の非常用エレベーターの動画、写真について、誤解のないようにコメントします。
https://youtu.be/YGnFM4q-wnM
https://lineblog.me/cacao95/archives/2068185.html
・これらは、非常用エレベーターを「荷物用エレベーター」ではなく、「人荷用エレベーター」と兼用した事例です。
・これが、多くの誤解の原因である、注意喚起のための「荷物用」「荷物専用」などの表示と、エレベーターの分類としての「荷物用エレベーター」との違いを明確に示しています。
・動画を良く見ると、かごの中には「人荷用」と明記されており、「荷物用エレベーター」ではありません。
・また、写真のほうも最大定員が記載されていますので、それは「荷物用エレベーター」ではなく「人荷用エレベーター」です。
・「荷物用エレベーター」は、荷扱者又は運転者以外の人の利用はできないため、最大定員は記載されません。
――――――――――――――――――――

(2)肢1について
「設問の『南北面』の部分は『東西面』の誤り」という考え方も理解はできますが、設問はその比較をしているとは言えないと考えます。
設問は「窓を減らす」のと「窓を減らさない」のとの比較であり、窓を減らして壁にすれば、南北面でも熱負荷の影響を軽減できます。(PAL*が小さくなります。)


南面にコアを配置して窓を減らすことで、熱負荷の影響を軽減した事例が下記HPに紹介されています。CBRE様HPへの大成建設様の寄稿です。

https://www.cbre-propertysearch.jp/article/office_eco-vol7/

 「第7回 低炭素社会における最新オフィスビル事例に見る環境対策」
  2. 様々な環境技術をバランスよく導入 (仮称)神田駿河台4-6計画

東京都環境局の「東京の低炭素ビル2014」においても、事務所ビルの南面コアの低炭素化、省エネ上の有効性について紹介しており、近年の事務所ビルの計画のトレンドの一つであると言えます。

https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/policy_others/international/c40/c40_2.files/JP_TOP30_2014.pdf

①御茶ノ水ソラシティ(上記の(仮称)神田駿河台4-6計画と同じです。)
「コアを建物南面に配置し、南面からの日射熱負荷を大幅に抑制するとともに、東西面には縦型リブを設置して朝夕の熱負荷を低減しました。」
②JR神田万世橋ビル
「事務室を北側、コアを南面に配置することで日射による熱負荷を大幅に抑えることに加え」


(3)肢3について

エレベーターのコンベンショナルゾーニング方式について、30階建てで10層ごとに三つのゾーンに分割すると、「1~10階、11~20階、21~30階に分割されて乗り継ぎ階がないので誤り」という考え方も理解はできますが、設問は下記の平成24年の出題のように停止階を明確にした出題ではなく、乗り継ぎ階の有無を正誤の判断とする意図はないと考えます。
また、下記の平成18年の出題は正です。今年の出題も「10層程度ごとに」となっていれば疑義は生じないわけですが、「程度」がないから誤りという意図は考えにくいと思います。
――――――――――――――――――――
平成24年No.13肢4
20階建ての事務所ビルにおけるコンベンショナルゾーニング方式を採用した乗用エレベーターの計画において、1階を出発階とし、2階から10階行きと、11階から20階行きの二つにゾーニングした。(誤。乗り継ぎ階がない。)
――――――――――――――――――――
平成18年No.11肢5
30階建ての事務所ビルのエレベーターの計画において、コンベンショナルゾーニング方式を採用し、各ゾーンのサービスフロア数を10階程度とした。(正)
――――――――――――――――――――





井澤ですいざわ
昨日一級建築士学科試験を受験された皆様、合計6時間30分という非常に長時間の試験、本当にお疲れ様でした。
コロナ禍、豪雨災害の中での実施となり、たいへんな困難を乗り越えての受験であったことと思います。

(1)TAC合格推定点
さっそくですが、TACの合格推定点は、次のとおりです。
後述の講評のように全体の難易度は、やや難しかったと考えます。
――――――――――――――――――――
■科目基準点
 計画11点、環境・設備11点、法規16点、構造16点、施工13点
■総得点
 89点
――――――――――――――――――――
・自己採点等による誤差を考慮し、88点以上の方は速やかに設計製図の受験対策を進めるべきと考えます。
・TAC設計製図本科生における学科合格発表後の特別返金制度については、こちらをご覧ください。

(2)総評
続いて、総評です。

難易度は、次のとおりです。
・計画    → やや難しい
・環境・設備 → やや難しい
・法規    → 例年並み
・構造    → 例年並み
・施工    → 例年並み
――――――――――――――――――――
・全体    → やや難しい

合格基準点が97点となった昨年と比べると難しくなっていますが、おおむね例年並みに戻って、やや難しくなったという印象です。
全体的に解答肢を絞り込みにくく、論点は過去問と同じであっても図、表などを使いながら表現を変え、理解力を問う問題が増えています。
なお、大学卒業直後から実務経験がなくても受験が可能になるなど、受験資格が緩和されましたが、それを受けての出題傾向の変化は特に感じられません。

(1)計画
・昨年と同様、建築史が2問、実例が4問出題されました。
・実例について、新規の出題であっても、解答肢(誤り)のパターンの一つである「他の建築物の説明」になっているのではないか、という「カン」が働くと、No.11、No.12は難しくなかったと思います。
・従来は出題の定番であった集合住宅の片廊下型や学校の総合教室型などの計画理論の出題はほとんどなく、実例に置き換わっている印象を強く受けます。
No.7(事務所ビルの計画)は難問です。肢4について、非常用エレベーターは、荷物専用の荷物用エレベーターと兼用はできません。過去問では、乗用エレベーター、サービス用エレベーターと兼用できるという内容が良く出題されていますが、荷物用エレベーターと乗用エレベーター、人荷用エレベーターとは違います。また、肢1について、窓を減らせば熱負荷は軽減されます(PAL*は小さくなる)。
・TAC生は「BRT(No.10)」、「プロポーザル方式(No.20)」などの新規問題を見て「出た!」と思えたのではないでしょうか。

(2)環境
・過去問の中でも間違いやすい問題や、表現を変えて理解力を問う問題が多く見られました。
・新規問題としては、設備の中で、No.14のホテル、病院の給水量、No.15の通気方式、No.16の電圧降下が目立ちました。
・No.3の湿り空気、No.4の室温変動の図の問題は、かなり古い過去問をベースにした出題です。

(3)法規
・昨年に引き続き、設問の文字数が少なく、5行に渡るものは2肢だけでした。
・ただし、法令集での確認を要する出題が多く、タイムトライアルで時間配分を訓練していないと時間が足りなくなるような出題でした。
法改正内容については、No.16(準防火地域内の準耐火建築物の建蔽率緩和)、No.18(防火・準防火地域内の建築物)、No.27肢4(一時的な用途変更に係る制限の緩和)、No.30(建築物省エネ法の届出時の評価書の提出)をはじめ、前年、前々年の法改正内容からの出題も多く、法改正内容がすぐに出題されるという建築士試験の特徴が顕著に見られます。

(4)構造
・力学の計算問題は6問で、No.1(垂直応力度分布)、No.3(柱のせん断力分担割合)、No.4(崩壊荷重)、No.5(トラス)は出題傾向から見て十分に予想可能な出題でした。
・No.12のひび割れの図の問題は、TAC公開模試No.13が役に立ったと思います。
・文章問題では、新規問題も散見され、No.8(屋根葺き材の風荷重)、No.10(木造)、No.16(鉄骨造)、No.25(免震構造)は難しい問題ですが、そのような問題では差は付きません。

(5)施工
・施工は近年得点しにくい科目の筆頭になっています。
・新規問題や、過去問の内容であっても表現を変えた出題が増えています。暗記系科目は、過去問をそのまま出題すると実力の差が出ないためと考えられます。
・№8(鉄筋のガス圧接継手の外観検査)では、図を使った問題が出題されました。出題の内容は過去問そのものです。過去問を少しでも変えて出題しようという近年の傾向が顕著に見られます。
・今年は特に細かい数値が誤っているという選択肢が数多く見られました。No.11(コンクリート工事)、No.16(防水工事)、No.17(左官工事等)、No.18(金属工事)、No.21(設備工事)、No.22(耐震改修工事)などです。
・No.10(レディーミクストコンクリートの受入れ時の検査)は難問です。1回の平均値が調合管理強度の85%以上、総平均値(3回の平均値)が調合管理強度の100%以上で合格です。


一級建築士学科試験の総評は以上です。


合格見込みの方、次は設計製図試験です!
TACでは週末から設計製図1回が始まります!
課題発表前から学習できる構造、設備、法規の基礎知識と作図手順、作図実習を進めていきます。
つかの間の休息をとった後、設計製図試験に向けて頑張りましょう!

予 告
きたる7/25(土)正午に7/22発表の課題について佐藤講師sato2がオンラインで解説!もちろん参加無料・予約不要です。
ZOOMのID等は後日発表します

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 ●実施概要 予約不要・参加無料
 池袋校 7/15(水)19:00~20:00
 新宿校 7/14(火)19:00~20:00
 名古屋校 7/14(火)19:00~20:00
 梅田校 7/15(水)19:00~20:00

2)一級設計製図本科生「無料体験入学実施」
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 ※お申込みはインターネット上に限ります。
 ★詳細はこちら→




一級学科試験、お疲れ様でした!

お待たせしました!全問を公開します!※22:00更新
sokuhou1q20202200

合格推定点を明日13時公開する予定です。
以下より是非、ご覧ください。




予 告
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こんにちはtashiro

いよいよ7/12に一級学科試験が実施されます!
これまでの努力が実を結びますように、お祈りしております。

TACではまず第一報として、当日18時に学科Ⅰ・Ⅱの解答番号を公開予定!
その後、当日21時に全科目の解答番号を公開する予定です。
以下より是非、ご覧ください。




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