TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

一級建築士 設計製図対策

こんにちは。

一級学科試験合格者向け『一級総合設計製図本科生(4月開講クラス)』が4月上旬に開講いたします。
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TACの受講料は他校の約50%です。
『安かろう、悪かろうではないこと』を確認できる、絶好の機会です!

<教室講座 設計製図早期講義第1回
講義時間/9:30~18:00(休憩1時間含む)
□4/5(水) 新宿校[水曜クラス]<実施間近>
□4/8(土) 仙台校<実施間近>
設計製図早期講義第1回を無料体験できます。
※定員状況により、無料体験ができない場合がございます。
 (建築士講座ホームページやTAC建築士講座ブログ等でご案内します)
※講義開始の20分前(9:10)までに校舎受付窓口に直接お越しください。予約不要です。
製図版は不要です。電卓はご持参ください。

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GoToTACキャンペーン2023 第2弾はコチラ

こんばんは。

今年度、一級建築士試験の合格を目指している方へ

下記日程で、無料セミナーを実施します。
ご都合のつく方は、是非、ご参加ください。

【一級建築士 学科対策】
◆2/22(水)19:00~
 『JASS5(鉄筋コンクリート工事標準仕様書)の改定について』
 ※オンライン
 ※要予約
 ※担当:井澤講師
↓詳細やご予約はコチラ


【一級建築士 設計製図対策(学科試験に合格されている方向け)】
◆2/26(日)10:30~
 一級建築士『設計製図早期対策』説明会
 ※TAC新宿校
 ※予約不要
 ※担当:清田講師
 ※youtube Liveでも配信
↓詳細はコチラ

こんにちは、TAC講師の清田です
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まずは本日、一級建築士試験に合格された皆様、本当におめでとうございます
今まで積み上げてきた努力、乗り越えてきた困難を思い出し、喜びに浸ってください

それでは、公表された合格率、標準解答例、合格基準等から令和4年「設計製図の試験」のポイントについて講評します。

まずは、普及センターの「標準解答例」及び「合格基準等」をざっと参照した上で読んでみてください。
標準解答例はこちら→1k-2022-2nd-hyojunkaito-r.pdf (jaeic.or.jp)
採点のポイントはこちら→1k-seizu-gokakuhappyo-202212r3.pdf (jaeic.or.jp)

■合格率とランク■
令和4年のランクⅠ~Ⅳの割合は、下記のとおり発表されました。

 

実受験者数

合格者数

ランクⅠ

ランクⅡ

ランクⅢ

ランクⅣ

R4

10,509

3,473

33.0

6.1

32.4

28.5

R3

10,499

3,765

35.9

6.3

26.9

30.9


昨年(R3)と比較すると、実受験者数はほぼ変わらない人数にもかかわらず合格者数は300名弱少ない結果でした。
全国合格率に関しては33.0%で、直近5年の中では一番低い合格率となり、R4の設計製図の試験は狭き門であったことがわかります。
また、ランクⅢとランクⅣを合わせた割合は昨年より3.1%増えましたが、ランクⅢとⅣでおおむね約6割という結果はここ数年の傾向と変わりませんでした。

このランクⅢ、Ⅳに該当するものが多かった要因として、試験機関からは具体的に以下のものが挙げられています。
・設計条件に関する基礎的な不適合
(1)要求している主要な室等の床面積の不適合
(2)階段の不成立
(3)地盤条件や経済性を踏まえた基礎の構造不適格
・法令への重大な不適合:
(4)道路高さ制限、(5)避難経路等  

(1)要求している主要な室等の床面積の不適合
要求の床面積はすべて「〇〇㎡以上」でしたので、その条件を満たさないものや「基準階の合計3,000㎡以上」という要求に対して、「貸事務室A・Bの床面積の合計を3,000㎡以上」として計画しなかったものについては、ランクⅢ、Ⅳに該当した可能性も考えられます。
(2)階段の不成立
上下階の階段の位置の不整合などは、ランクⅣで失格でしょう。
(3)地盤条件や経済性を踏まえた基礎の構造不適格
深い支持層に対して「杭基礎」の計画が求められました。地盤改良などの計画とした場合についての採点上の判断は今後の検証が必要でしょう。
(4)・(5)法令への重大な不適合
昨年までここに記載のあった「延焼ライン」、「防火区画」については、姿を消したことから多くの受験生が試験機関の要求通りにクリアできるようになったと考えられます。
一方で、道路斜線以外に「避難経路」が新たに加わり、歩行経路や敷地内通路の記入漏れなどが今後の課題となりそうです。

それでは、以下に、標準解答例①、②(以下、それぞれ①、②と略して記載します)から確認しておくべきポイントを掲載します。

1.全体計画

 

コア配置

階数

グリッド計画

片側コア

7階建て

7×7(一部7×6)

センターコア

6階建て

7×6


・想定どおり、コアの計画は「片側コア」と「センターコア」の2パターンの解答例が出てきました。どちらでも解ける課題であったことが分かります。TACでは全9課題において「片側コア」に絞り込み効率的に学習を行ったので、本試験にも十分に対応できたことでしょう
・階数も想定どおり、「6階建て」と「7階建て」の2パターンの解答例でした。
・グリッド計画は、7×77×6のどちらでも計画可能で、標準的なグリッド計画で解けたことが分かります。

2.断面計画

 

階高(1階)

階高(基準階)

階高(屋上階)

①(7階建て)

4,600

4,200(6階のみ4,600

4,000

②(6階建て)

4,200

4,200

4,000

・貸事務室の要求天井高2,800以上を確保するためには、最低でも階高4,000は必要となります。①では、基準階の途中の6階のみ階高を4,600に上げていますが、屋上庭園の客土処理のため、スラブを下げて計画したと想定されます。

3.駐車場
事務所部門用の2台(1台は車椅子使用者用)とレストランのサービス用の1台の合計3台の要求でした。
・①、②ともに、駐車場は「北側配置」で、切り開きを2箇所設けた計画としています。
・①、②ともに、事務所部門用の駐車場から建物内部へのアクセスは、主出入口からではなく「通用口」からとして計画しており、通用口と車椅子使用者用駐車場は「近接」した配置としています。
・レストランへの搬入動線の明確な条件はありませんでしたが、①、②ともにレストランのサービス用駐車場の配置は「搬入動線に配慮」した計画となっています。


4.駐輪場
・①は、北東側にピロティ形式で計画しており、東側を南に向かって回り込んでレストランへアクセスする計画です。
・②は、南側の道路に面して計画し、一度、道路に出てからレストランへアクセスする計画です。

5.レストランの計画
レストランは営業時間の指定があり、「建築物の外部から直接入れるように」という条件でした。
・①は、建物内部とは壁で仕切られ、「建築物の外部からのみ入れる計画」です。
・②は、建築内部との境に扉(時間外は閉鎖)があり、「建築物の外部からも内部からも入れる計画」です。
どちらの計画でも良いことが読み取れます。

6.シェアオフィスの計画
・シェアオフィスの貸室の要求は、a(5室以上)、b(5室以上)、c(10室以上)でしたが、①、②ともに要求の必要最低室数での計画でした。
・①、②ともに、事務室及び貸室cについては「無窓」の計画となっており、外壁に面して設けることがマストではないことが読み取れます。

7.セキュリティについて
・①は、1階エントランスホールに「セキュリティゲート」を設け、上階へ行く前にセキュリティをかけています。
・②は、1階はフリーで、基準階の貸事務室の出入口の扉を「カードキー」としてセキュリティをかけ、さらに貸事務室内部に「受付」を設けてチェックする計画としています。

8.階段
・①、②ともに階段のサイズは建築基準法上の階段として計画しており、バリアフリー法の誘導基準を満たす必要がなかったことが分かります。

9.地盤条件(地盤略断面図)への対応
・①、②ともに「杭基礎」の計画です。断面図には「場所打ちコンクリート杭」、「既製コンクリート杭」が表現され、ともに支持層へ1mほど貫入しています。

10.法規(道路斜線)
・①の断面図では、塔屋に道路斜線がかかっていることから、建築面積の1/8以下という想定であれば、問題ないという判断が読み取れます。
・平面図上の「建築物から「敷地境界線」までの最小後退距離」を記入する条件において、「道路境界線」側だけでよいのか、東西の「敷地境界線」側も記入するのか、迷うところでしたが、①、②ともに、四方に記入がありました。

11.法規(道路斜線:庇の扱い)
・①の基準階平面図の北側の庇に補足事項(庇の高さ、庇の合計の幅)があり、その内容から「通用口の上部庇についても一定の条件を満たせば、セットバックの緩和を受けてよい」ということが読み取れました。
今後の学習の参考になる重要な部分です。

12.法規(排煙)
「計画の要点等」において、貸事務室の「排煙」について問われました。
・①、②ともに、断面図の貸事務室の外壁開口部には、欄間(高さ800)が図示されており、「自然排煙」のアピールと考えられます。
・①、②ともに、断面図の貸事務室と廊下の間の壁は、RC壁の表現としており、「防煙壁」のアピールと考えられます。


13.その他(表現など)
標準解答例に全てならう必要はありませんが、今後の学習に向けて以下のような特徴的な内容は知っておくべきでしょう。
・階段内部に、大梁の見え掛かりの表現が入っていた
・①の基準階の階段に「階段の段数の表記」があった
(基準階の途中(6階)で階高が変わるため、誤解のないように記載か?)
・歩行経路の記入の仕方(移動可能な机、椅子についても、避けて経路を記載している)
・扉の表記あり(出入口の扉の開き表現の記載がされた。過去の標準解答例では表現があったり、なかったり)

R4

R3

R2

R1

H30

H29

あり

あり

なし

なし

あり

なし


・〇防の平面図上の記入の仕方(範囲を示して〇防を記入)
・無柱空間のPC梁を受ける柱の表現(正方形の柱。過去の標準解答例では、長方形の表現であった)

R4

R3

R2

R1

H30

H29

正方形

無柱空間なし

無柱空間なし

長方形

長方形

無柱空間なし


・EPS(各階に2箇所計画あり)
・延焼ライン(敷地オンラインの表記はなかった)

14.まとめ
前述のように試験機関からランクⅢとランクⅣの要因として「設計条件に関する基礎的な不適合」「法令への重大な不適合」が挙げられているとおり、法令を守りながら設計条件に忠実に計画をまとめることが合格への道だということを、昨年に引き続いて強く感じさせる試験となりました。


あらためて、合格された皆様、心よりお祝い申し上げます
また、残念な結果だった方、少しの間だけ試験のことは忘れ、ゆっくり休んでください。
ただし、本日から令和5年試験に向けてのカウントダウンが始まったことを忘れずに
TACでは引き続き、受験生の皆様を全力で応援いたします




【お知らせ】
TACでは令和5年一級建築士設計製図試験に向けて「総合設計製図本科生」を来年3月から順次開講していきます。
総合設計製図本科生の開講に先立ち、オンラインセミナーを開催します!
参加無料なので、ご興味のある方は是非ご視聴ください!!

●オンラインセミナー【一級建築士「設計製図早期対策」説明会】
 早期から学習を開始するメリットを含め、大幅にリニューアル・パワーアップした総合設計製図本科生の概要をご説明します。
 日時:12/27(火)19:00~
 担当:清田和歳(せいたかずとし) 講師
 ※要予約
オンラインセミナーのご予約はコチラ

★総合設計製図本科生とは★
※令和5年に設計製図試験のみを受験される方が対象です。
 学科試験合格後、設計製図試験の受験を見送った初受験者も含みます。
総合設計製図本科生の詳細はコチラ





本日、一級建築士 合格発表がありました。
合格された皆様、心よりお祝い申し上げます。

【実受験者数】 10,509人(昨年:10,499人)
【合格者数】    3,473人(昨年:3,765人)
【合格率】       33.0%(昨年:35.9%)
【学科からの最終合格率】9.9%(昨年:9.9%)

設計製図試験の合格率は、昨年と比較して2.9%低下しました。学科からの最終合格率は、昨年と同じ9.9%でした。

ランクⅠ~Ⅳの割合は下記のとおり発表されました。
 ランクⅠ:33.0%(昨年:35.9%)
 ランクⅡ:6.1%(昨年:6.3%)
 ランクⅢ:32.4%(昨年:26.9%)
 ランクⅣ:28.5%(昨年:30.9%)

講師による講評は夕方4時ごろを予定しています。少しお待ちください。


【お知らせ】
無料オンラインセミナー【一級建築士「設計製図早期対策」説明会】


2023年目標一級総合設計製図本科生

seita2
皆さん、こんばんは。講師の清田(せいた)です。
まずは本日、一級建築士設計製図試験を受験された皆さま、本当にお疲れ様でした
無事に描きあげることは出来ましたでしょうか?
第一報として、試験の講評をどこよりも早くお届け致します


まず、大きな特色としては、非常に「自由度が高い課題」であったことです
建築物の「階数」も「床面積の範囲の指定」もなく、南北の道路からの道路斜線制限がかからない範囲で、かつ基準階の貸事務室A、Bの合計面積をクリアする計画が求められました。「何階建てにすればよいのか?」から考えさせる、実務に近い試験とも言えますね


今年の課題の主な特色は、次のとおりです。

1.事務所ビル
・「貸事務所ビル」として収益性が求められました。ただし、収益性に関しては、レンタブル比以外での対応が記述において求められました。
・要求室表内の貸事務室A、Bについて、床面積の「基準階の合計3,000㎡以上」は、貸事務室A、Bの合計が3,000㎡以上と読むべきか、文章通り、基準階(コアなども含む)の合計が3,000㎡以上と読むべきか、非常に解釈に迷うところで多くの方が悩んだ所でしょう。
・基準階が「2階から最上階の直下階」という条件もサプライズでした。最上階には、シェアオフィスが求められ、2つの貸事務室とは別運営の設定でした。
・天井高2.8m以上の高い天井高の要求でしたが、ダクトを通す計画でなければ、階高4mで問題なかったと思います。
・コミュニティホールは無柱空間で、設置階の指定はありませんでしたが、使用目的などから多くの方が1階に設けたようです。

2.事務所以外の用途
レストラン1室の要求でした。「建築物の外部から直接出入り」及び「屋外テラス席」の要求から、1階に計画することが順当です。課題文の要求では、異種用途区画は求められていませんでしたので、〇特の図示は必要ないと読み取ることが適切です。

3.屋外施設
(1)屋上庭園:シェアオフィスの利用者が利用し、シェアオフィスのラウンジに隣接する条件でしたので最上階への配置が適切です。
(2)駐車場:計3台の要求でした。サービス用はレストラン用なので、厨房への搬入動線などに配慮した計画が求められました。
(3)駐輪場:レストランの客用の要求なので、レストランの出入口への動線に配慮した配置が適切です。

4.地盤条件(地盤略断面図)
地盤略断面図が示され、支持層(N値=50以上の砂礫層)がGL-20mと非常に深い位置に設定されており、本課題の一番のサプライズポイントでした。課題文には、過去の課題文にはあった「杭打ちの必要なない。」の記載もなかったことから「杭基礎」の計画を要求していると読み取れます。なお、杭基礎の要求は過去の試験では一度もありませんでしたので、初出題となります。

5.設備について
・空調方式は、自分で方式を決める要求でしたが、空冷ヒートポンプパッケージ方式天井カセット型であれば天井ふところを抑えられ、階高4mで天井高2.8mが確保できました。
・給水方式は、受水槽+給水ポンプが求められましたので、ポンプ直送方式でした。
・貸事務室A、Bについての排煙方式が記述で求められました。貸事務室の開口部を利用した自然排煙を採用すればよいでしょう。

6.法規について
・課題文の中に、道路斜線制限の斜線勾配の記載がありませんでした。近隣商業地域及び準防火地域でしたので、これまで通り1.5の勾配で検討すればよいでしょう。
・南北の幅員が同じ2面道路でしたので、使える道路斜線の緩和はセットバック緩和のみでした。
・要求図書内において、延焼ラインの記載要求のところで「建築物の延焼のおそれのある部分の有無にかかわらず必ず記入する」という新しい表現がありました。建物に延焼ラインがかからずとも、必ず図示しなさいと読み取ることができます。
・バリアフリー法の「建築物移動等円滑化基準」を満たす計画とともに、屋上庭園やレストランの屋内外の出入口部分に段差なしの要求がありました。また、利用者の多様性に配慮した計画とすることが求められました。

7.要求図書
細かい内容の描き込みの要求があり、漏れなく図示できたかがポイントです。
・1階平面図・配置図への「建築物からの敷地境界線までの最小後退距離」の図示
・基準階平面図への「記述(7)に記入したペリメータ―ゾーンの切断位置」、「シェアオフィスの出入口及び室内プラン」の図示
・断面図への「塔屋を除く建築物の高さ」の図示
・断面図への「南北の道路からの道路斜線、斜線勾配、最小後退距離、計算式等」の図示
・基礎の図示

8.計画の要点等について
・省エネ及び二酸化炭素排出量の削減について、問われました。対応例として以下に挙げます。
①パッシブ技術→建築的手法として、ルーバー、庇、LOW-E複層ガラスなど
②アクティブ技術→機械的手法として、ヒートポンプ式空調など
③その他(創エネ技術、材料の選定等)→太陽光発電システムなど
・貸事務室のペリメータ―ゾーンにおいての断面詳細が分かる図やイラスト(縮尺1/50程度)と大きな作図が求められました。



講評は、以上になります。
長時間にわたる試験、及び、長きにわたる受験勉強、本当にお疲れ様でした。
「果報は寝て待て」です。
皆様の努力が実り、合格されることを祈っております
しばらくはゆっくりと休んでください
本当にお疲れ様でした




★明日10/10(祝・月) には
TACホームページにて、オリジナルの答案プランを掲載します(14時予定)

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