TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

二級建築士 設計製図対策

講師の岡部です。

昨日の速報につづき、本日は参考答案プランの第2弾をお届けします。

 

昨日は課題の特徴を全体的に見てみましたが、今回はなんといっても一番のサプライズだった敷地の傾斜に対して、少し掘り下げてみたいと思います。

 

まずは、参考プランの第2弾を確認ください。

20210913171726_00001


20210913171726_00002


※無断複製・複写を禁じます。 

建物の内部で床レベルを変えたパターンになります。

敷地入り口部の床高さをGL+200㎜、奥側をGL+400~500㎜としており、内部の廊下に設けた段で段差処理を行っています。1階の床レベルは段差を設けましたが、2階の床スラブ面は段差を設けず、奥側のエリアの天井高さで調節しています。

 

軒の高さについては、設計条件で9m以下とあります。この数値を超えるとかなり大きな減点になると考えられます。「道路境界部分をGLとし、±0㎜とする」との条件ですので、参考答案プランの断面図はここからの軒高さを9000㎜としました。

 

軒の高さについては、建築基準法上は平均地盤面からとれば良いのですが、課題の意図が平均地盤面からを指しているかどうかが不明なため、より安全側の設計にしました。

 

このように内部で床レベルを変更することで、より課題の条件の意図に近づいているかと思われます。

 

今回のサプライズであるこの「傾斜地」は、受講生の多くの方がてこずった様子です。敷地に傾斜がある条件は過去になく、また、プランニングにかけることが出来るのは1時間程度と非常に短い時間です。今回の参考プランのように、建物内部での段差処理を行うことはとても難しかったかと思います。

 

二級建築士の設計製図は相対試験です。多くの方が出来ていない内容については、差がつかないことになります。今回の「傾斜地」については、あまり差がつかない内容となる可能性があります。このようなサプライズに対してはあまり惑わされることなく、他の項目をしっかりまとめて、時間内に仕上げることが大事です。

今回の試験で書き上げることが出来た方は、必要以上に不安になる必要はありません。12月の結果をまちましょう。

今回の課題は、敷地の勾配というサプライズがあったものの、それがなければプランニングはさほど難しくなく、問題の難易度としては、標準的であったと言えるでしょう。


受験生の皆さま、今年はコロナ禍においての試験勉強、本当にお疲れ様でした。皆さまの合格を祈っております。


▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼お知らせ▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼

【1級建築士受験生向け 法改正セミナー実施概要】参加無料・予約不要※オンライン・梅田校は要予約
 ・オンライン 9/23(木・祝)14:00~15:00 →予約はこちら
 ・横浜校 10/10(日)14:00~15:00
 ・渋谷校 10/23(土)11:00~12:00
 ・梅田校※要予約 10/24(日)14:00~15:00
 ・八重洲校 10/24(日)11:00~12:00
 参加特典TAC入会金(¥10,000)免除券・法改正レジュメ

セミナー実施後には講師並びにスタッフがご相談に応じます。
強引な勧誘はありませんので、お気軽にどうぞ  


オトクな早割キャンペーン第一弾は9月末まで!


皆さんこんばんは、TAC講師の岡部です。

 

まずは、本日の二級建築士設計製図試験を受験された皆様、大変お疲れ様でした。

無事に書きあげることはできましたでしょうか?

 

どこよりも早い速報プランをお届けします!

 

まず、今年の課題の特徴をざっと見てみましょう。

 

敷地について

・横11m×縦20m、平成27年、平成30年に続いての縦長敷地でした。用途地域は近隣商

業地域で3階建てという点も同じでした。

・南北に500mmの高低差がある敷地です。さほど大きな勾配ではないのですが、今回の課

題の最大のサプライズだと思います。

 

構造について

・鉄筋コンクリートのみの指定です。今年は課題発表時に(ラーメン構造)の表記がなか

ったので、壁式が指定される可能性が0ではありませんでしたが、結果は想定どおり、

ラーメン構造で設計すればよかったことになります。

 

要求室について

・特に目新しい要求室はありませんでしたが、「書斎(A)、書斎(B)を2階又は3階のどちらに設けても良い」という条件があり、また、各室の大きさに面積指定がほとんどない点などから、プランニングの自由度が高かったと言えます。

・昨年の木造に続いて、バルコニーを設ける要求がありました。

 

防火区画について

30年の課題と同じく、住宅部分の竪穴部分及び延焼のおそれのある部分に対する防火設備の要求でした。

 

敷地内のスロープ

・「高低差が生じる場合は、屋外スロープ(勾配は1/15)を設ける」という設計条件で、例年どおりの要求ですが、敷地内に高低差があることから難しく考えて、どのように処理をすれば良いか、迷われた方が多かったかもしれません。

要求図書について

・部分詳細図で、初めて切断位置に「2階のバルコニー」が要求されました。

 

 

では、参考答案プランです。

 令和3年答案例エスキース

                                                                  無断複写・複製を禁ずる

 

 

 

縦長敷地に対応して、各階の廊下を縦軸にとり、住宅の居室は極力南面に向けたプランです。

敷地の勾配については、道路面のGL±0mmから1階のFLを+100mmとして設計し、住宅への通路はそのままフラットにGL+0mmで持っていき、玄関ポーチ部分で+100mmとしています。

敷地条件で「盛土・切土により敷地全体を平坦にしてはならない。」との設計条件ですので

住宅の通路部分は平坦にし、建物の北面や東面はもとの地盤面の傾斜をそのまま残しています。こうすることで、スロープは、敷地が平坦な場合と同じように考えることが出来ます。

 

 

今回の課題は、敷地の勾配というサプライズがあったものの、それがなければプランニングはさほど難しくなく、問題の難易度としては、標準的であったと言えるでしょう。

では、明日13時頃までに講評の第2弾を本ブログにアップいたします。

 


皆さん、こんにちは!

TAC二級建築士講師の岡部です。

 

本日、令和3年の二級建築士設計製図試験の課題が発表されました!

課題から読み取れることを、どこよりも早く速報としてお伝えします。

 

■令和3年二級建築士試験「設計製図の試験」の発表課題

-----------------------------------------------------------------------------------

「歯科診療所併用住宅(鉄筋コンクリート造)」

要求図書

1階平面図兼配置図[縮尺1/100]

各階平面図[縮尺1/100]

※各階平面図については、試験問題中に示す設計条件等において指定します。

立面図[縮尺1/100]

断面図[縮尺1/100]

部分詳細図(断面)[縮尺1/20]

面積表

計画の要点等

(注1)答案用紙には、1目盛が5ミリメートル(部分詳細図(断面)については10ミリメートルの方眼が与えられている。

(注2)建築基準法令に適合した建築物の計画(建蔽率、容積率、高さの制限、延焼のおそれのある部分、防火区画 等)とする。

------------■課題の分析■------------

.「鉄筋コンクリート造」について

予想どおり今年はRC造でした。ただし、これまであった「ラーメン構造」の指定がありません。「ラーメン構造」、「壁式構造」のどちらで計画しても可という解釈ができます。

また、例年あった階数の指定も今年はなく、2階建てなのか3階建てなのか、試験当日の問題で指定される形となりました。これらから、今年はより柔軟な対応力が求められる課題といえるでしょう。

.歯科診療所について

歯科診療所という用途については、平成9年度の木造課題で出題があり、ひさしぶりの出題となります。

「診療所」という名称ですので、入院のための施設をもたず、要求される室としては診療室、X線室、受付事務室、技工室(入れ歯などを製作する室)、院長室などが考えられます。医療側と患者側の所要室を適切に配置し、適切な動線とするプランニング力が求められます。

 

.併用住宅について

いわゆる施設併用型住宅の課題と言えます。RC造の施設併用住宅はこれまでも、カフェ、乳幼児用雑貨店、陶芸工房など多くの用途の出題がされてきました。併用住宅では、住宅側と施設側のアプローチ動線を適切に分ける動線計画が必要になります。

また、3階建てであれば住宅部分が2層にわたる2世帯住宅の場合や歯科診療所が2層にわたるケースも考えられ、柔軟なプランニング力が求められる課題といえます。

 

.建築基準法令に適合した建築物の計画

今年は新たに注意書きとして、「建築基準法に適合した計画」とすることが明記されました。

平成30年のRC造の課題では、延焼のおそれのある部分、防火区画(竪穴区画)が出題されています。建蔽率、容積率、高さの制限については、新規の内容になります。基準法に違反すると、即失格となる可能性があるため、建築法規についても、しっかりした対策をしておく必要があります。

 

.要求図書について

平面図の要求が「各階平面図」となり、2階建てになるか3階建てになるか、試験当日にならないとわかりません。どちらの場合でもしっかり作図が出来るよう対策をしていく必要があります。

また、平成30年に引き続き「部分詳細図(断面)」[縮尺1/20]が出題されました。屋根部分、2階床部分、基礎部分、どこが出題されるか分かりませんので、全ての部位についての練習が不可欠となります。

これまであった仕上げ表、主要構造部材表については要求がなくなりました。

 

以上、課題から読み取れることを速報としてお伝えしました。

この文末にRCの直近課題である平成30年本試験(地域住民が交流できるカフェを併設する二世帯住宅)の「TACオリジナル答案例」を掲載しましたので、作図内容の参考にして下さい。

 

 

※TACの二級建築士設計製図コースのご案内

TACの二級建築士設計製図コースは厳選した「7課題」で合格できる講座です。9月の設計製図試験までの2~3か月で、消化しきれないほどの膨大な量の課題をこなすことは、効率的な学習とは言えません。

厳選した課題を繰り返し、1つ1つの課題を完全消化することが合格への近道と考えます。無理なく無駄なく合格しましょう!

 

講座の詳細はこちらをご欄ください。

定員がありますので、お申込みはお早目に。

 

※二級建築士「課題の概要説明会」を実施いたします!

・オンラインセミナー 6/30()19002000 ↓↓↓
・渋谷校 7/7()19002000
・新宿校 7/11(日)19:00~20:00







H30-2Q製図-本試験-答案例





こんにちはtashiro

本日、公益財団法人 建築技術教育普及センターより、
令和2年の二級建築士試験の合格発表がありました。

合格された皆様、本当におめでとうございます


〇製図実受験者数 11,253名(10,884名)
〇合格者      5,979名(5,037名)
〇合格率      531%(46.3%)
●学科からの最終合格率 26.4%(22.2%)
※( )内は昨年

ランクⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳのそれぞれの割合は次のとおりで、「ランクⅠ」のみが合格となります。
ランクⅠ:53.1(46.3%)(合格)
ランクⅡ:6.9(12.5%)
ランクⅢ:32.6(30.1%)
ランクⅣ:7.4(11.1%)
※( )内は昨年

ランクⅡが減り、ランクⅢは昨年同様に30%を超えています。




皆さん、こんにちは!
TAC二級建築士講師の岡部です。
ここからは、今年の結果を受けて簡単な講評をしたいと思います。
まずは、合格された皆さま、本当におめでとうございます

今年の設計製図試験の全国合格率は「53.1%」でした。昨年は「46.3%」と厳しい数字でしたので、例年の合格率に戻った印象です。

ランク別の割合では、ランクⅣ(一発失格)が7.4%と昨年よりは少なく、図面の未完成や主要な部屋の欠落など、大きな失敗をした人は少なかったことが分かります。
また、ランクⅢ(「知識及び技能」が著しく不足している)が、ランクⅡ(「知識及び技能」が不足している)よりも、かなり大きな数字ですので、細かい箇所のミスというよりも、設計条件を十分に満たしていないなど、基本的なレベルでミスをした人が多かったと考えられます。


建築技術教育普及センターの採点のポイントは以下の項目です。

(1)設計課題の特色に応じた計画
(2)計画一般
(3)構造に対する理解
(4)架構計画
(5)矩計に関する知識
(6)要求図書の表現
(7)設計条件・要求図書に対する重大な不適合
 

これらの項目すべてにわたって、大きなミスを犯すことなくプランニングを行い、図面を仕上げる必要があります。

今年の課題は「シェアハウスを併設した高齢者夫婦の住まい」でした。建物内部で「シェアハウス」と「住宅」できちんとゾーニングを分けて計画し、内部で行き来できる動線を確保しないといけません。また、1階にLDK(A)、LDK(B)の2つのLDKが要求されましたので、これらの部屋を欠落させることなく上手く配置させる必要がありました。

さて、設計製図の試験は年々難易度が上がり、生半可なレベルでは合格できない試験となっています。これを突破するためには、以下2点の対策が必要です。

①プランをまとめる力の強化(設計条件を正確に読み取り、適切なプランを作る)
②製図力の強化(構造を理解し、メリハリのある図面を短時間で描く)


来年の課題はRC造と予想されますので、今年の木造とは違った対策が必要になります。

課題の発表は6月ですので、①のプランをまとめる力の強化については学習を始めることが出来ませんが、②の製図力の強化については今からでも始めることが可能です。

今年涙を飲んだ方は、是非とも早めに試験対策を始めましょう。学科合格後、今回初めて製図試験を受験する方も同様です。

TACでは、設計製図試験のみを受験する方に下記のように「設計早期パック」を準備しております。早めのスタートを切って、他のライバルとの差をつけましょう。


【お知らせ】
TACでは来年の二級建築士設計製図試験に向け2月から始まり、課題発表後の設計製図本科生を含む「設計早期パック」をご用意していおります!

設計早期パックでは早期対策としてオンラインで作図方法や表現を学び、郵送にて添削指導をいたします。課題発表後には発表された課題に基づきプランニングから製図完成まで、合格レベルの設計力を養成します。教室講座の通常受講料は210,000円(税・教材費込)です。

★二級設計早期パックの詳細は以下よりご確認ください



★二級設計製図本科生の詳細は以下よりご覧ください
★頼れるTACの受講相談


seita2
講師のセイタです。
昨日の速報第一弾につづき、本日はTACの講座で使った課題から「本試験にどれだけ対応できたのか?」を検証してみたいと思います。
なお、TACで使う課題はたったの「7課題」です。

まず、本試験同様に1階にLDKを2つ要求したパターンを、一発目の課題1でやっていました
スライド1
上記、右側のLDKがシェアハウス用、左のLDKが夫婦用ですね。
また、左の夫婦のLDKと右側のシェアハウスゾーンとが行き来できる計画です。
さらに、右のシェアハウスのLDKと屋外テラスと直接行き来できる設定も本試験と同様でしたね
スライド2
上記は、同じ課題1の敷地条件です。
道路側に斜線部分は「駐車等スペース」で、この部分には建築物等を計画してはならない、というのも本試験に類似した条件でした。

つづいて、敷地条件といえばTACの課題6でしょう
まずはこちらを見て下さい。
スライド3
いかがでしょうか?本試験そっくり
まず、南・西の2面道路、道路幅員もそれぞれ6mで本試験に類似。
敷地の大きさも16m×18mでほぼ一緒。
あとは何といっても、角地の7m部分には駐車のためのアプローチを計画してはならない条件、さらに緑地スペースの要求もそっくり?でしたね。

私も本試験問題を見て驚きました
つづいて、同じ課題6の1階プランです。
スライド4
シェアハウスと住宅のそれぞれのアプローチの取り方は、今年の本試験でも計画の方向性を決める大事な要素だったと思います。
課題6では、このアプローチの取り方を中心に学習していただきました。

その他、
●階段の蹴上げ、踏面の寸法の指定
⇒課題1、課題2、課題5などで7課題中、3課題で寸法指定の条件を入れました。
階段自体は、7課題全てにおいて17段の本試験の条件を満たした階段です。
●外壁の仕上げ(乾式工法)
⇒課題5で湿式工法を学んで頂いた以外、残りの6課題で乾式工法の作図をして頂きました。
●2階のバルコニー
⇒課題5でバルコニーの条件を入れ、立面図の描き方、伏図でのバルコニーの対応パターンを学習して頂きました。
●シャワールーム
⇒課題2、課題3の2課題で条件を入れてました。
●2階の交流スペース
⇒課題2で「談話コーナー」を要求し、入居者同士の交流を図る条件を入れていました。


以上、TACでは厳選した少ない「7課題」の中で、今年の本試験について十分に対応ができたのではと思っております


【総評】
この試験は相対試験で、とにかく、上位半分の受験生が受かる競争試験です。今年は、プランの難易度がさほど高くなかったことから、多くの受験生が完成させている=高い完成度と表現力が求められることが考えられます。
昨日も書きましたが、条件の取りこぼしがなく、要求事項に記入漏れもなく、良い作図表現で図面を仕上げることができたかどうか?で合否が決まってくるのではないでしょうか。


受験生の皆さま、今年はコロナ禍においての試験勉強、本当にお疲れ様でした。
後は結果を待ちましょう。
皆さまの合格を祈っております



↑このページのトップヘ