TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

本試験情報

本日、一級建築士 合格発表がありました。
合格された皆様、心よりお祝い申し上げます。

【実受験者数】 10,499人(昨年:11,035人
【合格者数】    3,765人(昨年:3,796人
【合格率】       35.9%(昨年:34.4%
【学科からの最終合格率】9.9%(昨年:10.6%

昨年と比較して、学科受験者数が約千名程度増加しましたが、合格率が5%程度下がったため
設計製図の実受験者数が約500名程度減少しましたが、合格率が1.5%あがったため合格者数は
おおきな変動はありませんでした。

ランクⅠ~Ⅳの割合は下記のとおり発表されました。
 ランクⅠ:35.9%(昨年:34.4%)
 ランクⅡ:6.3%(昨年:5.6%)
 ランクⅢ:26.9%(昨年:24.3%)
 ランクⅣ:30.9%(昨年:35.7%)

講師による講評は夕方4時ごろを予定しています。少しお待ちください


【お知らせ】
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2022年合格目標「一級建築士 総合設計製図本科生」




こんにちはtashiro

本日、公益財団法人 建築技術教育普及センターより、
令和3年の二級建築士試験の合格発表がありました。

合格された皆様、本当におめでとうございます


〇製図実受験者数 11,450名(11,253名)
〇合格者      5,559名(5,979名)
〇合格率      48.6%(531%)
●学科からの最終合格率 23.6%(26.4%)
※( )内は昨年

ランクⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳのそれぞれの割合は次のとおりで、「ランクⅠ」のみが合格となります。
ランクⅠ:48.6%(53.1%)(合格)
ランクⅡ: 7.7%(6.9%)
ランクⅢ:31.9%(32.6%)
ランクⅣ:11.8%(7.4%)
※( )内は昨年

昨年より、合格率が製図試験は4.5%下がり、学科からの最終合格は2.8%下がりました。




皆さん、こんにちは!

TAC二級建築士講師の岡部です。

まずは、合格された皆さま、本当におめでとうございます。

 

 

ここからは、今年の課題「歯科診療所併用住宅(鉄筋コンクリート)」について、建築技術教育普及センターの発表内容を受けて簡単な講評をしたいと思います。

 

 

今年の設計製図試験の全国合格率は「48.6%」でした。昨年は「53.1%」でしたので、やや合格率が落ちました。前回のRC造の課題(平成30年)の合格率「54.5%」と比べても低く、やや難しい試験だったことがうかがえます。

 

ランク別の割合では、ランクⅣ(失格)が11.8%と昨年より多く、図面の未完成や主要な部屋の欠落など、大きな失敗をした人が多かったことが分かります。

また、ランクⅢ(「知識及び技能」が著しく不足している)が、ランクⅡ(「知識及び技能」が不足している)よりも、かなり大きな数字ですので、致命的ではないが、多くのミスを積み重ねた結果不合格となった人が多かったと考えられます。

 

建築技術教育普及センターの採点のポイントは以下の項目です。

(1)設計課題の特色に応じた計画

   ①診療所部分と住宅部分との相互の動線計画

   ②防火区画等

(2)計画一般(敷地の有効利用、配置計画、動線計画、設備計画、各室の計画等)

(3)構造に対する理解

(4)断面構成に関する知識

(5)要求図書の表現

(6)設計条件・要求図書に対する重大な不適合

   ①鉄筋コンクリート造3階建てでないもの

   ②要求図書のうち図面が1面以上未完成

   ③図面相互の重大な不整合(上下階の不整合等)

   ④延べ面積が、「240㎡以上、300㎡以下」に適合していないもの

   ⑤要求室のうち、次のいずれかの室が欠落又は設置階が違っているもの(室名は省略)

   ⑥著しく非常識な計画(階段、エレベーターの欠落等)   

さらに解答の傾向として次のコメントがあります。

「未完成」、「設計条件の違反(要求室の欠落、防火区画等の計画が不十分)」、「要求図書に対する不備(部分詳細図(断面)の防水措置)」に該当するものが多かった。

 

これらの項目が主要な採点ポイントですので、これらのすべてにわたって、大きなミスを犯すことなくプランニングを行い、図面を仕上げなければいけません。

 

特に(1)の②に「防火区画等」と明記されましたが、これは6月の課題発表のときに「建築基準法令に適合した建築物の計画とする。」と注記されたことを反映しており、法的な条件をしっかり理解し図面に反映させる必要があったということがわかります。

また、今年の部分詳細図の指定箇所は「2階のバルコニーの出入口を含む部分」でしたが、その防水措置についても採点ポイントとなっていますので、納まりについてもよく理解した上で図面に描き込む必要がありました。

 

今年の試験課題の最大のサプライズは、「敷地全体になだらかな傾斜がついている」という点でした。過去にない出題で皆さん頭を悩ませたかと思います。標準解答例の階高設定では、前面道路面をGLとして軒高を9000㎜、1FLを+300㎜として、各階の床高さを細かく調整しています。敷地北側では1階の床が地盤より下になる高さです。

受験生の方は、色々な階高の解答をされたと思いますが、設定内容の適否や配点ウェートの割合など、今後分析をしていきたいと思います。

 

今年の試験を見ても分かるように、設計製図の試験は年々難易度が上がり、生半可なレベルでは合格できない試験となっています。これを突破するためには、以下2点において対策を立てることが必須になります。

 

①プランをまとめる力の強化(設計条件を正確に読み取り、適切なプランを作る)

②製図力の強化(構造を理解し、メリハリのある図面を短時間で描く)

 

課題の発表は来年の6月ですので、①のプランをまとめる力の強化については学習を始めることが難しいのですが、②の製図力の強化については今からでも始めることが可能です。

 

来年の課題は木造と予想されます。今年のRC造とは違った対策が必要になります。

今年涙を飲んだ方は、是非とも早めに試験対策を始めましょう。学科合格後、今回初めて製図試験を受験する方も同様です。

 

TACでは、下記のように早めに対策のスタートを切れる「総合設計製図本科生」も準備しております。早めのスタートを切って、他のライバルとの差をつけましょう。





【お知らせ】
TACでは来年の二級建築士設計製図試験に向け3月から始まり、課題発表後の設計製図本科生を含む「総合設計製図本科生」をご用意していおります!
当コースは早期対策としてオンラインで作図方法や表現を学び、郵送にて添削指導をいたします。課題発表後には発表された課題に基づきプランニングから製図完成まで、合格レベルの設計力を養成します。教室講座の通常受講料は210,000円(税・教材費込)です。

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★頼れるTACの受講相談



ほんだこんにちは、ホンダです。

昨日お伝えしたとおり、令和3年度の1級建築施工管理技術検定 二次検定の参考答案例を公開いたします。

令和3年1級建築施工管理技術検定 答案例211020_1
令和3年1級建築施工管理技術検定 答案例211020_2
令和3年1級建築施工管理技術検定 答案例211020_3
令和3年1級建築施工管理技術検定 答案例211020_4

以上です。
合格ラインは60%以上と公開されていますが、各問題の配点等の詳細は公開されていませんので、合否は発表を待つしかありません。

受験生の皆様、本当にお疲れさまでした。


ほんだこんにちは、ホンダです。


 令和3年1017日(日)に、制度変更後初めての二次検定が実施されました。出題形式その他が注目されましたが、全体的な難易度は概ね従来どおりといえるでしょう。

〇 第1問 経験記述(難易度 例年並み

 過去の出題順から、本年は建設副産物の出題が予想されましたが、実際には品質管理からの出題でした。ただし、出題内容は従来と変わりませんので、普通に学習していた受験生は対応できたと思われます。

 

〇 第2問 仮設・安全(難易度 やや易しい

 仮設ゴンドラ、場内仮設事務所、工事ゲート(車両出入口)の3問が出題されました。過去にも同様の出題があるもので、しかも比較的書きやすいテーマでしたので、解答できた受験生が大半と思われます。

 

〇 第3問 工程管理(難易度 難しい

 例年は第5問で出題されていた工程管理が、本年は第3問に出題されました。予想通りネットワーク工程表の問題でしたが、1~4の4つの小問のうち、3と4はかなりの難問で、多くの受験生は解答に苦しんだようです。

 

〇 第4問 躯体の記述(難易度 やや易しい

 記述量こそ多い問題ですが、例年と同様の出題形式で、各小問のテーマも予測しやすいものであったので、受験生の多くは解答できたようです。TACの直前テストでは、小問4テーマとも的中していました。

 

〇 第5問 仕上の5肢択一(難易度 やや易しい

 従来は、文中の誤っている部分を指摘し、正しい語句を記述する形式でしたが、今回は正しい語句を選択する形式になったため、難易度は下がりました。内容的にも過去の出題傾向を踏襲していたので、受験生を苦しめるものではありませんでした。

 

〇 第6問 法規の5肢択一(難易度 例年並み

 従来は空欄に当てはまる語句を記述する形式でしたが、今回は選択する形式になったため、形式的な難易度は下がりました。ただ、条文全てを覚えられるわけではないので、出題実績がない部分が出題された場合、前後の文脈で推測するほかなく、そういう意味で難易度は例年並みと言えます。

以上、総評でした。
明日は全問題の参考答案例をアップいたします。ご期待ください。

井澤&清田です。
いざわ せいた
昨日、一級建築士設計製図試験を受験された皆様、本当にお疲れ様でした。
まずは昨日21時にUPしたものを一
部修正したプランAと、屋上庭園を北側に設けたもう一つのプランBをUPします。
2021_1Q_plan1_101113
2021_1Q_plan2_101113

続いて講評です。
「床面積の合計の上限と下限の指定がない」「住戸数が○戸以上」を筆頭に、条件の指定が緩いため、逆に計画の拠り所が少なく、自分の計画が適切なのか迷いが生じる課題でした。
コロナ禍での新しい生活様式を踏まえ、「在宅勤務を考慮した計画」、「入居者同士が交流できる共用室、屋上庭園の計画」が特色でした。

今年の課題の主な特徴は次のとおりです。

1.アプローチ
テナント部門(学習塾、カフェ等)は、集客、利便性を考慮して東側からアプローチするのが適切です。
住宅部門のアプローチは、東側、西側の両方が考えられます。
住宅部門を東側アプローチとすれば、歩道付きで駅へのアクセスが容易と考えられますが、狭い間口からテナント部門と住宅部門のアプローチを計画するのは難易度が高くなります。
住宅部門を西側アプローチとすれば、住宅部門のプライバシーに配慮してテナント部門と明確に分離でき、入居者用駐車場、入居者用駐輪場も西側まとめて計画できます。幅員4mの道路は、沿道の一戸建て住宅へのアプローチにも使われる、いわゆる「生活道路」です。「幹線道路」に比べて交通量は少ないので、集合住宅のアプローチは可能です。

2.テナント部門と住宅部門を建築物内部で行き来できる必要があるか
「テナント部門は外部から利用しやすい計画とするとともに、住宅部門との動線やプライバシーに配慮した計画とする。」という指定です。
建築物内部で行き来する計画でも、屋外で行き来する計画でもどちらでも構いません。
建築物内部で行き来する計画では、直接学習塾、カフェそれぞれに行き来できる計画と、両者の共用の廊下等を設けてそこに行き来できる計画が考えられますが、難易度は高くなります。オートロックでセキュリティに配慮し、異種用途区画を行う必要があります。
屋外で行き来する計画では、有効幅員1.8m確保できる通路の計画が望ましいと言えます。

3.屋上庭園の配置
平成27年と同様に集合住宅で屋上庭園が出題され、その年の標準解答例①を考慮すると、屋上庭園の位置は、北側でも南側でもどちらでも構いません

4.道路高さ制限への適合は絶対条件
道路高さ制限への適合は絶対条件です。
断面図の特記事項に「道路高さ制限への適合が確認できる情報」の図示が求められました。

5.住戸数は多いほど良いのか
住戸数が「○戸以上」と指定され、戸惑った受験生も多かったと思います。
住戸数が多いほど評価が高いということはないと思います。
指定された最低限の住戸を計画した場合に無駄な空間ができてしまうときには住戸数を増やして良いという条件だったと考えられます。

6.住戸Aと住戸Bの在宅勤務スペース
住戸Aと住戸Bには「在宅勤務を考慮したスペース」が要求されました。
執務環境として独立した空間とするのが適切です。「書斎」のイメージです。
書斎も住宅の居室であり、採光を確保すべき空間です。2室1室採光での対応は可能です。

7.学習塾の採光
学習塾の教室、放課後学習室等には建築基準法上の採光の義務はありません。もちろん採光を確保するほうが理想的です。

8.床面積の算定
「この課題の床面積の算定においては、ピロティ、塔屋、バルコニー、屋外廊下(外気に有効に開放されているものに限る。)、屋外階段及び屋上設備スペースは、床面積に算入しないものとする。」と指定されました。
したがって、エントランスホール、中廊下等の共用の廊下、階段、エレベーターシャフト、エレベーターホール等は床面積に算入するという指定でした。

9.傾斜した支持層
N値30以上の支持層が傾斜していましたが、プランに示したとおり、地盤改良で対応することが可能です。

10.計画の要点等の住戸内平面図(縮尺1/100程度)
驚いた受験生も多かったと思いますが、縮尺1/100「程度」、「イラストでも可」からも分かるように、縮尺1/200以上の精度が求められるものではありませんでした。記述で求められた「採光」「在宅勤務」「給排水」「給排気」を示すに当たって煩雑にならないように「縮尺1/100程度」と示されたと思われます。

11.天空率、避難上の安全の検証等を適用する場合
「留意事項」(6)では、天空率、避難上の安全の検証等の規定を適用する場合には、「答案用紙Ⅱの裏面にその計算過程及び結果を記入する。」と記載されていました。
今年も今後も、天空率、検証法を適用する受験生は皆無だと思われますが。。


講評は以上になります。
長時間にわたる試験、及び、長きにわたる受験勉強、本当にお疲れ様でした。
果報は寝て待て、です。
皆様の努力が実り、合格されることを祈っています。
しばらくはゆっくりと休んで下さい。
本当にお疲れ様でした。


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