TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

イザワ

井澤ですいざわ

昨日の
一級建築士学科試験の講評をお送りします。
まずは、合計6時間30分という非常に長時間の試験、本当にお疲れ様でした。
また、それまでの受験勉強、誠にお疲れ様でした。

難易度については、
・計画はやや難しい
・環境・設備もやや難しい
・法規は易しい
・構造は新規問題は多いものの、解答枝は見つけやすく、易しい
・施工はやや難しい
・全体で見ると、出題数が多い法規、構造が易しかった影響が大きく、例年よりやや易しいと言えます。

■計画
の特徴
・建築史を含む実例の問題が5問出題され、新規問題が多く、非常に得点しにくい出題でした。
・過半である11点は取れても、実例の問題の影響で、それ以上点数が伸びにくいという出題でした。
・多くの受講生は12点から15点の間に集中していると思われます。
・新規問題のテーマとしては、No.11のスマートグリッド、No.13の東日本大震災復興支援のサポート拠点などが印象的です。

■環境・設備
の特徴
No.3の熱損失の計算問題、No.20の一次・二次エネルギー消費量、年間熱負荷係数(PAL*)は、省エネ法の改正を意識した問題です。
・新規問題のテーマとして、No.1の実効温度差(ETD)、No.5の籠城区画、No.12のデシカント空調、No.20の建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)が出題されました。

■法規
の特徴
・法令集を開かなくても、暗記で解ける問題が多かったと言えます。
・近年、法規の問題は時間が足らないことが顕著であり、出題者がそれを意識したのではないか、とも考えられます。1、2年はこの傾向が続くかもしれません。
No.2の「建築物が周囲の地面と接する位置の高低差が3mを超える場合の地盤面の考え方」についての出題など、前半数問分は難しいと思われたかもしれませんが、それを乗り越えてしまえば、それ以降の問題は易しかったと言えます。
・特に容積率、高さ制限の計算問題は易しい問題でした。

・なお、ご存知のとおり、建築基準法が6月1日施行で、建築士法が6月25日施行で大改正されています。試験は1月1日現在の法令に基づいて出題されていますから、改正された部分についての出題が気になるところでしたが、予想通り、そこからの出題は避けられています。
例えば、「法27条+法別表1」は大改正されていますので、「耐火建築物、準耐火建築物としなければならない建築物」についての出題は、法61条(防火地域)、法62条(準防火地域)で判断させる出題となっています。

■構造
の特徴
No.2の不静定構造物の出題において、たわみの公式が与えられたり、No.10の4分割法の出題において、壁率比、壁量充足率の定義が与えられたりするなど、得点しやすいような配慮が見られました。
・新規問題も数多く出題されているものの、過去問を理解していれば解答枝は選択できる問題が多く、得点しやすかったと言えます。

■施工
の特徴
・多くの問題に新規問題が散見された点でやや難しかったと言えます。
・ただし、新規問題が2枝以上ある問題はあまり多くなく、残りの過去問をしっかり理解・暗記できていたかが合否を分けると思われます。
・新規問題に惑わされないだけの過去問の正確な理解が問われています。
・材料保管の縦置き・横置き、届出、精度・許容差、1ロットの大きさ、重ね幅、塗り厚など、「過去にたびたび出題されているにも関わらず、正確に覚えるのが難しい過去問」が数多く出題され、それらの整理がポイントであることが、改めて認識された出題でした。
・新規問題のテーマとして、No.19の特定天井の出題が特徴的でした。告示に基づく出題で、難易度も高い内容でした。


一級建築士学科試験の総評は以上です。


合格見込みの方、次は設計製図試験です!
つかの間の休息をとった後、いよいよ設計製図試験に向けて頑張りましょう!


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一緒に一級建築士を勝ち取りましょう!

7月30日(木)1830
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井澤ですいざわ

本日(6月10日)、2級建築士設計製図試験の課題が発表されました。
課題から読み取れることを速報としてお伝えします。

はじめに

TACの2級建築士設計製図コースは7課題です。
厳選した課題であれば7課題で十分合格できます。
その証拠に昨年の教室講義の合格率は76.0%(全国合格率は55.3%)です。
無理なく無駄なく合格しましょう!

試験対策としては、まずは作図です。
申込みをされるとすぐに作図練習セットが届きます。設計製図試験から受験される方は今から作図練習をしておきましょう。
講義の中でも作図の仕方から丁寧に指導していきます。

平成27年2級建築士「設計製図の試験」の課題
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3階に住宅のある貸店舗
(乳幼児用雑貨店)
〔鉄筋コンクリート造(ラーメン構造)3階建〕
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要求図書については、1階平面図兼配置図、2階平面図、3階平面図、立面図、断面図、面積表、仕上表、主要構造部材表及び計画の要点等とする。
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課題の分析

1.鉄筋コンクリート造(ラーメン構造)3階建

 近年の2級建築士設計製図試験では3年ごとにRC造が出題されており、その順番どおりの課題でした。木造とは作図の方法や計画の方法が大きく異なりますので、十分な対策が必要です。
 3階建であることと、答案用紙のサイズの制約から、まずは縦長の敷地が考えられます。
 要求図書はRC造の出題として標準的です。

2.過去の出題

 平成21年課題「商店街に建つ陶芸作家のための工房のある店舗併用住宅〔鉄筋コンクリート造(ラーメン構造)3階建〕」が今年の課題を考える上で参考になります。
 最後に答案例を添付しますので、参考にしてください。
 今年はこれに「計画の要点等」の記述が加わるため、作図のスピードアップが欠かせません。

3.「3階に住宅のある貸店舗」から読み取れること

(1)店舗併用住宅ではない
 2級建築士設計製図試験でよく出題される「店舗併用住宅」ではないことが分かります。
 すなわち、店舗と住宅を屋内で行き来できるようにはしないということです。
 なぜなら、「貸店舗」なのですから、店舗の経営者と住宅の住人は別人です。

(2)1階と2階は同一店舗なのか、別店舗なのか
 「貸店舗」でありながら「乳幼児用雑貨店」と限定している点はあまり気にしないことにして、業種を限定しているということは、1階と2階は同一店舗である可能性が高いと言えます。競合店舗に1、2階を別々に貸すことはあまり考えられないですね。

4.「3階に住宅」から読み取れること

(1)住宅へのアプローチ
 3階の住宅へのアプローチとしては、住宅専用の階段とEVを設けるのが一般的でしょう。その中で、住宅の玄関ホールが1階にあり、そこで靴を脱ぐ場合と、玄関ホールが3階にある場合の両方が考えられるでしょう。
 いずれにしても、住宅用の階段とEV、店舗用の階段が必要になります。店舗用のEVもまず必要になるでしょう。
 したがって、計画する上で、縦動線の位置およびスペースの確保がたいへん重要になります。

(2)住宅の規模
 答案用紙のサイズの制約から、住宅部分の床面積は100㎡程度(2LDK~3LDK)が上限になります。

(3)間取り
 2LDK~3LDKが要求されると、居室の日照確保のために、階段、EV、水まわりの配置が制約を受ける可能性が高くなります。

(4)採光の確保は容易
 住宅が最上階ですから、法的採光の確保は容易でしょう。

5.「乳幼児用雑貨店」から読み取れること

(1)2階店舗用EVの設置
 計画上最も大きな点は、ベビーカーの利用に配慮して、EVを設ける可能性が高いということです。商品の搬出入のためにも必要です。

(2)バリアフリー
 スロープ、多目的便所の設置が必要になります。

(3)乳幼児用雑貨店としての所要室
 乳児、幼児を対象とした雑貨店であるため、授乳室、湯沸室、倉庫、事務室も必要になります。

(4)駐車スペースは?
 住宅用、店舗利用者用、店舗サービス用が想定されます。敷地の制約から「近隣の駐車スペースを利用し、敷地内に計画しなくてよい」という出題が最も考えやすいのですが、1~2台程度の駐車スペースの計画は練習しておく必要があります。
 子供を自転車に乗せて来店する方のためにも駐輪スペースの設置も必要になります。

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以上、課題から読み取れることを速報としてお伝えしました。
TAC建築士講座のご案内はこちらです。
http://www.tac-school.co.jp/kouza_kenchiku.html
一緒に2級建築士を勝ち取りましょう!

平成21年「商店街に建つ陶芸作家のための工房のある店舗併用住宅」のTACオリジナル答案例です。参考にしてください。
H21_2Q

井澤ですいざわ

先日行われた二級建築士学科試験を受験された方、本当にお疲れ様でした。

「ペアで覚える建築士」もNo.84まで来て、そろそろ「環境・設備」が一区切りするか、という段階になりました。
二級建築士では「計画」のうち、「環境・設備」からの出題は、No.3~No.10No.19No.25の合計15問です。
今までに掲載した「ペアで覚える建築士」の「ズバリ的中!」を検証してみました。

本試験No.3枝4(着衣量の単位)・・・ペアNo.
本試験No.3枝5(音の強さの単位)・・・ペアNo.37
本試験No.4枝1(CO2、CO許容濃度)・・ぺアNo.
本試験No.4枝5(温度差換気)・・・ペアNo.11
本試験No.8枝3(均斉度)・・・ペアNo.22
本試験No.9枝2(壁の質量と透過損失)・・・ペアNo.36
本試験No.9枝3(1,000Hz100Hzの音の大きさ)・・・ペアNo.41
本試験No.9枝4(音源からの距離と音圧レベル)・・・ペアNo.35
本試験No.20枝4(気化式加湿器)・・・ペアNo.51
本試験No.22枝3(バキュームブレーカ)・・・ペアNo.61
本試験No.22枝4(ポンプ直送方式)・・・ペアNo.63
本試験No.25枝2(排水再利用)・・・ペアNo.68

手前味噌になりますが、結構多いですよね。
この「ペアで覚える建築士」の連載を始めるにあたり、No.1で次のように書きました。

「建築士試験ではペアで覚えるべき内容が多く、どっちがどっちだったか混乱しやすいため、合格者と不合格者の差がつきやすい、まさに試験のポイントとなります。」

そういったペアで覚えるべき内容が試験に出やすいということを、
あらためて強く感じたしだいです。

井澤ですいざわ

この週末で、いよいよすべての教室で1、2級建築士講座が開講されました。
みなさん、もう「本気モード」でやる気スイッチを入れなきゃだめですよ!

受講生の方には今年度TACから創刊された「建築基準関係法令集」が配付されました。
TAC出版ホームページ
http://bookstore.tac-school.co.jp/kenchiku2014/
に「特製インデックスシールの効率的な貼り方・使い方(動画付!)」、「線引き集」が公開されていますから、それを見て、必ず法規の開講までにインデックスを貼り、線引きを終えてくださいね。
これが終わっていないと
法規の講義についていけませんよ!


インデックス、線引きに必要な時間の目安
インデックス貼りは1時間程度、
線引き第1回配信分は5時間程度
線引き第2回配信分は7時間程度
(最後となる第3回配信分は1/31予定です)
はかかると思いますので、コツコツ地道に進めてください。

ソフトブルーマーカーについて
線引き集のコンセプト
http://bookstore.tac-school.co.jp/pdf/concept.pdf
PILOT FRIXION(フリクション)を推奨していますが、もしかしたら最寄りの文房具屋さんに「④ ソフトブルーマーカー」がないかもしれません。
そのときは少し濃いかもしれませんが、「ブルーマーカー」を使ってください。(逆に「ソフトブルーマーカー」は少し薄いです。)

★フリクションを使うときの注意★
フリクションは間違えたときにラバーでこすると消えて大変便利ですが、熱が裏面に伝わって裏面に引いた線引きが消えることがありますので、ラバーでこすったときは裏面をチェックしてくださいね。
まさにマーカーならぬマジックです!
あれ、さっき引いたのになぁ・・・とキツネにつままれます。

井澤ですいざわ
久しぶりの投稿になります。
この時期は次年度用教材の準備等が忙しく、ついついご無沙汰してしまいました。

最近、といっても半年?1年?ぐらい前でしょうか、読んだ本でとてもためになったものに「東大のディープな日本史」があります。東進ハイスクール講師の相澤理さんが書かれたベストセラーで、内容のわかりやすさ、おもしろさはもちろん、私にとって印象的だったのが「はじめに」の中の次の文章です。

「言葉に魂を込めて書きました。どうぞ二度読んで、味わい尽してください。筆者は、どんな書籍も二度読んではじめてその価値がわかると考えている、古い人間です。」

私も教材の原稿を作る際には、6回も7回も読み直しながら書いていますので、この「魂を込めて」という部分にとても魅かれたのです。
そしてこれ以後、読んだ本はすべて二度読んでいます。

この効果が本当に大きいのです!

一度目はこんなに読みが浅かったか、とびっくりしてしまいます。
ざっくり言って、一度目の理解度は40%、二度目でようやく80%ぐらいでしょうか。

皆さんの受験勉強でもまったく一緒のことが言えますよね

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