こんにちは、清田(セイタ)です
設計製図試験では「ゾーニングが適切か」が問われます
課題文の要求室表にある部門ごとでまとめる計画が基本(フロアゾーニング)となりますが、その建物における用途特有のゾーニングが問われることがあります。
以下に、主なものを挙げてみます。
今回は上記のうち、特に明確なゾーニングとなる①の「上下足の履き替え」について確認していきましょう
平成21以降で上足・下足の履き替えエリアの出題があったのは、平成28年「子ども・子育てセンター」と平成30年「健康づくりのためのスポーツ施設」です。
この2つの課題ですが、課題文の要求内容に大きな違いがあります。
平成28年では課題文内において、保育所玄関に「下足箱を設ける」とあり、要求室表の上欄にも「各室は、素足又は上履きで利用する」とありました。
つまりこの場合、計画としては保育所玄関で履き替えた先はすべて上足エリアとなります。
一方、平成30年はというと、「下足箱」の要求もなく、履き替えに関する具体的な要求もありませんでした。ただし、「計画の要点等」において「利用者の靴の履き替えについて考慮したこと」を求められたため、間接的に要求されたのと同じ状況でした。
このように「下足箱」の要求の有無で、計画の幅も変わってきます。
なお、平成30年のように「下足箱」の要求がなければ、2つの計画方法が考えられます。
(1)1箇所で履き替える(平成28年と同じように)方法。
(2)各室それぞれの出入口に下足箱を設置し、個別に履き替える方法。
平成30年の標準解答例の2案が上記(1)、(2)のそれぞれの計画例となっていますので、普及センターの標準解答例で確認してみてください