TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

井澤式比較暗記法 法規編

井澤ですいざわ

[テーマ問題] (建築基準法)
■問題1(R07-19)
建築協定書の作成に当たって、建築協定区域内の土地に借地権の目的となっている土地がある場合においては、土地の所有者及び借地権を有する者の全員の合意がなければならない。

――――――――――――――――――――――――
次図左側の「一般の土地」には「土地の所有者」しかいませんが、
次図右側の「借地」には「土地の所有者」と、土地を借りる権利をもつ「借地権者」がいて、この両者を「土地の所有者等」といいます(法69条かっこ書)。
No.74
法70条3項により、建築協定書については、「土地の所有者等」(=土地の所有者借地権者)の全員の合意がなければならないのが原則ですが、法70条3項ただし書により、建築協定区域内の土地に借地権の目的となっている土地(借地)がある場合においては、当該「土地の所有者以外土地の所有者等」すなわち「土地の所有者以外の(土地の所有者+借地権者)」つまり「借地権者」の全員の合意があれば足ります。
――――――――――――――――――――――――
[比較暗記法]  「建築協定:土地の所有者等の全員の合意」
(法70条3項ただし書)
借地権の目的となっている土地(借地)がある場合
■「土地の所有者」の合意は不要。(図中×の人)
■「借地権を有する者(借地権者)」の全員の合意は必要。(図中〇の人)
――――――――――――――――――――――――
[テーマ問題の解答]
■問題1 誤。借地については、「土地の所有者」の合意は不要です。――――――――――――――――――――――――
<参考>
アパートの住民が持っているのは借地権(土地を借りる権利)ではなく借家権(部屋を借りる権利)です。





井澤ですいざわ

今回もテーマ問題はありません。
皆さんがお使いの問題集で実際の計算問題を確認してください。

斜線制限等における高低差による緩和について、敷地の地盤面が「高い場合」に緩和があるのか、「低い場合」に緩和があるのか、整理しておきましょう。

――――――――――――――――――――――――
[比較暗記法]  「斜線制限等における高低差による緩和(敷地の地盤面が高い場合?低い場合?)」
道路斜線 (令135条の2第1項)
「建築物の敷地の地盤面が
前面道路より1m以上
高い場合においては」
隣地斜線 (令135条の3第1項二号)
「建築物の敷地の地盤面が
隣地の地盤面より1m以上
低い場合においては」
北側斜線 (令135条の4第1項二号)
「建築物の敷地の地盤面が
北側の隣地の地盤面より1m以上
低い場合においては」
日影規制 (令135条の12第3項二号)
「建築物の敷地の平均地盤面が
隣地又はこれに連接する土地で日影の生ずるものの地盤面より1m以上
低い場合においては」
No.73
――――――――――――――――――――――――
・上図のように「道路斜線制限」の場合だけが、建築物の敷地の地盤面が高い場合の緩和で、それ以外はすべて低い場合の緩和です。
・緩和される理屈は上記★ポイント★で納得できると思いますが、その根本的な理由は高さの起点の違いです。
すなわち、「道路斜線制限」は「前面道路の路面の中心」が高さの起点であるのに対して、それ以外は「建築物の敷地の地盤面」が高さの起点なのです。

・いずれも「高低差から1mを減じたものの1/2だけ」緩和される点は共通です。
・文章問題の誤肢の典型として「高低差の1/2だけ」と出題されたら誤りです。





井澤ですいざわ

今回もテーマ問題はありません。
皆さんがお使いの問題集で実際の計算問題を確認してください。

道路斜線制限の計算問題のほとんどに関わる「2以上の前面道路がある場合」の緩和です。
頻出のポイントです!
斜線制限の最大ポイントです!
最大限に強調しても、強調しすぎということがないくらい重要です。

ズバリ、令132条の読み方です。
まずは「2A以内かつ35m以内」は念仏のように唱えて丸暗記です。
Aは広いほうの道路幅員です。
さらに「その他の前面道路の中心線から10m超」です。
そしてその意味を正しく理解しなければなりません。
すなわち、その区域については狭い道路も広いほうの道路幅員とみなすのです。
広い道路にはなんの緩和もありません。

――――――――――――――――――――――――
[比較暗記法]  「2以上の前面道路がある場合」
No.72-1
――――――――――――――――――――――――
・最大のポイントは、上図の「①の区域及び②の区域については」の部分は、「①の区域も、②の区域も、両方とも」と読むことです。
・したがって、①、②のどちらかに該当すれば、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなします。
・問題集の解説では往々にして①だけの解説としがちですが、①に該当しているならば②を見るまでもないのです。
・次に斜線が実際にどのようになるのか、次の断面図で確認してください。
No.72-2
――――――――――――――――――――――――
次に対面2面道路を確認しましょう。
考え方は上記で説明したL字2面道路と全く同じです。
特に注意して欲しいのは①の区域、②の区域を示す次図の矢印の向きです。
No.72-3







井澤ですいざわ

今回はテーマ問題はありません。
斜線制限の計算問題全てに関わる勾配の覚え方です。

斜線制限の計算式をまとめると次のとおりです。
No.71
――――――――――――――――――――――――
[比較暗記法]  「斜線制限の勾配の覚え方」

■道路、隣地、北側のいずれの斜線制限においても、
 住居系地域の勾配は1.25

その他の地域(商業系・工業系)の勾配は
 隣地はドンと2倍(2.5)
 道路はちょい増し(1.5)
 ※北側は住居系地域のみです。
――――――――――――――――――――――――






井澤ですいざわ

[テーマ問題] (建築基準法)
■問題1(法規H29-16)
都市計画において定められた建蔽率の限度が6/10の第一種住居地域内で、かつ、準防火地域内にある耐火建築物については、建蔽率の限度の緩和の対象とならない。
■問題2(法規H29-16改オリジナル)
都市計画において定められた建蔽率の限度が6/10の第一種住居地域内で、かつ、防火地域内にある準耐火建築物(街区の角にある敷地又はこれに準ずる敷地内にある建築物ではない)については、建蔽率の限度の緩和の対象とならない。

――――――――――――――――――――――――
[比較暗記法]  「準防火地域内の耐火建築物の建蔽率の緩和」
(法53条3項)
■「防火地域内にある準耐火建築物等」は+1/10の緩和はない
■「準防火地域内にある耐火建築物等」は+1/10の緩和がある
――――――――――――――――――――――――
防火地域又は準防火地域に適した延焼防止性能を有する建築物か否かによって緩和の有無が決まるのです。
準耐火建築物等は、防火地域に適した延焼防止性能を有しないため、緩和はないのです。
耐火建築物等は、準防火地域に適した延焼防止性能を有するため、緩和があるのです。

法53条3項は次のようにまとめることができます。
これ以上分かりやすい資料はないと自負しています!
No.70-1

そして次の線引き以上に分かりやすい線引きもないと自負しています!
No.70-2
――――――――――――――――――――――――
[テーマ問題の解答]
■問題1 誤。法53条3項一号により、建蔽率の限度が8/10とされている地域外で、かつ、防火地域内にある耐火建築物等(同号イ)であるとき、又は準防火地域内にある耐火建築物等(同号イ)又は準耐火建築物等(同号ロ)であるときは、建蔽率の限度は1/10緩和されます。設問の条件は、準防火地域内の耐火建築物なので、緩和の対象です。
■問題2 正。同上。防火地域内にある準耐火建築物は、緩和の対象となりません。準耐火建築物は、防火地域に適した延焼防止性能を有しないと判断されているわけです。





↑このページのトップヘ