TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

井澤式比較暗記法 法規編

井澤ですいざわ

「準防火性能」の定義をすぐ探せるようようにスタンバっていますか?
受験生にとっては誰にとっても準防火性能の法23条は見付けにくいのです。
だから狙われるのです!

[テーマ問題] (建築基準法)
■問題1(法規H17-01)
「準防火性能」とは、建築物の内部において発生する通常の火災による延焼の抑制に一定の効果を発揮するために建築物の壁又は天井に必要とされる性能をいう。

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[比較暗記法]  「防火性能と準防火性能」
■防火性能・・・法2条八号に定義
建築物の周囲において発生する通常の火災による
延焼を抑制するために当該外壁又は軒裏に
必要とされる性能をいう。

■準防火性能・・・法23条に定義
建築物の周囲において発生する通常の火災による
延焼の抑制に一定の効果を発揮するために外壁に
必要とされる性能をいう。
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・試験対策上のポイントを極論すれば、
上記の内容自体よりも、「準防火性能」の定義をすぐ探せるようようにスタンバっていることのほうが大事と言えます。
・受験生にとっては誰にとっても見付けにくいので、TAC法令集では法2条八号の「防火性能」の脚注から参照できるようにしています。

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[テーマ問題の解答]
■問題1 誤。法23条かっこ書により、準防火性能とは、建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼の抑制に一定の効果を発揮するために外壁に必要とされる性能をいいます。

○ 建築物の周囲において発生する火災
× 建築物の内部において発生する火災

○ 外壁
× 壁又は天井

定義が問われているのですから、一字一句きちんと確認しなければなりません。
法2条や令1条に分かりやすく書いてある定義ならば、一級建築士では差が付かないのです!

余談ですが、私はプロは「スタンバっている」ことが大事だと思っています。
みなさんも仕事は「プロ」でやっていることです!





井澤ですいざわ

今回のテーマは、防火規定の最重要事項と言えるものです。

[テーマ問題] (建築基準法)
■問題1(法規R06-07)
耐火構造の耐力壁と準耐火構造の耐力壁は、いずれも、通常の火災による火熱がそれぞれについて定められた時間加えられた場合に、加熱終了後も構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものでなければならない。


耐火構造、準耐火構造の性能試験は、
火熱を所定の時間加え、加熱を終了します。これが「加熱終了」です。
その後放置するといずれ燃え尽きて火災が終了します。これが「火災終了」です。
この「加熱終了」と「火災終了」を区別したうえで、条文と見比べながら、次のポイントを整理しましょう。
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[比較暗記法]  建築基準法「耐火構造と準耐火構造の決定的な違い」
No.48
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・木造建築物の普及が促進されています。脱炭素社会の実現のためです。
・木は燃え続ける(炭化し続ける)ため、木造建築物はせっこうボードなどで被覆しないと火災終了まで倒壊しない耐火構造を実現することは難しいのです。
・それでも炭化層の分だけ断面を大きくする(燃え代設計)などしておけば、避難が終了するまでの間や、消防隊が消火活動を終えるまでの間など、要求性能に応じた時間だけは倒壊せずに、安全性を確保することができるようになるのです。
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[テーマ問題の解答]
■問題1 誤。
耐火構造は、通常の火災による火熱が所定の時間加えられた場合に、加熱終了後も構造耐力上支障のある損傷を生じてはいけませんが、
準耐火構造は、通常の火災による火熱が所定の時間加えられている間に構造耐力上支障のある損傷を生じなければ、加熱終了後は構造耐力上支障のある損傷を生じても許容されます。加熱中の性能だけが求められているのです。






井澤ですいざわ

[テーマ問題] (建築基準法)
■問題1(法規H25-04)
鉄筋コンクリート造、延べ面積500㎡、地上3階建ての事務所を新築する場合においては、建築主は、当該建築物の検査済証の交付を受ける前においても、特定行政庁又は建築主事若しくは指定確認検査機関から仮使用の認定を受けて、仮に、当該新築に係る建築物又は建築物の部分を使用し、又は使用させることができる。
■問題2(法規R04-04)
建築主は、鉄骨造、延べ面積500㎡、地上3階建ての事務所を新築する場合において、完了検査の申請が建築主事により受理された日から7日を経過したときは、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該建築物又は建築物の部分を使用することができる。
■問題3(法規R03-04)
延べ面積2,000㎡、地上4階建ての病院の避難施設等に関する工事の施工中において当該建築物を使用する場合においては、当該建築主は、仮使用の認定を受けるとともに、あらかじめ、当該工事の施工中における当該建築物の安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画を作成して特定行政庁に届け出なければならない。


「仮使用の認定」と「安全計画届(安全上の措置等に関する計画届)」は、工事中に建築物の使用を始めるという同じタイミングでの手続きですが、目的が違うので手続きが必要な要件も違います。
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[比較暗記法]  建築基準法「仮使用の認定と安全計画届」
No.47

■仮使用の認定(法7条の6)
工事の完成度の確認が主眼

■安全計画届(法90条の3、令147条の2)
工事と使用が同時進行する時の工事管理体制の確保が主眼
特に利用者が多く、危険性が高い建築物が対象
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<仮使用の認定(法7条の6)について>
・工事中の建築物は、火気使用、避難施設の未完成等により火災時の危険性が高いため、一定の建築物は、原則として、工事が完了して検査済証の交付を受けた後でなければ建築物を使用してはいけません。
・この規制は、法6条1項一号又は二号の建築物の①新築工事、②避難施設等に関する工事(増改築等)が対象です。
・ただし、次のいずれかに該当したときは建築物を使用することができます。これを「仮使用の認定」といいます。

法7条の6第1項
一号 特定行政庁の仮使用の認定
二号 建築主事等又は指定確認検査機関の仮使用の認定
三号 完了検査の申請の受理から7日を経過したとき。(法7条4項により、建築主事等が完了検査の申請を受理した場合は、7日以内に完了検査をしなければなりません。それを超えた場合は行政側の責任であり、建築物を使用し始めることができます。なお、その場合は使用中に追って検査を受けることになります。

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[テーマ問題の解答]
■問題1 正。法7条の6第1項一号及び二号により、特定行政庁、建築主事等(大規模建築物にあっては、建築主事)、指定確認検査機関が安全上、防火上及び避難上支障がないと認めて仮使用の認定をしたときは、仮に使用することができます。
■問題2 正。法7条の6第1項三号により、完了検査の申請が建築主事等(法4条7項に規定する大規模建築物にあっては、建築主事)により受理された日から7日を経過したときは、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該建築物又は建築物の部分を使用することができます。
■問題3 誤。法90条の3及び令147条の2第二号により、病院で5階以上の階におけるその用途に供する部分の床面積の合計が1,500㎡を超えるものに係る避難施設等に関する工事の施工中に当該建築物を使用する場合、建築主は、法7条の6の仮使用の認定に加えて、あらかじめ、工事の施工中における建築物の安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画を作成して特定行政庁に届け出なければなりません。設問は、この規模に満たないため届出は不要です。






井澤ですいざわ

はじめに「用途変更」と「確認申請の要否」の関係を次図で確認しましょう。
No.46
今回は確認申請の要否で頻出の「類似の用途」です。
試験で狙われて差が付きやすいのは、法別表1で同じ項(グループ)にありながら、確認申請では「類似の用途」とならないものです。
法別表1で同じ項(グループ)にあるので、確認申請でも「類似の用途」と勘違いしやすいのです。

[テーマ問題] (建築基準法)
■問題1(法規R06-04)
鉄筋コンクリート造、延べ面積800㎡、地上2階建ての劇場の用途を変更(増築、改築、大規模の修繕又は大規模の模様替を伴わないもの)して、公会堂とする場合においては、確認済証の交付を受けなければならない。
■問題2(法規R04-03)
鉄筋コンクリート造、延べ面積800㎡、地上3階建てのホテルから共同住宅への用途の変更(大規模の修繕又は大規模の模様替を伴わないもの)は、確認済証の交付を受ける必要がある。

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[比較暗記法]  建築基準法「確認申請の「類似の用途」ではないもの」
法別表1で同じ項(グループ)にありながら、確認申請では「類似の用途」ではないものの代表例
■令137条の18第一号の劇場と二号の公会堂
(法別表1では同じ(1)項)
■令137条の18にない病院と三号の児童福祉施設等
(法別表1では同じ(2)項)
■令137条の18にない共同住宅と五号の寄宿舎
(法別表1では同じ(2)項)
■令137条の18にない学校と六号の図書館
(法別表1では同じ(3)項)
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上記のとおり病院、共同住宅、学校は令137条の18にはありませんので、どの用途に対しても、確認申請では「類似の用途」とはなりません。

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[テーマ問題の解答]
■問題1 正。法87条1項により、用途を変更して法6条1項一号の特殊建築物(200㎡超)とする場合には、類似の用途相互間である場合を除き、確認済証の交付を要します。
令137条の18により、劇場(一号)から公会堂(二号)への用途変更は、類似の用途相互間に該当しないため、確認済証の交付を要します。
どちらも法別表1(1)項なので確認申請でも「類似の用途」と勘違いしやすいのです。
■問題2 正。令137条の18により、ホテル(四号)から共同住宅(各号に該当しない)への用途変更は、類似の用途相互間に該当しないため、確認済証の交付を要します。
どちらも法別表1(2)項なので確認申請でも「類似の用途」と勘違いしやすいのです。






井澤ですいざわ

次のテーマ問題は、令和7年施行のいわゆる脱炭素大改正の目玉です。
しばらく繰り返し出題されると思います。
問題2は平成25年の出題を法改正に対応して改訂した設問です。


[テーマ問題] (建築基準法)
■問題1(法規R07-03)
都市計画区域、準都市計画区域、準景観地区内又は都道府県知事が関係市町村の意見を聴いて指定する区域内のいずれにも該当しない区域及び地区において、木造、延べ面積100㎡、地上2階建ての一戸建て住宅を建築する場合、確認済証の交付を受ける必要はない。
■問題2(法規H25-10改)
木造、延べ面積200㎡、高さ9m、地上3階建ての建築物は、構造計算をしなければならない。

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[比較暗記法]  建築基準法「木造の確認申請・構造計算」
■確認申請が必要なのは
 階数2以上 or 200㎡超
 (これは木造のみならず
  鉄骨造、鉄筋コンクリート造も同様です。)
■許容応力度計算が必要なのは
 階数3以上 or 300㎡超
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<覚え方>
    階数2 200㎡超   階数3 300㎡超
「木造 確認にんにん    計算さんざん」

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[テーマ問題の解答]
■問題1 誤。法6条1項により、同項一号又は二号の建築物を建築する場合は、都市計画区域等の内外に関わらず確認済証の交付を受ける必要があります。設問の建築物は、法6条1項二号に該当します。
■問題2 正。設問の地上3階建ての木造の建築物は、法6条1項二号に該当し、法20条1項三号に該当するため、構造計算(同号イに基づく令81条3項による「許容応力度計算」又はより高度な時刻歴応答解析、限界耐力計算、保有水平耐力計算、許容応力度等計算)を行わなければなりません。






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