TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

アスファルトルーフィング

井澤ですいざわ

■問題1
アスファルト防水工事において、アスファルトプライマーを刷毛でむらなく均一となるように塗布した後、15分程度の時間をおいて、直ちに一層目のアスファルトルーフィングを張り付けた。(一級施工:平成25No.16
■問題2
コンクリート壁へのモルタル塗りにおいて、モルタル塗りの下塗りについては、先に塗布した吸水調整材が乾燥した後に行った。(一級施工:平成23No.19
■問題3
型枠に塗装合板を用いたコンクリート下地へのセメントモルタル塗りについては、モルタルとの有効な付着性能を得るために、ポリマーセメントペーストを塗布し、乾燥しないうちに下塗りを行った。(一級施工:平成18No.16

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■解答
 問題1 誤。アスファルトプライマーが乾燥後(原則、翌日)に一層目のアスファルトルーフィングを張り付ける。「15分程度の時間をおいて、直ちに」は誤り。
 問題2、3 正。
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乾燥後・乾燥前という観点から、「
アスファルトプライマー塗布後のアスファルトルーフィングの張付けのタイミング」と「コンクリート下地へのセメントモルタル塗りの下塗りのタイミング」を比較整理しました。

ポイント:乾燥後・乾燥前

アスファルトプライマー塗布後のアスファルトルーフィングの張付けのタイミング

アスファルトプライマー
乾燥(原則翌日)

コンクリート下地へのセメントモルタル塗りの下塗りのタイミング

下地処理が吸水調整材の場合は、乾燥

下地処理がポリマーセメントペーストの場合は、乾燥

※ポリマーセメントペーストは、1mm程度の塗り厚で、一度乾くとはく離しやすくなる。

材料についての補足

材料

材料の説明

主な使用目的

アスファルトプライマー

アスファルトを薄く溶かしたもの。

アスファルト防水工事の下地処理材として、下地と防水層の付着性を向上させる。

吸水調整材

合成樹脂エマルションを薄く溶かしたもの。シーラーともいう。

セメントモルタル中の水分が下地へ吸水されて、付着性が低下するのを防止する。

ポリマーセメントペースト

セメントを薄く溶かしてポリマー(高分子重合体)を混ぜたもの。

下地とセメントモルタルの付着性を向上させる。

 

井澤ですいざわ

問題1
アスファルトルーフィングの保管については、直射日光を避け、湿気の影響を受けにくい屋内の乾燥した場所に平積みとした。
(一級施工:平成20No.1)

■問題2
巻いた状態で搬入された壁紙の保管については、乾燥した室内で、雨水や直射日光の当たらない場所に立置きとし、ビニルシートにより養生した。
(一級施工:平成21No.3)

■問題3
工事現場に搬入されたロールカーペットの保管については、縦置きせずに、横に倒して3段までの俵積みとした。
(一級施工:平成23No.3)

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■解答
 問題1 誤。アスファルトルーフィングの保管は、縦置き。
 問題2、3 正。


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―【ポイント】ロール状の材料の保管 ―――
■縦置き・・・ロール状の材料は、原則、縦置き。
 ・アスファルトルーフィング
 ・壁紙
 ・ビニル床シート
■横置き・・・ロール状で横置きは、ロールカーペットだけ。
 ・ロールカーペット
  →2~3段の俵積み(たわらづみ)
  →ロールカーペットは長いので倒れると危険。また、巻き癖も取りやすい。
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