TAC建築士講師室ブログ

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コンクリート

こんにちはセイタです

せいた
二級建築士の試験のポイントをご紹介する「動画de2級建築士」、第8回目です。

今回は構造の科目の中で、「建築材料」についてです。

二級建築士の試験では、例年、№2025までの6問が材料の出題です

その出題構成は・・・

●木材、木質材料―――――――1問

●セメント、コンクリート―――2問

●鋼材――――――――――――1問

●その他材料―――――――――2問

 

<今週の前半>構造:建築材料(セメント、コンクリート)

コンクリートの構成と性質、セメントの種類と特徴などは、理解して覚えましょう。

ここを押さえれば、各種構造のRC構造の分野や、施工の科目でも得点を伸ばせます

 

Pointは、

①コンクリートの材料構成を理解する。

②セメントの種類を理解して覚える。

構造第8回20
https://youtu.be/rOabCNS66h0
 

<過去の本試験では>

組合せとして最も不適当なものはどれか。

1. 早強ポルトランドセメント――――――― マスコンクリート

2. 低熱ポルトランドセメント――――――― 高強度コンクリート

3. 中庸熱ポルトランドセメント―――――― 高強度コンクリート

4. フライアッシュセメントB種――――――マスコンクリート

5. 高炉セメントB種 ――――――――――― 海水の作用を受けるコンクリート


 

正答――1

早強ポルトランドセメントは、粉末が細かく、水和反応が早いことから、初期強度が大きく、冬季工事・緊急工事などに用いられる。ただし、水和熱が大きいことから、マスコンクリートのような大断面部材では、中心と表面との温度差が大きくなり、温度ひび割れが生じやすいので一般には用いられない。



井澤ですいざわ

■問題1
コンクリート供試体の圧縮強度は、形状が相似の場合、一般に、供試体寸法が小さいほど大きくなる。
(一級構造:平成19No.24
■問題2
同じ鋼塊から圧延された鋼材の降伏点は、一般に、「板厚の薄いもの」より「板厚の厚いもの」のほうが低くなる。
(一級構造:平成22No.29

――――――――――――――――――――――
■解答
 問題1、2ともに正。
――――――――――――――――――――――

コンクリート供試体の寸法は「直径
100㎜、高さ200㎜」が標準ですが、「直径150㎜、高さ300㎜」や「直径200㎜、高さ400㎜」が使われることもあります。このとき、寸法と圧縮強度の関係を知っておかないと試験結果を正しく評価できません。

コンクリート供試体と鋼材について、
寸法と強度の関係を比較・整理すると、次のとおりです。

――――――――――――――――――――――
ポイント:コンクリート供試体の寸法と圧縮強度
■圧縮強度
供試体寸法が大きいほど、欠陥の確率が高まるため、圧縮強度は小さくなる。(①)

――――――――――――――――――――――
ポイント:鋼材の板厚と降伏点・引張強さ
■降伏点
板厚が40mmを超えると(=板厚が厚くなると)、熱処理時の冷却にムラができやすいため、降伏点が低下する。(②)
■引張強さ
引張強さは、板厚にかかわらず同じ。(③)

――――――――――――――――――――――
上記③は例外として、①と②の内容を一言で言えば、寸法が大きいほど強度は小さくなる、ということです。
普通は「?」と思いますよね。だから試験で狙われるのです。そして多くの受験生が間違えるのです。
 

間違えてはいけないのは、
「寸法が大きいほど小さな力[N]で壊れる」ということではありません。
もちろん、寸法が大きいほど大きな力[N]で壊れます。
ただし、断面積1㎟当たりの力、すなわち、強度[N/㎟]で見ると、寸法が大きいほど強度[N/㎟]は小さくなるのです。
その理由は、上記のとおり、欠陥の確率が高まるためであり、また、熱処理時の冷却にムラができやすいためです。

No.355
(鋼材の板厚と降伏点・引張強さ)も復習しておいてください。
http://kentikushi-blog.tac-school.co.jp/archives/48182360.html





井澤ですいざわ

■問題1
鉄筋コンクリート構造において、大梁主筋の柱への必要定着長さは、大梁主筋の強度が高いほど短くなる。(一級構造:平成27No.12
■問題2
鉄筋コンクリート構造において、大梁主筋の柱への必要定着長さは、柱のコンクリート強度が高いほど短くなる。(一級構造:平成27No.12


――――――――――――――――――――――
■解答
 問題1 誤。鉄筋の強度が高くなると、必要定着長さは長くなります。
 問題2 正。
――――――――――――――――――――――

はじめに、「
定着長さ」とは、鉄筋コンクリート構造において、①梁の鉄筋を柱に定着するときの長さ、②小梁の鉄筋を大梁に定着するときの長さ、③アンカーボルトをコンクリートに定着するときの長さ などをさします。
そして、「必要定着長さ」は、鉄筋がコンクリートから抜けないようにするために必要な定着長さです。

―――――ポイント:必要定着長さ――――――
■鉄筋の強度が高くなると、必要定着長さは長くなる。
 ↑鉄筋に大きな引張力が働き、抜けやすくなるから。
■コンクリートの強度が高くなると、必要定着長さは短くできる。
 ↑鉄筋がコンクリートから抜けにくくなるから。
――――――――――――――――――――――

それでは、次の問題でおさらいしましょう。

■問題3
柱に定着する梁の引張り鉄筋の定着長さにおいて、SD295Aの鉄筋を同一径のSD390の鉄筋に変更したので、定着長さを長くした。(一級構造:平成23No.13
■問題4
SD345の鉄筋の一般定着の長さは、コンクリートの設計基準強度を24/㎟から36/㎟に変更したので短くした。(一級構造:平成20No.14


――――――――――――――――――――――
■解答
 問題3 正。SD390のほうが鉄筋の強度が高いので、必要定着長さは長くなります。
 問題4 正。36/㎟のほうがコンクリート強度が高いので、必要定着長さは短くなります。
――――――――――――――――――――――

「必要定着長さ」は、鉄筋の強度、コンクリートの強度のほか、フックの有無によっても変わります。例えば、SD
345、コンクリートの設計基準強度が24/㎟であれば、フックなしで35d(dは異形鉄筋の呼び名に用いた数値)、フック付きで25dです。

なお、「フック付き」の必要定着長さは、「フックなし」の「-
10d」ですが、フックの角度に関わらず一定です。つまり、何度のフックであろうと「-10d」です!
No.268(鉄筋の折曲げ形状2)も参照してください。
http://kentikushi-blog.tac-school.co.jp/archives/2016-01-18.html

井澤ですいざわ

■問題1
鉄筋コンクリートの単位体積重量の算出において、コンクリートの単位体積重量に鉄筋による重量増分として1k/㎥を加えた。(一級構造:平成24No.14
■問題2
普通コンクリートの重量を算定するに当たり、単位体積重量については、設計基準強度Fc ≦36/㎟のコンクリ-トにおいては23k/㎥とし、36/㎟<Fc ≦48/㎟のコンクリ-トにおいては23.5k/㎥とすることができる。(一級構造:平成22No.
■問題3
超高層建築物に異なる強度のコンクリートを使用するので、コンクリートの設計基準強度ごとに、異なる単位体積重量を用いて、建築物重量を計算した。(一級構造:平成27No.13

――――――――――――――――――――――
■解答
 問題1 正。
 問題2 正。コンクリートのみの単位体積重量を聞いている。Fc ≦36/㎟のコンクリ-トは23k/㎥。
 問題3 正。
――――――――――――――――――――――

一般的な
鉄筋コンクリートは、
設計基準強度24/㎟で、
単位体積重量24 k/㎥と考えて下さい。
24つながりで覚えましょう。

ポイント:普通コンクリートの単位体積重量

設計基準強度Fc

コンクリートのみの単位体積重量

鉄筋コンクリートの単位体積重量

c ≦ 36/

23k/

24k/

36/㎟ <Fc≦ 48/

23.5k/

24.5k/

コンクリートのみの単位体積重量に、鉄筋による重量増分としてk/を加えたものが鉄筋コンクリートの単位体積重量です。
したがって、c ≦ 36/㎟のコンクリートのみの単位体積重量は、23k/㎥です(問題1)。
なお、設計基準強度が36/㎟を超えるものを、高強度コンクリートといいます。

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