TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

スランプ

井澤ですいざわ

■問題1
プレストレストコンクリート構造におけるポストテンション方式は、コンクリートの硬化後、PC鋼材に引張力を導入することにより、コンクリートにプレストレスを与える方式である。(一級施工:平成22No.20
■問題2
プレテンション方式によるプレストレストコンクリートにおいて、コンクリートの設計基準強度については、24/㎟以上とし、コンクリートに含まれる塩化物量については、塩化物イオン量として0.30/㎥以下とした。(一級施工:平成15No.11
■問題3
ポストテンション方式によるプレストレストコンクリート(コンクリートの設計基準強度が30/)において、現場で打ち込むコンクリートのスランプについては、18㎝とした。(一級施工:平成22No.11
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■解答
 問題1 正。
 問題2 誤。設問はポストテンション方式の基準。プレテンションはそれよりも高い基準が求められる。
 問題3 正。
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ポイント
:プレストレストコンクリート

 

プレテンション方式

ポストテンション方式

工場生産

現場打ち

PC鋼材を引っ張った状態でコンクリートを打設する。

コンクリートの硬化後、PC鋼材に引張力を導入する。

設計基準強度

35/㎟以上

24/㎟以上

塩化物イオン量

0.20/㎥以下

0.30/㎥以下

スランプ

12cm以下

18cm以下

――――――ポイントのポイント―――――――
・ポストテンションは、現場打ちなので、一般のコンクリートの値と同じ。
・プレテンションは、工場生産なので、ポストテンションよりも高品質。(「以上」のものはより大きく、「以下」のものはより小さく)
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設計基準強度は強いほど高品質(プレテンションはコンクリートとPC鋼材の付着強度を高めるため、高い設計基準強度が必要)
塩化物イオン量は少ないほど高品質(塩NaClなどの塩化物が多いと、鉄筋が錆びる)
スランプは小さいほど単位水量が少なく緻密で高品質(ただし、ワーカビリティーに問題がない範囲で)
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井澤ですいざわ

■問題1
調合管理強度を24/㎟、スランプを18㎝と指定されたコンクリートにおいて、受入れ時のスランプが21㎝であったので、合格とした。(一級施工:平成27No.10
■問題2
調合管理強度を27/㎟、空気量を4.5%と指定されたコンクリートにおいて、受入れ時の空気量が3.0%であったので、合格とした。(一級施工:平成27No.10

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■解答
問題1 誤。指定されたスランプが18cmの場合、許容差は±2.5cmなので、15.5cm20.5cmが合格。したがって、21cmは不合格。
問題2 正。

――――ポイント:受入れ検査の許容差――――
■スランプ
 18cmと指定された場合 許容差±2.5cm
 (15.5cm20.5cmが合格)
■空気量
 4.5と指定された場合 許容差±1.5
 (3.0%~6.0%が合格)
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2.51.5が混乱しやすいですよね。
そういうときはゴロ合わせで!

――――
――――ごろ合わせ―――――――――
スランプを一夜で脱してニッコリ
     18cm  ±2.cm
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