井澤ですいざわ

今回は問題が6問もあります。

■問題1
コンパクトシティは、市街地の無秩序な拡大を抑制しながら、都市地域の環境整備に重点を置き、環境的・経済的持続性を高める都市モデルである。
(一級計画:平成25No.11
■問題2
TOD(Transit Oriented Development)は、明確な歩車分離に基づき、自動車交通の効率化を最大限に活かす計画手法である。
(一級計画:平成25No.11
■問題3
パークアンドライドは、一般に、郊外の鉄道駅の付近に駐車場を整備し、自家用車から鉄道に乗り換えることにより、中心市街地への自家用車の流入を減らす手法である。
(一級計画:平成24No.10
■問題4
フリンジパーキングは、都心部周辺に駐車場を整備し、都心内への車の流入の抑制を目的としたまちづくりの手法である。
(一級計画:平成26No.10
■問題5
LRTは、低床式車両の活用や軌道等の改良による乗降の容易性、定時性、速達性、快適性等の面で、優れた特徴を有する軌道系交通システムである。
(一級計画:平成26No.10
■問題6
トランジットモールは、ショッピングモールの形態の一つであり、商店街から一般の自動車及び公共交通機関を排除した歩行者専用の空間である。
(一級計画:平成21No.9)

これらはすべて「脱自動車依存・公共交通機関の活用」に関する用語です。
そして、上記の問題の出題年度に注目すると、これらの「脱自動車依存・公共交通機関の活用」が、近年の都市計画の出題の中心テーマであることが一目瞭然でしょう。

――――――――――ポイント――――――――――
■コンパクトシティ
 公共交通機関の活用による脱自動車依存や、省エネ等により実現される、
 持続可能(サスティナブル)でコンパクトな
都市及びそれを実現するための都市政策
 アメリカでは「ニューアーバニズム」、イギリスでは「アーバン・ビレッジ」と呼ばれる。
■TODTransit Oriented Development)・・・公共交通指向型都市開発
■パークアンドライド・・・・・郊外の鉄道駅付近に駐車場を整備し、自家用車から鉄道に乗り換える手法
■フリンジパーキング・・・・・パークアンドライドのために郊外に設ける駐車場
■LRTLight Rail Transit)公共交通機関としての新しい路面電車システム
■トランジットモール・・・・・公共交通機関のみの通行が許された歩行者専用道路
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■解答
 問題1 正
 問題2 誤(TODは、脱自動車依存の開発であり、自動車交通の効率化を最大限に活かすのとは逆の考え方です)
 問題3 正
 問題4 正
 問題5 正
 問題6 誤(トランジットモールは、路面電車やバスなどの公共交通機関の通行だけは許した歩行者専用空間です。)