井澤ですいざわ

■問題1
ワーカビリティーとは、主として水量によって左右されるまだ固まらないモルタル又はコンクリートの流動性の程度をいう。(一級施工:平成2年No.22
■問題2
プラスティシティーとは、容易に型枠に詰めることができ、型枠を取り去るとゆっくり形を変えるが、崩れたり、材料が分離することのないようなフレッシュコンクリートの性質をいう。(一級施工:平成20No.24

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■解答
問題1 誤。設問はコンシステンシーの説明です。
問題2 正。
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―――ポイント:フレッシュコンクリートの性質―――

■ワーカビリティー
 打込み、締固め、仕上げ等の作業が容易にできる程度。コンクリートの打ち込みやすさ、作業性の程度

■コンシステンシー
 主として水量で決まる流動性の程度
 コンシステンシーはスランプで評価する。

■プラスティシティー
 容易に型枠に詰めることができ、型枠を取り去るとゆっくり形を変えるが、崩れたり、分離したりしない流動性の程度

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きっとまだモヤモヤしていることと思います。次のような疑問を感じるのではないでしょうか?
1.コンシステンシーの説明で「水量で決まる流動性の程度」とあるが、「水量で決まる流動性の程度」が良いならば、ワーカビリティも良いのではないか?
2.プラスティシティーの説明で「容易に型枠に詰めることができる」とあるが、「容易に型枠に詰めることができる」のならば作業性が良いのだから、ワーカビリティーも良いのではないか?

実はまさにその通りなのです。
ワーカビリティー(作業性の程度)は広い意味をもつ概念で、流動性、材料の分離のしにくさ、締め固めのしやすさ等々、いろいろな要素がからんでいて、その要素の中の一つに、コンシステンシーとプラスティシティーがあるのです。
つまり、
・コンシステンシーが良ければ、ワーカビリティーが良いのです。
・また、プラスティシティーが良ければ、ワーカビリティーが良いのです。