井澤です。
井沢元彦氏の「逆説の日本史」によれば、奈良時代の寺は、宗教の拠点というよりは、当時の最先端の学問や技術を学ぶ、むしろ大学のようなものだったそうです。そのような視点で奈良時代の寺を見直してみるのも面白いと思います。
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唐招提寺金堂(奈良県)
■問題151
唐招提寺金堂は、一重、寄棟造りであり、前面1間を吹放しとしている。
(一級計画:平成17年No.24改)
■リンク
http://kacchan1963.blog92.fc2.com/blog-entry-192.html?sp
↑前面1間が吹放しとなっているのがよく分かります。
■解答 正。平成17年No.24の出題は、主語が次の「新薬師寺本堂」になっている誤りの枝でした。上記の問題は、それを正しくした問題です。「一重」は1階建という意味です。
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新薬師寺本堂(奈良県)
■問題152
新薬師寺本堂は、一重、入母屋造りであり、桁行5間、梁行3間の母屋の周囲に1間の庇を設けている。
(オリジナル)
■リンク
http://kankodori.net/japaneseculture/treasure/054/index.html
■解答 正。平成17年No.24の出題は、記述内容が「唐招提寺金堂」になっている誤りの枝でした。上記の問題は、それを正しくした問題です。
唐招提寺金堂と新薬師寺本堂の比較について、比較暗記法No.185(唐招提寺金堂・新薬師寺本堂)を参照してください。
http://kentikushi-blog.tac-school.co.jp/archives/43639388.html
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平等院鳳凰堂(京都府)
■問題153
平等院鳳凰堂(京都府)は、中堂の左右に重層の翼廊(よくろう)が配置されており、平安時代に建てられた建築物である。
(二級計画:平成20年No.1改)
■リンク
https://www.byodoin.or.jp/learn/architecture/
■解答 正。言わずと知れた10円玉のデザインですね。
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中尊寺金色堂(岩手県)
■問題154
中尊寺金色堂(岩手県)は、外観が総漆塗りの金箔押しで仕上げられた方三間の仏堂であり、平安時代に建てられた建築物である。
(二級計画:平成20年No.1)
■リンク
http://www.chusonji.or.jp/guide/precincts/konjikido.html
■解答 正。
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三仏寺投入堂(さんぶつじ なげいれどう)(鳥取県三朝町)
■問題155
三仏寺投入堂は、修験の道場として山中に営まれた三仏寺の奥院であり、岩山の崖の窪みに建てられた懸造り(かけづくり)である。
(一級計画:平成17年No.24)
■リンク
http://ameblo.jp/tonton3/entry-10053228444.html
↑断面図と立面図があります。
■解答 正。懸造り(かけづくり)は、崖造り(がけづくり)とも言われ、崖に張り出して建てられたものを言います。清水寺も懸造りです。