井澤ですいざわ

■問題1
ガス圧接継手の外観検査の結果、明らかな折れ曲がりを生じて不合格となった圧接部については、再加熱して修正した。(一級施工:平成17No.9)
■問題2
ガス圧接継手において、圧接面のずれが鉄筋径の1/4を超えた場合、その圧接部については、再加熱して修正する。(一級施工:平成25No.8)
■問題3
鉄筋のガス圧接継手の外観検査において、圧接部の膨らみの直径が鉄筋径の1.4倍以上であったが、膨らみの長さが鉄筋径の1.1倍未満であったので、再加熱し、圧力を加えて所定の膨らみの長さに修正した。(一級施工:平成24No.8)


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■解答
 問題1 正。
 問題2 誤。ズレは「再加熱して修正」ではなく「圧接部を切り取って再圧接」しなければならない。
 問題3 正。
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前回の「ガス圧接部の形状」の規定を満たさず、外観検査で不合格となった圧接部の修正方法についての問題です。
次の①~④の番号は前回No.269のポイントの番号と一致させています。
今回は⑤の「折れ曲がり」が加わっています。


―――ポイント:【不良圧接部の修正】――――

gas pressure welding 3
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①ふくらみの直径 → 鉄筋径の1.4倍未満の場合
②ふくらみの長さ → 鉄筋径の1.1倍未満の場合
⑤著しい折れ曲がりがある場合

→ 再加熱して修正すればよい。

①、②はふくらみ不足で、ガス圧接の途中段階と考えられるので、再加熱して修正してふくらみを大きくすれば良い。
⑤の折れ曲がりも再加熱で修正が可能。
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③中心軸の偏心量 → 鉄筋径の1/5超
④ふくらみの頂部からの圧接面のずれ
         → 鉄筋径の1/4超

→ 切り取って再圧接しなければならない。 つまり一からやり直し。

ズレは再加熱しても修正が難しいので、切り取って再圧接。
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①、②、③、④はなんとか理屈で納得できると思います。
⑤の折れ曲がりがどっちに該当するのか、間違えないように注意!