井澤ですいざわ

■問題1
木造軸組工法による2階建ての建築物において、各階につき、張り間方向及びけた行方向の偏心率が0.3以下であることを確認した場合、「木造建築物の軸組の設置の基準(4分割法)」によらなくてもよい。(一級構造:平成26No.10
■問題2
木造軸組工法による2階建ての建築物において、壁率比が0.5未満であっても、各側端部分の壁量充足率が1を超えていればよい。(一級構造:平成22No.10
■問題3
木造軸組工法による2階建ての建築物において、各側端部分の壁量充足率が1以下であっても、壁率比が0.5以上であればよい。(オリジナル)

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■解答
 問題1、2、3ともに正。
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さっそくポイントです。

―――ポイント:木造の軸組の設置の基準―――
(1)又は(2)のどちらかを確認する。
(1)偏心率の確認
  ① 偏心率≦0.3
(2)4分割法
  ② 側端部分の壁量充足率>1
  ③ 壁率比≧0.5
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木造の軸組の設置のバランスチェックは、()偏心率≦0.3を確認するか、()4分割法のどちらかによります。
4分割法は、又はのチェック。
したがって、のいずれかを満たせばOKと言えます。

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②と③の式と、その意味を確認しましょう。

4 division method 1
変換すれば「存在壁量>必要壁量」であり、
側端部分の壁量が足りているのでOK。

4 division method 2
両側の側端部分の壁量の偏りが小さく、バランスが良いのでOK。

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木造で4分割法によらない場合の偏心率の条件「0.3以下」について、No.329(剛性率・偏心率・塔状比)を確認しておいてください。
http://kentikushi-blog.tac-school.co.jp/archives/47688045.html