井澤ですいざわ

■問題1
教室に連絡する廊下や階段の床の積載荷重は、実況に応じて計算しない場合、教室の床の積載荷重と同じ値を用いることができる。(一級構造:平成27No.8)
■問題2
店舗の売場に連絡する廊下の床の構造計算に用いる積載荷重は、実況に応じて計算しない場合、店舗の売場の床の積載荷重を用いることができる。(一級構造:平成20No.8)
■問題3
百貨店の屋上広場の単位面積当たりの積載荷重は、実況に応じて計算しない場合、百貨店の売場の単位面積当たりの積載荷重と同じ数値とすることができる。(一級構造:平成24No.7)

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■解答
 問題1、2ともに誤。 実況に応じて計算にしない場合、教室、売場に連絡する廊下や階段の積載荷重は、「固定席でない客席」の値とする。
 問題3 正。
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積載荷重の中で間違えやすいのが、次の「廊下、玄関又は階段」と「屋上広場又はバルコニー」の扱いです。

ポイント:積載荷重(実況に応じて計算にしない場合)

室の種類

積載荷重の値

① 教室、売場、客席に連絡する「廊下、玄関又は階段」

劇場等の「固定席でない客席」の値とする。

② 学校、百貨店の「屋上広場又はバルコニー」

百貨店等の「売場」の値とする。


(①について)
教室の授業終了後、バーゲンの売場、客席の講演終了後、これらに連絡する廊下、階段をイメージしてください。一時的に人が集中しますね。
したがって、これらに連絡する廊下、階段の積載荷重は、積載荷重が大きい劇場等の、しかも「固定席でない客席」の値とします。
「固定席」よりも「固定席でない客席」のほうが、集中度合が高く、積載荷重が大きいこともしっかり覚えておきましょう。

(②について)
屋上広場と言えば百貨店です。5階以上の百貨店には屋上広場の設置が義務付けられているぐらいですから。(建築基準法施行令126条2項)