TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

準耐火構造

井澤ですいざわ

[テーマ問題] (建築基準法)
■問題1(法規H23-20)
病院において、各病室間の間仕切壁は、準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達するものとするほか、所定の技術的基準に適合する遮音性能を有するものとしなければならない。

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[比較暗記法]  「建築物の界壁、間仕切壁の遮音性能と防火上の措置」
No.62
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法30条及び令22条の3による遮音性能(透過損失の制限)が求められるのは、「長屋又は共同住宅の各戸の界壁」であり、「学校、病院、児童福祉施設等の防火上主要な間仕切壁」は規制対象ではないので要注意です。

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[テーマ問題の解答]
■問題1 誤。
令114条2項により、病院においては、防火上主要な間仕切壁を準耐火構造とし、第112条4項各号のいずれかに該当する部分(強化天井の部分)を除き、小屋裏又は天井裏に達せしめなければなりませんが、遮音性能については規定されていません。遮音性能は、法30条により長屋又は共同住宅の各戸の界壁に求められ、令22条の3に透過損失(「環境・設備」で学習します。)の値が規定されています。





井澤ですいざわ

[テーマ問題] (建築基準法)
■問題1(法規H27-06改)
主要構造部を耐火構造とした延べ面積200㎡、地上3階建ての一戸建ての住宅において、吹抜きとなっている部分とその他の部分とは防火区画しなくてもよい。


次の内容を理解していないと、条文を読んでも、テキストを読んでも、問題集を解いてもモヤモヤしてしまいます。
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[比較暗記法]  「準耐火構造には耐火構造が含まれる」
「準耐火構造」には「耐火構造」が含まれる。
・これは、準耐火構造の定義が法2条七号の二及び令107条の2によって、主に「45分」以上の非損傷性などと定められており、一方、耐火構造の定義が「1時間」、「1.5時間」以上の非損傷性などと定められているからである。
・準耐火構造には、性能上位の耐火構造が含まれる。
・条文で「主要構造部を準耐火構造とした建築物」などとある場合、問題文で「主要構造部を耐火構造とした建築物」とあれば、これに該当する。
・「耐火構造又は準耐火構造としなければならない」という条文はない

■「耐火構造」「準耐火構造」の関係とは異なり、
「準耐火建築物」には「耐火建築物」が含まれない。
・これは、法2条九号の三の「準耐火建築物」の定義が「耐火建築物以外の建築物で、・・・」となっているからである。
・「耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない」という条文はある。法26条1項一号、法27条3項。
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正直、どっちかに考え方を統一して欲しいな、と思います。

[テーマ問題の解答]
■問題1 正。令112条11項により、主要構造部を準耐火構造(性能上位の耐火構造を含む)とし、かつ、地階又は3階以上の階に居室を有する建築物の吹抜き、階段等(竪穴部分)は、原則として、防火区画しなければなりません。ただし、同項二号により、「階数が3以下で延べ面積が200㎡以内の一戸建ての住宅」又は「共同住宅の住戸のうちその階数が3以下で床面積の合計が200㎡以内のもの」における竪穴部分は、防火区画しなくてもよいです。






井澤ですいざわ

今回のテーマは、防火規定の最重要事項と言えるものです。

[テーマ問題] (建築基準法)
■問題1(法規R06-07)
耐火構造の耐力壁と準耐火構造の耐力壁は、いずれも、通常の火災による火熱がそれぞれについて定められた時間加えられた場合に、加熱終了後も構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものでなければならない。


耐火構造、準耐火構造の性能試験は、
火熱を所定の時間加え、加熱を終了します。これが「加熱終了」です。
その後放置するといずれ燃え尽きて火災が終了します。これが「火災終了」です。
この「加熱終了」と「火災終了」を区別したうえで、条文と見比べながら、次のポイントを整理しましょう。
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[比較暗記法]  建築基準法「耐火構造と準耐火構造の決定的な違い」
No.48
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・木造建築物の普及が促進されています。脱炭素社会の実現のためです。
・木は燃え続ける(炭化し続ける)ため、木造建築物はせっこうボードなどで被覆しないと火災終了まで倒壊しない耐火構造を実現することは難しいのです。
・それでも炭化層の分だけ断面を大きくする(燃え代設計)などしておけば、避難が終了するまでの間や、消防隊が消火活動を終えるまでの間など、要求性能に応じた時間だけは倒壊せずに、安全性を確保することができるようになるのです。
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[テーマ問題の解答]
■問題1 誤。
耐火構造は、通常の火災による火熱が所定の時間加えられた場合に、加熱終了後も構造耐力上支障のある損傷を生じてはいけませんが、
準耐火構造は、通常の火災による火熱が所定の時間加えられている間に構造耐力上支障のある損傷を生じなければ、加熱終了後は構造耐力上支障のある損傷を生じても許容されます。加熱中の性能だけが求められているのです。






井澤ですいざわ

■問題1
高さ20m、鉄骨造、地上5階建ての建築物の場合、層間変形角が1/200以下であることの確認及び保有水平耐力が必要保有水平耐力以上であることの確認を行った。(一級構造:平成18No.21
■問題2
層間変形角の確認において、構造耐力上主要な部分の変形によって建築物の部分に著しい損傷が生じるおそれのない場合には、層間変形角の制限値を1/120まで緩和できる。(一級構造:平成23No.26
■問題3
一次設計用地震力によって生じる各階の層間変形角が1/180となったので、別途に、帳壁、内外装材、設備等に著しい損傷の生じるおそれがないことを確認した。(一級構造:平成22No.26
問題4
鉄骨造の建築物において、外壁のALC版を変形に追従できるようにし、層間変形角を1/150以内で設計した。(一級構造:平成4年No.16
■問題5
主要構造部を準耐火構造とした建築物の地上部分の層間変形角は、原則として、1/150以内でなければならない。(一級法規:平成20No.2)

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層間変形角とは、各階に生じる水平方向の層間変位を、その階の高さで除した値です。
まずは、設問の解説の前にポイントを整理します。

ポイント:層間変形角

 

層間変形角

原則

/200以内

帳壁、内外装材、設備等に著しい損傷のおそれがない場合

/120以内

主要構造部が準耐火構造or特定避難時間倒壊等防止建築物

/150以内


「帳壁に著しい損傷のおそれがない場合」の代表例は、カーテンウォールのロッキング工法(回転)です。

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■解答
■問題1 正。
設問の「高さ20m、鉄骨造、地上5階建ての建築物」は、耐震計算ルート2以上、すなわち許容応力度等計算以上としなければなりません。したがって、上位の保有水平耐力計算は可です。層間変形角は、表の「原則」の値である「1/200以内」とします。
■問題2、3、4 ともに正。
この3つの論点は同じです。原則として層間変形角は1/200以内ですが、帳壁(ALC版などのカーテンウォール)、内外装材、設備等に著しい損傷の生じるおそれがない場合には、1/120までは可です。
■問題5 正。
問題5は法規の出題を改良したものです。建築基準法施行令109条の2の2。これは、構造強度上というより、防火上の規定です。すなわち、地震時に火炎が通る亀裂等の損傷及び隙間を生じないための規定です。
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