TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

製図

こんにちは
TAC二級建築士の講師の清田(セイタ)ですseita2
新型コロナの影響で実施が懸念されましたが、本日、令和2年9月13日(日曜)に実施の二級建築士設計製図試験の課題が発表されました。
発表課題のポイントをどこよりも早く速報としてお伝えします!
 
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シェアハウス併設した高齢者夫婦の住まい(木造2階建て)」

◆要求図書
1階平面図兼配置図[縮尺1/100]
2階平面図[縮尺1/100]
2階床伏図兼1階小屋伏図[縮尺1/100]
立面図[縮尺1/100]
矩計図[縮尺1/20]
面積表
計画の要点等
(注)答案用紙には、1目盛が4.55ミリメートル(矩計図については10ミリメートル)の方眼が与えられている。

◆注意事項◆
試験問題を十分に読んだうえで、「設計製図の試験」に臨むようにしてください。
なお、設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図書に対する重大な不適合」と判断されます。
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以下、課題のポイントです。

1.シェアハウス
近年、若年単身世帯を中心に注目を集めている「シェアハウス」の出題です。1つの建物に親族ではない複数の入居者が共同で生活する賃貸住宅の一種です。
●どの室を共用するか?
他の入居者と共用する空間としては、リビング、台所、浴室、洗面、便所などが想定できます。特にリビングは、様々な国籍・年代・職業の入居者達が集い、多様な出会いや交流を楽しむことができるよう、明るく開放的な広い空間が求められるのではないでしょうか。
また入居者が集いやすい、中心的な配置が想定されます。
●入居者は何人か?
入居者の各室は、同じ大きさの個室を計画すればよいわけですが、問題は何人の入居者がいるのか?によって建物のボリュームが大きく変わり、計画を大きく左右する重要な条件となるでしょう。

2.高齢者夫婦の住まい
高齢者が住まうので、当然、バリアフリーの計画が求められるでしょう。高齢者配慮だけでなく、車椅子使用に配慮することも想定しておくべきでしょう。
具体的には、
●スロープの計画
●車椅子使用者用の駐車スペースの計画
●広めの廊下の幅、出入口の幅
●広めの洗面脱衣室、浴室、便所、手すりの設置
●上り下りしやすい階段(段差・踏面の寸法の指定)、屋内エレベーターの設置
などが想定されます。

3.要求図面について
平成25年以来、7年ぶりの「矩計図(かなばかりず)」の出題です。
試験の見直し後、平成26年以降は「部分詳細図」+「断面図」のセットが出題の定番でしたが、今年の要求図書は昔に戻ったとも言えます。
作図のボリュームは「部分詳細図」よりもはるかに多いので、適切な訓練でのスピードアップが必須となるでしょう。

4.注意事項
昨年に引き続き「注意事項」が発表されました。問題文に忠実に従ったプランニング・作図を行っていない場合は、大きな減点となることが示されているので、問題文の条件の「読み間違い」、「読み落とし」、「思い込み」のないプランニング・作図を行う訓練を徹底的に行う必要があるでしょう。

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以上、課題から読み取れることを速報としてお伝えしました。

●TACの二級建築士設計製図コースのご案内
TACの二級建築士設計製図コースは厳選した「7課題」で合格できる講座です。
9月の設計製図試験までの2~3か月で、消化しきれないほどの膨大な量の課題をこなすことは、効率的な学習とは言えません。
厳選した課題を繰り返し、1つ1つの課題を完全消化する行うことが合格への近道と考えます。
無理なく無駄なく合格しましょう!

詳細はこちらをご覧ください。
定員がありますので、お申込みはお早めに。

●二級建築士「課題の概要説明会」を実施いたします!
・新宿校  7/8(水)19:00~20:00
・渋谷校、梅田校  7/12(日)11:00~12:00
私、清田は渋谷校にて講義します。ふるってご参加ください。
一緒に合格を勝ち取りましょう!


■参考図面■
平成25年「レストラン併用住宅」のTACオリジナル答案例です。
今年と同じ、矩計図の作図要求なので作図量の参考にしてください。
★H25-2Q製図-本試験-答案例_2019設計早期


いざわ
井澤です。

一級建築士設計製図試験に合格された皆様、誠におめでとうございます。

さっそくですが、合格発表を受けての講評です。

1.ランクの割合について

合格率36.6%という新試験制度以降最低の合格率となりましたが、学科試験の合格率が22.8%と高かったことも影響していると考えられます。

驚くのは、ランクⅡが3.0%、ランクⅢが29.2%、ランクⅣが31.3という内訳です。

(1)設計条件・要求図面等に対する重大な不適合

下記の「合格基準等について」をご覧ください。
https://www.jaeic.or.jp/shiken/1k/1k-gokaku201912.files/1k-seizu-gokakuhappyo-2019.pdf
採点ポイント(5)⑥において「PS・DS・EPS」が明記され、それらが計画されていないものは、それだけでランクⅣに該当したおそれがあります。
⑦の「法令の重大な不適合等」については、次の(2)に大きく関連します。

(2)受験者の答案の解答状況

上記「合格基準等について」の「採点結果の区分(成績)」「受験者の答案の解答状況」には次のとおり記載されています。
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ランクⅢ及びランクⅣに該当するものが多く、具体的には以下のようなものを挙げることができる。
・設計条件に関する基礎的な不適合:
「要求されている室の欠落」や「要求されている主要な室等の床面積の不適合」
・法令への重大な不適合:
「延焼のおそれのある部分の位置(延焼ライン)と防火設備の設置」、「防火区画(特に吹抜け部の1階部分の区画)」や「直通階段に至る重複区間の長さ」等
・その他建築計画に基本的な問題があるもの:「吹抜けの計画(吹抜けとなっていないもの)」等
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①上記の「要求されている主要な室等の床面積の不適合」について
・多目的展示室の200㎡「以上」、創作アトリエの計150㎡「以上」、アトリエA・B、C・Dの「各」約50㎡、「各」約25㎡、屋上庭園の150㎡「以上」などに反した場合には、ランクⅢ、Ⅳという厳しい評価を受けたと考えられます。
・なお、標準解答例②では、多目的展示室の東側壁面を柱心からずらして200㎡を確保しています。
・また、標準解答例①、②では、荷解き室、ポンプ室については、要求面積の10%超が見られます。

②上記の「法令への重大な不適合」について
延焼ライン、防火設備、防火区画、重複区間についてのミスが、ランクⅢ、Ⅳという厳しい評価につながったと考えられます。

2.標準解答例について

https://www.jaeic.or.jp/shiken/1k/1k-mondai.files/1k-2019-2nd-hyojunkaito.pdf


(1)標準解答例①

・多目的展示室の上部に屋上庭園を計画しています。
・展示関連諸室は、1階に多目的展示室と展示室C、2階に展示室AとBが計画されています。
・アトリエ関連諸室は、2階にアトリエA、C、D、準備室、3階に創作アトリエ、アトリエB、講師控室が計画されています。
・展示室C、アトリエC、Dなどは無窓です。

(2)標準解答例②

・多目的展示室の上部に創作アトリエを計画しています。
・メインエントランスを東側に計画しています。
・多目的展示室は、8mスパンを使い、東側壁面を柱心からずらして200㎡を確保しています。
・展示関連諸室は、多目的展示室以外はすべて2階にまとめて計画されています。
・アトリエ関連諸室は、すべて3階にまとめて計画されています。屋上庭園を最小限の150㎡としているため、3階にすべて計画できています。

3.まとめ

近年は設計製図試験の内容と水準について、「建築士が本来身に付けておくべき知識と能力」として、「建築基準法等が定める最低の基準に準拠した図面を作成できる能力」を確かめるものであるということが強調されており、採点上も「法令への適合」の比重が高まったことを強く感じさせる試験となりました。

合格した皆様、心よりお祝い申し上げます。
また、残念な結果に終わった方も捲土重来です。来年はぜひとも合格を掴み取ってください。
TACは全力で受験生の皆様を応援いたします。




二級建築士_TACオリジナル解答プラン

↑まずは今年の試験のTACオリジナル解答プランです。
seita2
さて皆さんこんばんは、二級講師の清田(セイタ)です。

 

本日は二級建築士設計製図試験、大変お疲れ様でした。

皆さんは、いかがでしたでしょうか?

では、どこよりも早い速報(プラン)をお届けします

 

今年の課題は要求室に特に大きなサプライズ条件はなかったものの、既存樹木が建物の配置計画に大きな影響を及ぼし、難しく感じた受験生もいた模様です。
また平成29年の課題条件が引き続き出題されたことも大きな特徴でした。

以下、課題のポイントを示します。

●外壁の仕上げ→乾式工法
平成29年の出題と同じでした。乾式工法→窯業系サイディングなどとすれば良く、TACの課題でもやっていたので十分対応できたと思われます。

●バルコニーの出題
実務ではほとんどの住宅にあるものですが、なぜか試験では出題されなかった「バルコニー」
そろそろ出題の可能性を感じ、TACの課題でも課題の中でインナーバルコニーをやっていましたので対応できたのではないでしょうか。

●階段の踏面、蹴上げの寸法指定
こちらの条件も、過去の試験(平成29年の出題)と同じでした。TACの課題でも7課題中、2課題でやっていましたので大丈夫だったのではないでしょうか。

●部分詳細図
2階屋根部分の出題でした。TACの課題でもやりましたので、対応できたのではないでしょうか。


総体的には、大きなサプライズはなかったものの、やはり敷地の「既存樹木」が計画のキモとなり、プランニング力が試された試験であったと言えるでしょう


では、明日15時頃までの講評第2弾を本ブログにアップします。
お楽しみに





【お知らせ】
先日、令和2年試験より受験資格の緩和について公表されました!
二級から一気に一級まで合格を目指す方向けに2つのイベントをご用意しました

受験資格緩和イベント開催!!
Ⅰ「無料セミナー」参加無料・予約不要

令和2年より一級建築士の受験資格が緩和されることが決定しました。その詳細や、二級から一気に合格をするにはどうすればよいかなどを解説します!
終了後には個別の受講相談もできます。是非、ご参加ください。

【実施概要】
●日時 9/23(月・祝)14:00~15:00
●場所 TAC新宿校(地図はこちら→
●参加特典 TAC入会金免除券

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(お申込み期間:9/18(水)~9/26(木))

【実施概要】
●日程 9/29(日)0:00~23:00
●実施形態 TAC Web SchoolのWeb上のみ
●対象コース 2020年一級総合学科本科生・学科本科生
●対象者 二級受験経験者

詳細はこちら(PDF)

ほんだこんにちは、ホンダです。

本日、平成30年の一級建築士試験の最終合格発表がありました。

●実受験者数 学科25,878名 製図9,251名(前年8,931名)
●合格者数  学科4,742名   製図3,827名(前年3,365名)
●合格率   学科18.3%  製図41.4%(前年37.7%)
●総合合格率 12.5%
※総合合格率とは、今年学科試験から受験した方と、今年設計製図試験のみを受験した方の総数30,545名に対する最終合格した方3,827名の割合です。

合格者のうち、26.7%が女性となりましたから、4人に1人以上は女性という結果でした。

建築技術教育普及センターのページ
から、標準解答例等もご覧いただけます。


合格した皆様、心よりお祝い申し上げます。
また、残念な結果に終わった方も捲土重来です。来年は合格を掴み取ってください。



こんにちは、講師の清田(セイタ)です。
せいた

9/9(日)試験当日の速報から更に分析をして一部更新し、別プランも追加アップしました。

 

設計課題「地域住民が交流できるカフェを併設する二世帯住宅」

今年度の課題は、想定内のオーソドックスな要求室ばかりでサプライズ条件がなく、プランは比較的まとめやすかったと思われます。ただし、プラン以外において以下のようなサプライズがあり、難しく感じた受験生も多くいたようです。


 

●エレベーターシャフトについて、床面積に「算入する」。

建築基準法上、容積率算定上の床面積については、エレベーターシャフトは床面積に算入しませんが、容積率算定以外の規定を考えるときは、算入することになります。

算入する、算入しない、引っ掛けのようで釈然としませんが「問題文をよく読んで従う」ことが大切ですね

 

外観及び外構計画に配慮する条件。

 カフェ(店舗)としての外観(ファサード)や、外構計画が求められました。外観については、主に立面図や計画の要点で表現することになり、例えばカフェとしてのちょっとした看板や外壁をレンガ仕上げの表現にするなどの工夫が求められました。

外構については、「地域住民が交流」という観点から、屋内から出入りできるテラスを設けたり、外の植栽を眺めながらくつろぐために緑豊かに植栽を植えるなどの配慮が必要でした。

 

住宅の竪穴部分(階段、エレベーター、吹抜け)は防火区画し、その表記が求められた。

 法的な解釈としては、住宅部分が200㎡を超えた場合に、階段、EVシャフト、吹抜け等について竪穴区画が必要となります。

ただ、試験の問題文の中で、住宅の竪穴部分(階段、エレベーター、吹抜け)は防火区画してください」とあるので、200㎡超えていなくともこの条件に従う必要があると考えられます。あくまで、問題の指示に従うことが第一優先です。

 

延焼のおそれのある部分の範囲(破線)を記入し、隣地境界線までの離れを記入することが求められた。

【延焼のおそれのある部分】


道路側:道路中心線から、1階にあっては3m以下、2・3階にあっては5m以下。

隣地側:隣地境界線から、1階にあっては3m以下、2・3階にあっては5m以下。

→課題の道路条件から、道路側については延焼ラインの記入は不要。建物の配置によっては、北側、東側の隣地境界側に延焼ラインの記入が必要となります。

 

 延焼ラインについては学科の法規で学習したとは言え、かなり難しい条件でした。

正しく記入できた受験生は、少なかったのではないでしょうか?延焼ラインにかかる開口部には全て、防火設備の表記が必要となります。

 

●計画の要点において、環境負荷低減(省エネルギー等)に関する工夫点が求められたこと。

 これも記述としては難しい問題でした。例えば、南面や西面に庇やルーバーなどを設けて日射を遮る工夫をしたとか、ガラスにLow-Eガラスを使用したなどが一例でしょうか。

 

●部分詳細図は、3階屋根部分の要求であった。

今年はRC造課題で初めての部分詳細図の出題されたことで、作図時間が懸念されましたが、多くの受験生が時間内に作図完成まで持っていけたようです。TACでは7課題中、後半の2課題で3階屋根部分の練習をしていたので、問題なく対応できたのではないでしょうか。

 

 

【総評】

延焼ライン、防火設備の記入及び防火区画については、多くの受験生がつまずいた所だと考えます。どうしてもそこだけに注目しがちですが、皆ができていない=この部分では差がつかない、ということになります。

この試験は相対試験です。上記以外の所で条件違反がなく、要求事項の記入漏れの少ない、表現の良い図面を描けたかどうか?で合否が決まってくるのではないでしょうか。

 

それでは、TACオリジナル解答例をご覧下さい。

※パーフェクトなプランではないかもしれませんが、合格するには十分だと考えます。

 

プラン1

※2階の子夫婦寝室の動線には目をつぶっています。

※2階バルコニーにおいて、十分な開放性がない場合、一部床面積に算入することも考えられますが、その場合でも2㎡プラスで298㎡となり、面積オーバーとはなりません。

2018_2kyu_seizu_sankou

 

プラン2

※西側道路に平行に駐車を設けたパターンです。
※交差点の「歩道の斜線部分」に駐車のためのアプローチを計画してはいけません。「駐車スペースを計画してはいけない」ではありません。(このプランのアプローチは(車の道路からの出入り)は斜線の範囲から外しています。問題文はよく読まないといけませんよ


二級建築士 TACプラン2


※ブログにコメント頂いた方々
個別の対応については際限がなくなるため、申し訳ございません


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