TAC建築士講師室ブログ

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設計基準強度

井澤ですいざわ

■問題1
鉄筋コンクリートの単位体積重量の算出において、コンクリートの単位体積重量に鉄筋による重量増分として1k/㎥を加えた。(一級構造:平成24No.14
■問題2
普通コンクリートの重量を算定するに当たり、単位体積重量については、設計基準強度Fc ≦36/㎟のコンクリ-トにおいては23k/㎥とし、36/㎟<Fc ≦48/㎟のコンクリ-トにおいては23.5k/㎥とすることができる。(一級構造:平成22No.
■問題3
超高層建築物に異なる強度のコンクリートを使用するので、コンクリートの設計基準強度ごとに、異なる単位体積重量を用いて、建築物重量を計算した。(一級構造:平成27No.13

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■解答
 問題1 正。
 問題2 正。コンクリートのみの単位体積重量を聞いている。Fc ≦36/㎟のコンクリ-トは23k/㎥。
 問題3 正。
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一般的な
鉄筋コンクリートは、
設計基準強度24/㎟で、
単位体積重量24 k/㎥と考えて下さい。
24つながりで覚えましょう。

ポイント:普通コンクリートの単位体積重量

設計基準強度Fc

コンクリートのみの単位体積重量

鉄筋コンクリートの単位体積重量

c ≦ 36/

23k/

24k/

36/㎟ <Fc≦ 48/

23.5k/

24.5k/

コンクリートのみの単位体積重量に、鉄筋による重量増分としてk/を加えたものが鉄筋コンクリートの単位体積重量です。
したがって、c ≦ 36/㎟のコンクリートのみの単位体積重量は、23k/㎥です(問題1)。
なお、設計基準強度が36/㎟を超えるものを、高強度コンクリートといいます。

井澤ですいざわ

■問題1
プレストレストコンクリート構造におけるポストテンション方式は、コンクリートの硬化後、PC鋼材に引張力を導入することにより、コンクリートにプレストレスを与える方式である。(一級施工:平成22No.20
■問題2
プレテンション方式によるプレストレストコンクリートにおいて、コンクリートの設計基準強度については、24/㎟以上とし、コンクリートに含まれる塩化物量については、塩化物イオン量として0.30/㎥以下とした。(一級施工:平成15No.11
■問題3
ポストテンション方式によるプレストレストコンクリート(コンクリートの設計基準強度が30/)において、現場で打ち込むコンクリートのスランプについては、18㎝とした。(一級施工:平成22No.11
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■解答
 問題1 正。
 問題2 誤。設問はポストテンション方式の基準。プレテンションはそれよりも高い基準が求められる。
 問題3 正。
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ポイント
:プレストレストコンクリート

 

プレテンション方式

ポストテンション方式

工場生産

現場打ち

PC鋼材を引っ張った状態でコンクリートを打設する。

コンクリートの硬化後、PC鋼材に引張力を導入する。

設計基準強度

35/㎟以上

24/㎟以上

塩化物イオン量

0.20/㎥以下

0.30/㎥以下

スランプ

12cm以下

18cm以下

――――――ポイントのポイント―――――――
・ポストテンションは、現場打ちなので、一般のコンクリートの値と同じ。
・プレテンションは、工場生産なので、ポストテンションよりも高品質。(「以上」のものはより大きく、「以下」のものはより小さく)
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設計基準強度は強いほど高品質(プレテンションはコンクリートとPC鋼材の付着強度を高めるため、高い設計基準強度が必要)
塩化物イオン量は少ないほど高品質(塩NaClなどの塩化物が多いと、鉄筋が錆びる)
スランプは小さいほど単位水量が少なく緻密で高品質(ただし、ワーカビリティーに問題がない範囲で)
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井澤ですいざわ

■問題1
木材の繊維方向の短期許容応力度は、積雪時の構造計算以外の場合、基準強度の2/3である。(一級構造:平成22No.27
■問題2
コンクリートの設計基準強度とは、構造計算において基準とするコンクリートの圧縮強度のことである。(一級構造:平成19No.24

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■解答
問題1、2ともに正
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基準強度とは何か?
設計基準強度とは何か?
答えられますか?
試験勉強は、すべからく用語の理解に始まり、用語の理解に終わるものです。

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■基準強度
「基準強度」とは、許容応力度を定めるための基準となる強度です。
許容応力度には、長期許容応力度と短期許容応力度があり、さらに、それぞれに圧縮、引張、曲げ、せん断など、たくさんあります。
それらを一つずつバラバラに決めなくても、基準となる強度を一つ定めて「基準強度」と呼び、それぞれの許容応力度はその何倍か、で表します。
例えば、鋼材の長期許容圧縮応力度は、基準強度の2/3、木材の繊維方向の短期許容応力度は、積雪時の構造計算以外の場合、基準強度の2/3などと決められます。
建築基準法施行令90条の「鋼材等の許容応力度」を見てください。この表に出てくるFが基準強度です。

■設計基準強度
コンクリートの場合に限って「基準強度」ではなく「設計基準強度」と呼びます。
コンクリートだけが特別な理由は、鋼材などと違ってコンクリートは調合によって強度が変わるからです。
設計基準強度とは「構造設計において基準とするコンクリートの圧縮強度」です。
わかりやすく言えば、コンクリートを何N/㎟の強度と考えて構造設計をしたか、という値です。
そもそも、構造設計者は、法令に反しなければ、24/㎟として構造設計しても、27/㎟として構造設計しても良いのです。その代わり、施工時、その強度が確保されるようにコンクリートの調合をしなければなりません。
つまり、先に設計基準強度を決めて構造設計し、施工時にその強度を確保するのです。
「基準強度」と同様に、設計基準強度を一つ定めて、それぞれの許容応力度はその何倍か、で表します。
例えば、コンクリートの長期許容圧縮応力度は、設計基準強度の1/3などと決められます。
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