井澤ですいざわ

■問題1
高力ボルト摩擦接合部における高力ボルトの許容せん断応力度の値は、すべり係数0.45に基づいて定められている。(一級構造:平成19No.25
■問題2
高力ボルト摩擦接合部(浮き錆を除去した赤錆面)の1面せん断の短期許容せん断応力度は、高力ボルトの基準張力の0.45倍である。(一級構造:平成21No.15
■問題3
高力ボルト摩擦接合の一面せん断の長期許容せん断応力度は、高力ボルトの基準張力T0(単位 N/㎟)の0.3倍である。(一級施工:平成25No.17
■問題4
10Tの高力ボルト摩擦接合において、2面摩擦接合2本締めの許容せん断耐力を、同一径の1面摩擦接合4本締めの場合と同じ値とした。(一級構造:平成26No.16

――――――――――――――――――――――
■解答
問題1、2 正。
すべり係数0.45の意味は、高力ボルトの基準張力(=締付け力)45%のすべりに耐えるということ。これを短期許容せん断応力度としています。
問題3 正。
短期は0.45。鉄骨では「長期許容応力度は、短期許容応力度の2/3」なので、
長期許容せん断応力度は、高力ボルトの基準張力T00.3倍。
問題4 正。
2面摩擦接合で2倍、2本締めで2倍、合わせて4倍です。
――――――――――――――――――――――

ポイント:高力ボルト摩擦接合の
許容せん断応力度

 

長期許容せん断応力度

短期許容せん断応力度

一面せん断
(一面摩擦)

0.30

長期は、短期の2/3倍

0.450

短期は、長期の1.5

二面せん断
(二面摩擦)

0.60

0.90