TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

課題

こんにちは!シミズです。

7月26日(木)にTAC渋谷校で一級建築士 設計製図試験「課題の概要説明会」を
実施いたしました。

当日、撮影しました動画をアップいたします

★一級建築士 設計製図試験「課題の概要説明会」
 校舎:TAC渋谷校
 講師:井澤 真悟 講師



当日の資料はコチラ

◆◇◆お知らせ◇◆◇
 今週末に一級設計製図本科生の開講がございます。
 初回の講義は、無料体験入学ができます。
 ※但し、定員締切のクラスでは無料体験入学ができません。
  あらかじめご了承ください。
 定員の詳細はコチラ

<無料体験入学について>
【一級 設計製図本科生】参加無料・予約不要
 8/4()9:30~18:00/新宿校・池袋校
 8/5()9:30~18:00/札幌校・新宿校・池袋校・立川校・町田校・大宮校・
             津田沼校・名古屋校・福岡校
 8/8(水)9:30~18:00/渋谷校
 ※上記のクラスで、開講日前に定員に達した場合は、無料体験入学を中止させて
  いただく場合がございます。予めご了承ください。
 ※各校受付窓口に開始15分前くらいにお越しください。
  詳細はこちら→
 
お気軽にお越しください

井澤ですいざわ

平成30年一級建築士試験「設計製図の試験」の課題が公表されました。
まずは公表された全文をご確認ください。

――――――――――――――――――――
■課題名
健康づくりのためのスポーツ施設

■要求図書
1階平面図・配置図(縮尺1/200)
2階平面図(縮尺1/200)
3階平面図(縮尺1/200)
断面図(縮尺1/200)
面積表
計画の要点等
(注1)
・健康増進のためのエクササイズ等を行う温水プールのある建築物の計画
(注2)
パッシブデザインを積極的に取り入れた建築物の計画
(注3)
・建築物の外壁の開口部で延焼のおそれのある部分の位置及び防火設備等の適切な計画
防火区画(面積区画、竪穴区画)等の適切な計画
・避難施設(直通階段の設置・直通階段に至る歩行距離、歩行経路及び重複区間の長さ、敷地内の避難上必要な通路)等の適切な計画

■建築物の計画に当たっての留意事項
・敷地の周辺環境に配慮して計画する。
・バリアフリー、省エネルギー、セキュリティ等に配慮して計画する。
・各要求室を適切にゾーニングし、明快な動線計画とする。
・建築物全体が、構造耐力上、安全であるとともに、経済性に配慮して計画する。
・構造種別に応じて架構形式及びスパン割りを適切に計画するとともに、適切な断面寸法の部材を配置する。
・空気調和設備、給排水衛生設備、電気設備、昇降機設備等を適切に計画する。

■注意事項
「試験問題」及び上記の「要求図書」、「建築物の計画に当たっての留意事項」を十分に読んだうえで、「設計製図の試験」に臨むようにして下さい。
なお、設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図面等に対する重大な不適合」等と判断されます。
――――――――――――――――――――


「要求図書の(注1~3)」、「建築物の計画に当たっての留意事項」、「注意事項」により、非常に文量の多い課題発表となりました。
主なポイントは次のとおりです。

1.類似の過去課題

 主な類似の過去課題は次のとおりです。
① 平成20年「ビジネスホテルとフィットネスクラブからなる複合施設」
 フィットネスクラブ部門に屋内プール(20m。1階又は2階)、トレーニングルーム、エアロビクススタジオ等が要求されました。
② 平成14年「屋内プールのあるコミュニティ施設」
 スポーツ施設部門にプール室(20m。2階)、トレーニングルーム、エアロビクススタジオ等が要求されました。
③ 昭和59年「健康づくりのための屋内運動施設」
 運動部門に屋内プール室(25m。1階が妥当)、トレーニング室等が要求されました。

2.プールの計画

(1)プールの大きさ
・プールの長さは25mとは限りません。
・直近2回の類似の過去課題では、プールの長さは20mです。
・要求図書(注1)の「健康増進のためのエクササイズ等を行う」という記載は、競泳用ではないので25mとは限らない、ということを意図した可能性があります。

(2)プールの設置階と断面構成
・プールは1階とは限りません。
・2階又は3階に設けることも考えられます。その場合には、水深を確保するため、下階の階高は6m程度必要になります。その際の階段の計画では、試験で多用する4m階高の階段を1.5回転として対応するのが有効です。
・プールは大スパン、高天井となるため、屋根を鉄骨梁として上階を計画しない選択や、プレストレストコンクリート造の梁を設けて上階を計画する選択等が考えられ、適切な立体構成・断面構成が求められます。

(3)プールのゾーニング・動線計画
・プールは、更衣室、ロッカールーム、他のトレーニングルーム等の室との適切なゾーニングと動線計画が求められます。

3.その他、考えられる要求室

 「健康づくりのためのスポーツ施設」として、プール以外に考えられる主な要求室として、次のようなものが考えられます。
・プール観覧用ギャラリー、プール監視室
・トレーニングルーム、エアロビクススタジオ、指導員控室、器具庫
・更衣室、シャワー室、ロッカールーム
・医務室、健康相談室
・ラウンジ、休憩室、売店(スポーツ用具販売)
・レストラン・コーヒーショップ
・その他、エントランスホール、事務室、電気・機械室等の管理部門

4.構造計画

・今年の課題発表の中では、構造計画に関して特筆すべき記載はありませんが、プールの大スパンの構造計画や、特定天井(天井高6m超、水平投影面積200㎡超等)の落下防止対策等がポイントとして挙げられます。

5.設備計画

・温水プール特有の設備としては、循環ろ過装置消毒設備などが必要となります。
・試験の採点のしやすさ等を考慮して、平成29年試験のように電気室、機械室の床面積が指定される可能性もあります。平成29年試験では空調機械室だけは床面積が「適宜」で出題されました。
・近年連続して出題されている「パッシブデザイン」が今年も求められています。
自然採光、自然通風、屋上緑化、ルーバーによる日射遮蔽、太陽熱利用、地中熱利用、クール・ヒートチューブなどを積極的に取り入れた計画が求められています。

6.防火設備等、防火区画等の適切な計画

 ・今年初めて課題発表で明記された内容として、要求図書(注3)の
「建築物の外壁の開口部で延焼のおそれのある部分の位置及び防火設備等の適切な計画」及び
防火区画(面積区画、竪穴区画)等の適切な計画」
が挙げられます。

(1)防火設備等
防火設備とは、防火戸(扉、網入りガラス窓、防火シャッター等)、防火ダンパー等をいいます。
・3階以上の階を水泳場又はスポーツの練習場とする今年の課題は、耐火建築物で計画するのが適切です(特定避難時間倒壊等防止建築物等も可能ではありますが)。(法27条1項)
・耐火建築物の「外壁の開口部で延焼のおそれのある部分(隣地境界線、道路中心線等から1階で3m以下、2階以上で5m以下の部分。ただし、防火上有効な公園等に面する部分を除く)」には、20分間の遮炎性能をもつ防火設備が求められます。(法2条九号の二ロ)
「延焼のおそれのある部分(延焼ライン)」の図示や、防火設備の明記が求められること等が考えられます。

(2)防火区画
主要構造部を耐火構造とした建築物は、原則として床面積の合計1,500㎡以内ごとに面積区画が必要です。(令112条1項)
また、3階建てでは吹抜け、階段、EV等の部分は、原則として竪穴区画が必要です。

7.「建築物の計画に当たっての留意事項」と「注意事項」

(1)建築物の計画に当たっての留意事項
6項目からなる「建築物の計画に当たっての留意事項」は、例年試験当日の問題用紙の中に記載されるものであり、課題発表の時点で明記されるのは初めてのことです。
6項目の内容はほぼ例年どおりの内容ですが、「省エネルギー」が明記されたのは今年が初めてです。
採点にも大きく関わる非常に大事な内容ではありますが、抽象的であり、例年ほぼ同じ内容が繰り返されていました。

(2)注意事項
「注意事項」が明記されたのは今年が初めてです。
あらためて「注意事項」を確認すると次のとおりです。
――――――――――――――――――――
①「試験問題」及び上記の「要求図書」、「建築物の計画に当たっての留意事項」を十分に読んだうえで、「設計製図の試験」に臨むようにして下さい。
②なお、設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図面等に対する重大な不適合」等と判断されます。
――――――――――――――――――――
 ①の部分を良く読むと、試験当日の「試験問題」と、本日発表された「要求図書」と「建築物の計画に当たっての留意事項」を十分に読んだうえで、試験に臨むように、と書いてあります。
 ここから推測されることとして、「建築物の計画に当たっての留意事項」については、試験当日の「試験問題」にはあらためて書かれない可能性があります。
これは、長文化している「試験問題」において、記載内容を減らし、平成29年試験のように敷地図を問題用紙とは別紙に掲載するのを避ける目的もあるように思います。
 ②については、設計与条件に従った計画を強く求めています。設計製図試験の鉄則です。
 あらためて注意事項で記載された意図は、平成29年試験のリゾートホテルで「全ての客室は、名峰や湖の眺望に配慮する。」という設計与条件に対して、多くの受験生がそれに反した計画をして不合格になったということが起きないように注意喚起をしていると思われます。


以上、発表課題から考えられる主なポイントは以上になります。

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■課題の概要説明会のご案内
TACでは下記の日程で、一級建築士 設計製図試験「課題の概要説明会」を実施します。
 7/26(木)渋谷校19:00~20:30
 7/28(土)横浜校11:00~12:30
 7/29(日)新宿校・池袋校・八重洲校・町田校・札幌校・名古屋校・梅田校14:00~15:30
TACオリジナルプランも進呈します。
奮ってご参加下さい!
無料・予約不要です。強引な勧誘はありませんw

立川校、福岡校と続々と一級設計製図本科生を追加開講しています。
■学科試験を受験される方へ
最後に、明後日学科試験を受験される方へ
もう少しで学科試験から解放されます!
最後の最後まで1点のために頑張ってください。
皆様の合格を心から祈っています!






こんにちは!シミズです。

7月8日()にTAC渋谷校で二級建築士 設計製図試験「課題の概要説明会」を
実施いたしました。
当日、撮影しました動画をアップいたします

★二級建築士 設計製図試験「課題の概要説明会」
 校舎:TAC渋谷校
 講師:清田 和歳 講師




◆◇◆お知らせ◇◆◇
 今週末に二級設計製図本科生の開講がございます。
 初回の講義は、無料体験入学ができます。
 ※但し、定員締切の梅田校では無料体験入学ができません。
  あらかじめご了承ください。
 定員の詳細はコチラ

<無料体験入学について>
【二級 設計製図本科生】参加無料・予約不要
 7/14()9:30~18:00/新宿校・八重洲校・名古屋校
 7/15()9:30~18:00/池袋校・渋谷校・横浜校
 7/18(水)9:30~18:00/新宿校
 ※各校受付窓口に開始15分前くらいにお越しください。
  詳細はこちら→
 
お気軽にお越しください

こんにちは!シミズです。

6月6日(水)にTAC渋谷校で「二級建築士 課題の概要説明会」を
実施いたしました。
当日、撮影しました動画をアップいたします。

★二級建築士「課題の概要説明会」
 校舎:TAC渋谷校
 講師:清田講師

当日配付した資料はコチラ


次回の「二級建築士 課題の概要説明会」は下記の日時で実施します
今回参加できなかった方は是非ご参加ください。

「二級建築士 課題の概要説明会」
 新宿校6/17(日)14:00~
 
お気軽にお越しください

かんべこんにちは、カンベです。

 今年度の一級の設計製図課題は、「小規模なリゾートホテル」と発表されました。
 複合施設以外のホテルの出題は、平成3年の「シティホテル」、昭和63年の「リゾートホテル」以来です。昭和63年は、地上3階建て、延べ面積が約3,000㎡の計画でしたが、敷地が大きく作図が1階及び2階平面図(3階省略)だけでしたので、今年度はそれよりも小規模な2、000㎡~3、000㎡の規模と考えられます。
 また、昨年及び一昨年同様、平面図が三面出題されました。平成21年から6年間出題されていた「梁伏図」の出題がありません。答案用紙のスペースから、敷地面積は、東西45m~52m、南北35m~40m程度と考えられます。

課題の特色について、いくつかのテーマに分けて、分析してみます。
1.「リゾートホテル」とは。立地条件は。
 リゾートは行楽地全般を指し、リゾートホテルの大多数は、風光明媚で、余暇活動を楽しめる海岸・高原・山間などの景勝地に立地しています。 今年度の課題は、小規模であるが長期滞在が可能で、高齢者・障害者等の利用にも配慮した施設となることが予想されます。建築士試験では、良好な景観を活用した計画を要求するのが一般的で、今年度も、宿泊室や浴室及びレストラン・ラウンジなどの共用諸室は、できるだけ眺望に配慮した配置計画が求められます。また、環境と景観配慮の観点から、屋根は、勾配屋根となる可能性が高いと思われます。したがって、屋内又は敷地内の設備スペースの計画が限定されます。
 リゾートホテルの宿泊部門の延べ面積に対する比(収益部分の比)は、一般的に45~50%といわれており、建築士試験の限られた延べ面積の中で、どのように効率よく宿泊室を配置するかが、試験のポイントになると思われます。
 出題の背景としては、外国人旅行者の宿泊施設として、都市部でのホテル建設が進んでいますが、さらにリゾート地への観光客誘致がこれからの課題であり、「統合型リゾート施設」の法制化も検討されています。一方、日本人の国内宿泊旅行者数が低迷しており、従来からの家族旅行に加え、新たな顧客層の開拓のため、小グループ旅行や企業研修のほか、定年後のシニア世代などを対象とした長期滞在型のリゾートホテルも求められています。

2.斜面地を考慮した建築物の計画と地下1階平面図の要求から
 過去に「斜面地に建つ建築物」の出題例は平成8年の「景勝地に建つ研修所」があります。北側前面道路から10mが平坦で、敷地の中央付近が、水平距離25mで高低差4mという南下がりの傾斜地になっていました。高低差4mは、一般的な断面計画では1層分の階高に相当し、地下1 階・地上2階建ての建築物の地階部分の階高をこれに合わせるのが適切でした。つまり、地面に接地する階が2層あり、常識的な計画をすれば最下階は、天井高さの1/3以上は地面に埋まった計画となります。今年度は、建築物が何階建てなのかは明示されていませんが、要求図面が地下1階平面図、1階平面図、2階平面図となっていることから、この課題に近い敷地条件が設定されるものと思われます。
 なお、平成12年「世代間の交流ができるコミュニティ施設」では、水平距離40mで高低差1.5mという緩勾配の斜面地の条件でしたが、このような構成では、通常は地階にならないので、今年度の課題には該当しないと考えられます。
 また、建築物内部の1階の床に段差を設けて、階段やスロープで動線処理をする解答が一般的でしたが、どのような場合にも、施設内の床に段差を設けることは、バリアフリーの原則に相反するため、避けるのが賢明です。

3.「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に規定する特別特定建築物の計画
 バリアフリー法により、ホテルは特別特定建築物に指定されており、床面積の合計が面積が2,000㎡以上のものは「建築物移動等円滑化基準」に適合させなければなりません。また、建築士試験では、この最低基準を順守するに留まらず、さらに上位の「建築物移動等円滑化誘導基準」をも満たす計画が望ましいと考えられており、共用スペースだけでなく、客室のプランにも十分なゆとりのある計画が求められます。さらに、バリアフリーに関するガイドラインとして、「高齢者等の円滑な移動に配慮した建築設計標準」が平成29年に改正され、東京オリンピックを契機とした国際的な取り組みとして、一層のバリアフリー化が求められ、ホテルの車いす使用者用の客室の整備促進が望まれています。したがって、車いす使用者に配慮した客室の要求は考えておくべきです。

4. パッシブデザインを積極的に取り入れた建築物の計画
 昨年度の課題発表でも同様の注記がありました。パッシブデザインとは、「地域の気候風土に合わせた建物自体のデザインで、熱や光や空気などの流れを制御して、地球環境への負荷を極力すくなくするとともに、快適な室内環境を得る設計手法」と定義され、その不足分を機械的な手法(建築設備)で補うことです。したがって、自然採光、自然通風を十分に活用し、建築物の断熱性を向上し、開口部等の日射遮蔽に留意することがテーマの1つになります。
 昨年の問題文の主文では、「環境負荷低減のため、自然エネルギーを利用し、快適な室内環境が得られるような設計手法(パッシブデザイン)を積極的に取り入れるものとする」とし、設備計画について、「太陽熱、地中熱、井水、植栽等を利用するなどし、環境負荷低減に配慮する」ことや、「自然採光及び自然換気を積極的に取り入れる計画とするとともに、日射の遮蔽にも配慮する」という要求が示され、「計画の要点等」で、具体的に行った計画内容の説明が求められました。 
 したがって、今年度も、暖房・給湯への太陽熱利用、基礎ピットを利用したヒートチューブ・クールチューブ(アースチューブ)による暖冷房、井水利用、植栽、自然採光・自然換気 、日射遮蔽について、計画や記述に必要な知識を準備しておかなければなりません。

5.車両動線(車回し、車寄せ等)を考慮した外部空間の計画
 ホテルのアプローチには、送迎車両が1方向に進行して通り抜けられる「車回し」や、屋根・庇の付いた乗降スペースである「車寄せ」を設けるのが一般的です。ただし、建築士試験では、敷地の大きさが限定されるため、アプローチ部分に余裕のあるスペースを割り当てることのむずかしい場合が多いので、歩行者の安全を確保したコンパクトな計画が求められます。

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