井澤ですいざわ

前回は、品質基準強度、設計基準強度、耐久設計基準強度を学習しました。
今回は、調合管理強度、調合強度です。

■問題
構造体コンクリート強度の検査において、標準養生による3個の供試体の材齢28日における圧縮強度の平均値がコンクリートの調合管理強度以上であったので、合格とした。(一級施工:平成27No.10

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■解答
 問題 正
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まずいろいろな「強度」の関係を次図で確認してください。
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一言で表現すると次のとおりです。

――――――――ポイント―――――――――――
■品質基準強度
 構造体コンクリートが持つべき強度。
■調合管理強度
 強度管理(チェック)用の標準養生(20℃水中養生)の供試体が持つべき強度。
調合強度
 調合の目標とする強度。
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■問題解説
調合管理強度は「標準養生(20℃水中養生)の供試体が持つべき強度」ですから、設問のように「標準養生の供試体の強度」が「調合管理強度」以上であれば合格です。

■最後に調合強度は、調合の目標とする強度です。
 調合強度=調合管理強度+誤差を考慮した割増し
例えば、調合管理強度で30/㎟が必要ならば、誤差を考慮して、目標を33/㎟などと割増ししないと30/㎟確保できません。