TAC建築士講師室ブログ

TAC建築士講座の講師・スタッフのブログです。

車いす使用者

渋谷校で一級建築士全科目を担当する井澤ですいざわ(長っ)

問題
車いす使用者が利用する固定された吊り戸棚の天端までの高さを、車いすの座面から130cmとした。
一級計画:平成23No.8改)

No.112
113で紹介した、高さ寸法の「覚え方のツボ」の復習です。
―――――――覚え方のツボ―――――――
●椅子に座ると上半身は40cm程度下がる
―――――――注目ポイント―――――――
「床面」からの寸法か、「車いすの座面」からの寸法か
――――――――――――――――――――
closet

車いす使用者が利用する固定された吊り戸棚の天端までの高さは、「床面」から130cm以下とします。

これは立位であれば、40cm上がって「170cm以下」になります。
ほぼ平均的な身長ですから、十分に使いやすいですね。

■解答
 誤。
 「床面から130cm」または「車いすの座面から90cm」であれば正しい記述です。

渋谷校で一級建築士全科目を担当する井澤ですいざわ(長っ)

問題
車いす使用者の利用する大便器については、通常の便器に比べて、便座面の位置を高くした便器が一般的である。
(一級計画:平成15No.21

―――――――――ポイント―――――――――
通常の大便器の高さ      3638cm
車いす使用者用の大便器の高さ 4045cm
したがって、車いす使用者用のほうが高い
――――――――――――――――――――
車いす使用者用の大便器の高さは、車いすの座面の高さと合わせています。
ぜひ実際に多目的トイレに入って、確認してみてください。

■解答
 正

井澤ですいざわ

前回説明した、高さ寸法の「覚え方のツボ」がわかっていれば解ける問題です。
―――――――覚え方のツボ―――――――
●立位の人間の目線の高さは155cm程度
●椅子に座ると上半身は40cm程度下がる
――――――――――――――――――――

問題
近くから視認する案内標示板については、立位の場合にも車いす使用者にも見やすいように、床面から案内標示板の中心までの高さを135cmとした。
(一級計画:平成16No.16改)


―――――――――――――――――――
(解説)
立位の人間の目線の高さは155cm程度。
車いす使用者の人間の目線の高さは、40cm下がって、115cm程度。
ちょうど真ん中の高さに案内標示板があれば見やすいですね。
―――――――――――――――――――
■解答 正

井澤ですいざわ

これも寸法設計の基本問題と言ってよいでしょう。

問題1
集合住宅において、台所の流し台の高さを、床面から85cmとした。
(一級計画:平成24No.06改)

問題2
車いす利用者が同居する住宅において、洗面台の高さを床面から76cmとし、洗面台の下部を開放した。
(一級計画:平成5年No.9改)


<ポイント>

 

健常者用

車いす使用者用

台所の流し台の高さ

85cm程度

75cm程度

洗面台の高さ

75cm程度

75cm程度

 

■解答1、2とも正

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