井澤ですいざわ

■問題1
砂質土地盤の床付け面を乱してしまったので、粘性土に置換して締め固めた。(一級施工:平成23No.6改)
■問題2
粘性土地盤の床付け面を乱してしまったので、そのまま転圧による締固めを行った。(一級施工:平成26No.6改)


床付け(とこづけ)
とは、地盤を所定の深さまで掘削し、砂利敷きや捨てコンクリートの打設ができる状態にすることをいいます。
問題1、2ともに、過去問をアレンジして、あえてイヤラシイ間違った枝を作ってみました。

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■解答
問題1 誤。砂質土は良質なので、転圧(ローラー、ランマー等で締め固めること)による締固めで対処できます。
問題2 誤。粘性土の床付け面を乱してしまった場合は、良質の砂等に置換して転圧による締固めを行います。
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はじめに次の砂と粘土の性質を理解しましょう。
やや乱暴な言い方ですが、このイメージはとても大事です。

――ポイント1:砂と粘土の性質――
砂質土は、締め固めると土粒子がかみ合い、良質な地盤となります。
粘性土は、マクロで見てもミクロで見ても間隙が多く、体積変化や圧密を生じるため砂質土に比べて質が良くないと言えます。

―――――ポイント2:床付け面
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■礫(れき)・砂質土の床付け面を乱してしまった場合
 →転圧による締固めを行う
粘性土の床付け面を乱してしまった場合
 →礫・砂質土などの良質土に置換するか、セメント・石灰などによる地盤改良を行う
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最後に、出題の原文は次のとおりです。

■問題1
砂質土地盤の床付け面を乱してしまったので、転圧による締固めを行った。(一級施工:平成23No.6)(正)
■問題2
粘性土地盤の床付け面を乱してしまったので、礫・砂質土に置換して締め固めた(一級施工:平成26No.6)(正)
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